阪神・球児激白「逆転優勝まだ間に合う」
(サンケイスポーツ - 06月18日 08:10)
$とっちゃんのブログ
甲子園の室内練習場でダッシュを繰り返す藤川。優勝はまだ間に合う(撮影・安部光翁)
 勝負はこれから!! 阪神・藤川球児投手(30)が17日、甲子園での全体練習後に胸中を激白。借金「7」と出遅れているペナントレースだが、「まだ間に合う」と逆転Vを予告した。首位には6・5ゲーム差。尊敬する中日・岩瀬仁紀投手(36)のプロ野球新記録の287セーブ達成に刺激を受けた背番号「22」が決意表明だ。
 逆襲はこれからだ。投手陣の代表として、チームの顔として。守護神・藤川が、反攻ののろしを上げた。 「夏以降はそんなに先発投手に頼れなくなるから。リリーフはチームを勝たせることはできないけど試合は作れる。そうやって6連戦の週の半分くらいを拾っていい形で継投していければ(優勝争いは)まだ間に合う」 先発が粘って救援が守りきる。最近3カードを5勝1敗のチームは、理想の戦いができはじめた。「少し(いい)ね」。笑いながら、上昇傾向を認めた投手陣のリーダーは自ら交流戦後の戦いについて激白した。 「いまなら僕と、小林宏さんと榎田。そこにもう1、2枚(加われば)。久保田や福原さん、渡辺もいるしね」
 同僚の名を1人1人挙げて奮起を約束。先頭に立つのはもちろん背番号22だ。前日16日には、ストッパーとして尊敬する中日・岩瀬がプロ野球新記録の287セーブを達成。心から祝福する一方で、球界の先輩の偉業を自身への刺激に変えた。
 「すばらしいですね。現役で尊敬できる投手のトップにいる1人。同じ現役中に『がんばろう』と思わせてくれる人がいるのは、ラッキーなこと。クローザーは信用を失ったら使ってもらえなくなるから酷な仕事。その中で要求に応え続けるのはすごい。(岩瀬の記録を)目指すのは遠すぎるので、あまりそうは思わない。岩瀬さんのように同じ仕事を続ける忍耐力も自分にはない。できるところまでやって、納得してもらえるなら続けるだけ。(抑えに)こだわりは全くないし、打者でもいいですよ(笑)」
 熱を帯びた言葉は、自然と現在の自分自身に移った。そこに衝撃的な事実が隠されていた。
 「いまは自分に制限をかけている。早く制限を取ってビシッと投げたいなとは思うけど、いまは1勝、1敗が大きく左右するときだから。抑えることを優先している」 理想の投球像はあるが、封印中。仲間がつないだバトンを死守するのが使命だ。チーム状況を考えると、失敗は許されない。事実、最近は直球のほとんどが140キロ台。効果的に変化球を混ぜて打者を打ち取る投球が目立つが、理由があった。 「力を抑えて全球種をバランスよく打者に見せている。150キロを超える球を投げようと思ったら、いつでも投げれますけどね 全力でどれだけいい球を投げるかよりも、どれだけ打者が打ちにくいか。直球と変化球が最も生きる分岐点を探しながら、全球種の力加減を調整しているという。
 「自分の向上のためには、早く制限を解除していった方がいいかもしれないけど、このままで30代はいくというのも考えてはいる。でも、いまは自分なりに抑えている」 将来を見据えながら、最優先は勝利だ。交流戦も18日からの楽天戦(甲子園)で終了。 「あと2試合できることをやって、いい戦い方をしたい。Bクラスでやっているから、Aクラスでやっている岩瀬さんの方がしんどいはず。早くAクラスに上がって、同じ土俵で話ができたらいい。今はBクラス、相談することもないくらいだから」 自身に課した決意は、チームの最重要課題だ。最強守護神を後ろ盾に、猛虎が大反攻に出る。


大迫が救う!U-22永井負傷の緊急事態
(サンケイスポーツ - 06月18日 08:10)
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クウェート戦に向け練習に余念のない大迫。永井の故障というチームの一大事に、緊急先発してゴールを狙う(撮影・山田喜貴)
 サッカー・U-22日本代表合宿(17日、愛知県内)エースのFW永井謙佑(22)=名古屋=が、練習中に左足首をひねって早退。全治は不明で宿舎に戻って静養した。ホーム&アウェーの“一発勝負”で決まるロンドン五輪アジア2次予選の第1戦(19日、愛知・豊田スタジアム)を2日後に控え、関塚ジャパンは大打撃。チームの一大事に、FW大迫勇也(21)=鹿島=が緊急先発に備える。
 「痛っ!!」。FW永井の叫び声に誰もが足を止めた。冒頭25分間を報道陣に公開し、クローズにした直後。1対1の練習中に永井は雨水を含んだ芝に足を取られ、左足首をひねったという。自力で歩き出したが、練習を切り上げてドクターと宿舎に急行した。 「相手をかわして軸足で踏ん張ったときかな。早く冷やした方がいいだろうと宿舎に戻した。病院に行くレベルではないと思うが…」 視察に訪れていた日本サッカー協会の原博実技術委員長(52)は表情を曇らせた。「捻挫は次の日に腫れが出るか出ないかで変わる」と言い、18日朝の様子を見ないとクウェート戦出場の可否は判断できない。長引けば全治2週間で、ホーム&アウェーの一発勝負をエース永井抜きで戦う緊急事態に陥る。 50メートル走5秒8を誇る不動の1トップ。関塚ジャパン発足後の昨年11月の広州アジア大会で6戦5発を決め、チームを優勝に導いた。6月1日の強化試合、U-22豪州戦(3-1)では2得点&1アシストと全得点に絡むなど、重ねたゴールは11戦8発。『戦術・永井』とまで評される絶対的な存在だ。 「(その場の)空気がピリッとした」と関塚隆監督(50)はチームに与える影響を懸念。練習前にはクウェート対策のビデオを見せ、非公開の紅白戦で戦術を確認した。エース不在の代替案については「コメントできない」。しかし、残りのFW登録3人(原口、山崎、大迫)の中で1トップの適性があるのは大迫だけだ。 急きょ先発の可能性が浮上した21歳は「立ち上がりから積極的にシュートを打ちたい」と短い言葉に闘志を込めた。「永井君が…」の問いかけには、あえて無言。報道陣に背を向けたまま、バスに乗り込んだ。 当初メンバー入りは当落線上と思われたが、U-22豪州戦で1発、8日の練習試合、J2湘南戦(5-0)では2発と駆け込み3発でアピール。“常勝軍団”鹿島の次期エースが、5大会連続9度目の五輪出場へ救世主となるか。