こんにちは。

 

相変わらず東京は暑いですね💦

とは言え、明日から天気は崩れ、1週間雨マーク。

 

気温は相変わらず高止まりですが、全くまとまった雨が無くて、アスファルトの熱の籠り方が凄いので、ようやく季節を進める雨となりそうです。

 

土日の競馬はここから観る感じですが、朝のトラヴォルジェンテは追走出来ずに惨敗、即引退が決まりました。

直接的な言及有りませんでしたが、喉の影響は明らかで、まともな条件で復帰2戦走れなかったのは残念ですが、仕方ありません。

 

超大型馬の難しさを感じましたが、世代最高額馬だけに、ショックが大きいですね。

これで3歳世代の勝ち上がりは、デビュー出来なかった馬も含めて5割。

残ったレッドダンルースとサーマルソアリングにその分頑張って貰いましょう。

 

それでは、キャロットの検討記事第4弾、いよいよ再注目のサンデーサイレンス系の第1弾になります。

 

★サンデーサイレンス系

 

90年代後半に突如現れた日本競馬史上最高のスーパーサイアーであるサンデーサイレンス。

 

ディープインパクト、ハーツクライ、ステイゴールド、ダイワメジャーを中心に、その枝葉を拡げ、一時はキングカメハメハにリーディングの座を譲ったものの、この四半世紀の殆どの期間を、彼の系統が支配していた、そう言っても過言ではないでしょう。

 

時系列で書くと、サンデーサイレンス自身の急逝後、マンハッタンカフェ、アグネスタキオンとリーディングサイアーが出たものの、サイアーオブサイアーとまでは行かず、キングカメハメハにその座を奪われましたが、そのキンカメから僅か2年でその座を奪ったのが、1つ下のディープインパクトでした。

社台SSの空前絶後のバックアップをもって、ディープのリーディングサイアーの座を守って来ましたし、サンデーの持つ種牡馬記録をことごとく破って来ましたが、遂に今年、その牙城は崩れます。

それでも、サンデーの時と同様に後傾馬には恵まれており、キズナが今の2歳馬が古馬になる頃にはリーディングサイアーの座を狙える位置まで来るでしょうし、何と言っても、最もディープに似ていると言われているコントレイルの産駒が今後控えていますから、この最も太い直系が続く可能性は十分あるでしょう。

ただ、それも盤石かというと決して断言出来るレベルではなく、彼等以外のディープ直仔の種牡馬の想像以上の低迷ぶりを見ると、ドゥラメンテの様な不測の事態があった場合の脆さをカヴァー出来る程のバックアップが有りませんし、それ以上に、ディープ以外のサンデー系の勢いが昨今勝っている印象が強いからです。

ディープの全兄を祖父に持ち、イクイノックス、ソールオリエンスという超大物を出したキタサンブラック辺りは、間違いなくディープ系に対する最大の脅威になるでしょう。

晩年にして、ドウデュースという超大物を出し、現2歳世代はビンテージクロップになると思わるハーツクライも、スワーヴリチャードという後継種牡馬を出しましたし、ダノンベルーガを含めても現段階の層の薄さは否めないものの、一発の魅力は十分あります。

そして、忘れてはいけないのはステイゴールド系の存在。

ドリームジャーニーはその直系を繋ぐことが難しくなりましたが、オルフェーヴルは今年ドバイWC勝ち馬を出しただけに、これからも超大物を出す可能性は十分有りますし、何より、この父系は理屈を超越した生命力が有りますからね。
ファンの非常に多い父系ですし、そんな超大物が出ることを強く願っています。

前述のとおり、一時的にはその覇権をキンカメ系に譲ることは必至ですが、ドゥラメンテの早逝を受け、どれだけ早くそれを奪還出来るか、そんなことを念頭に置きながら、注目馬についてレビューしたいと思います。

と書きましたが、前述のディープ直系種牡馬の不振の影響か、数年前まではこのカテゴリだけで10頭は埋まる状態でしたが、今年は最初の候補の段階で僅か2頭、それだけでは成り立たないので2頭加えましたが、このジャッジがどう出るか、個人的にも先々が気になるところです。

それでは、各論に入ります。

 

No.3 ヴィルデローゼの22 牡 父キズナ 母父エンパイアメーカー 宮田厩舎


 

第1弾で触れたキンカメ系については、如何に配合面で相性の良い血を見つけるか、牝系を見つけるか、まだまだ未開拓な部分が多く、牧場側としても、ここを狙っているのかも…というところを想像しながら、各世代の傾向を見ていますが、サンデー系、特にディープ系については、もう行きつくところまで行った印象を、ここに来て強く感じています。

特にキズナについては、ディープ×ストームキャットという、既に配合的には完成された、隙の少ない種牡馬は、有効な血を増幅するよりも、全体の配合バランスだったり、異系を取り入れたり、緊張と緩和を意識する配合馬を今年は意識的に評価しました。

その最たる1頭が同馬です。

母ヴィルデローゼはダート短距離3勝馬。


祖母ブルーメンブラットは今年で20歳を迎えますが、自身ハイペリオンのクロスが著しく少ないせいか、それとも産駒の気性が激し過ぎるせいか、デビュー当初に好パフォーマンスを魅せた馬の予後が低迷する馬が多く、個人的にはここまで縁がなかったものの、祖母の代になったら狙ってみようという風にずっと思っていました。

配合相手として、キズナ自身がハイペリオンの塊という訳では決してないのですが、ブルーメンブラットを引き立てる残りの3/4の配合が、ディープ×ストームキャット×アンブライドルド×インリアリティと、コントレイルを構成する血で固められており、フィリーサイアー傾向にあるキズナ産駒においては、下手にクロスを重視するのではなく、この手の配合的な妙味が有る馬を狙いたいというのが個人的な見解です。

キズナ牡馬はパワーに振れやすいだけに、初仔でミドルサイズになりそうなのは寧ろ好都合。歩様等に課題はある馬ですが、人気も手頃になりそうなだけに、手堅出資出来そうな候補として、最後まで検討の土台に上げたい1頭です。

 

 

No.4 ラドラーダの22 牝 父キズナ 母父シンボリクリスエス 木村厩舎

 


 

昨年産まれた時から、募集されれば…と狙っていた方は、私だけではないでしょう。


ソングライン、アカイイトを筆頭に、誰が見てもニックス配合と言える、キズナ×シンボリクリスエス、しかも、ウインドインハーヘア肌ですから、細かい仕掛けを含め、配合面では最上級の評価を与えたい1頭です。

レイデオロ産駒の多くは、特に初年度産駒は小さい馬が多かった様で、中でもウインドインハーヘアのクロスを持っている馬は、ことごとく小さく出たこともあり、昨年はキャロでもまさかの募集馬数頭という事態になりましたし、今年の募集馬を見ても、同クロスを持っている馬のサイズ感は、残念ながら褒められたものではありません。

ただ、その善し悪しについては、個人的には一概には言えないと思っているのは、ウインドインハーヘアの最高傑作であるディープ自身が小さかったこと。そして、このレディブロンド、ラドラーダラインが、共にミニマムサイズであったこと。

ミドルサイズに出れば募集1番人気も考えられましたが、1月産まれで409㎏という発表で、おそらく人気もガタ落ちでしょうから、個人的には大歓迎とは言わないまでも、これで手中には入ったという印象を持っています。

もっとも、馬体重以外にも気になるところが複数あること、そして何より牝馬で7000万円は問答無用で高過ぎ、損益分岐点を考えると、アワブラの魅力込みでも厳しい評価にならざるを得ません。

 

サートゥルナーリア、スワーヴリチャードの既存社台SS種牡馬だけでなく、種牡馬として黄金世代となるであろう現4歳世代の、イクイノックス、ドウデュース、ジオグリフ…全て素晴らしい配合になりますから、アワブラ狙いで取るのは通常であれば褒められたものではないですが、ここまでの名血となると、それを想像せずにはいられません。

夢を取るか実を取るか、難しい判断を抱えながらも、1週間後に答えを出さざるを得ないのが辛いところです。

 

以上、サンデーサイレンス系の総論と2頭をピックアップしました。

 

次回はサンデーサイレンス系残りの2頭です。

 

それでは。