お疲れ様です。

 

札幌記念が終われば、個人的には夏も終わる印象。

 

初めて馬産地を自転車で回った大学1年生19歳の夏は、この札幌記念から旅をスタート、ファレノプシスをセイウンスカイが差した年でしたが、1週間の滞在を経て、羽田に帰って来たときは、明らかに秋の気配を感じることが出来たことを、今でも思っています。

 

5年以上参加したキャロツアーも同様。

ツアーから深夜帰って地元駅に着く頃には、まとわりつく不快な湿気こそ残っているものの、熱帯夜から解放された空気は、確実に秋が訪れたことを実感したものです。

 

そんな季節とは無縁に、今日も猛暑日だった東京から、こちらも天気が悪くても30℃近くまで上がった札幌の札幌記念を画面越しで観ましたが、雨上がりの馬場は非常に特殊な状態で、有力馬たちの殆どが仕上がり途上も良いところ。

 

暫く真剣に馬券を買っていなかった私も、昨夜からの天気を予想段階で見落とす信じられないボーンヘッドをかましましたし、酷暑下における休み明けの酷さが目立った中でのレースでしたが、札幌記念はディープ産駒というところは何とか当てましたが、2着の3歳馬トップナイフは何処にもおらず。

 

藤岡兄が全く動かせなかったプログノーシスを馬群を割りながら差した競馬と、インをするすると捌いて早目先頭の競馬をした和生騎手の腕ばかりが目立ったレースでしたが、プログノーシスは絶対重い印を打たなければならない香港帰り、トップナイフもここ2戦はスタートが決まらなかっただけ…と思えば、見限るのは早計でした。

 

シャフリヤールは一目見てダメだと分かる程太い馬体もそうでしたし、小回り云々より、これだけ力の要る馬場は神戸新聞杯でも分かる様に圧倒的に不得手、今回はノーカウントで良いでしょう。

 

ジャックドールは外差し傾向と人気薄の逃げ馬たちの存在を考慮してのあの競馬でしたが、これではどうしようもないのは既に実証済み。

 

再現性に乏しい条件下でのレースでしたが、プログノーシスの強さがただただ目立ちましたが秋天で通用するかというとまだまだ疑問ということと、こういう札幌記念で好走した3歳馬は、時計の掛かる馬場になったときの菊花賞で穴を開けそうだということだけ、感想として記しておきたいと思います。

 

さて、火曜日に迫ったキャロットクラブの募集カタログ公開。

自身17世代目のドラフトということで、このクラブとの付き合いも、気付けば大台の20年も見えて来ました。

 

一口クラブに限らず、1つの企業とのお付き合いの中で、ここまで満足度の高い会社はそう有りません。

 

勿論、細部で気になるところがあったり、サービス内容の弱体化が垣間見れる部分は有るにせよ、クラブライフを過ごすという意味で過度にストレスを感じたことは皆無ですし、何より、アワブラシステムの下、決してその恩恵を大きく受けている訳ではありませんが、これだけ走る馬をラインナップし、採りづらい中でも、所謂「当たり」と言われる馬に、個人的に定期的に巡り会えるのですから、悪い訳はありません。

 

クラブに求めるものは個人個人大きく違うと思いますが、個人的に1番大事なのは、やはり馬質。

 

バイヤー系クラブですすと、そこが大きく年によって、方針によってブレますが、キャロの様に牧場直営でなくても、活躍したり、血統的に価値のあるクラブ出身の繁殖牝馬の仔が多く募集され、元々、牧場枠からこぼれた「アウトレット」の仔たちがその枝葉を頑張って繋ぎ、今や小口クラブとしては他の追随を許さない存在にまで上り詰めました。

 

私が入会した当初は、シーザリオ、ディアデラノビアが引退した直後、ノーザン傘下に入ったばかりに募集された子達が現役生活を終えた直後で、クラブとしての勢いは多少落ち着きを見せていた時代、この時代は、募集馬の多くが最後まで売れ残っていましたし、重賞やG1を勝つ馬もいましたが、基本的には、採算性も含めて、1つ勝つことを目標にするレベルのクラブだったと思います。

 

それが今や、所謂「大当たり」でなくても重賞が勝てる馬が続々と出てきますし、それがアワブラであろうが非アワブラであろうが、それこそ、価格や人気に関係ないところでも一定確率で出ていますから、勝ち上がり率こそ、6割強から5割切る位まで落ちて来ましたが、それでも、90頭以上募集してこの数値。

 

最早このクラブにおいては、1勝勝つことヒットの延長で重賞等の本塁打を狙うのではなく、本塁打を狙った上で、何処に落ち着くかを念頭にすべきクラブになったなと、ここ5年くらいのクラブ馬実績を見直しながら強く感じています。

 

そしてこのクラブの凄いところは、アワブラシステムを導入することで、母馬優先馬を通じて、1つ勝つことの喜びをしっかり担保していること、この辺は、本当にエグいなと感じますね。

 

数年前に書きましたが、一口3世代目、5頭目程で牝馬G1を勝ってしまった自分は、アワブラ制度が始まってから下手を打ち続け、キャロ牝馬では、実に9世代も未勝利という、とんでもない金字塔を打ち立ててしまったお陰で、アヴェンチュラ以外のアワブラ確定馬がいない状況がもう長く続いています。

 

これはマズいということで、10年後を念頭に、2018年産からアワブラ入り牝馬を強化しました。

今年は2022年産ということで、ちょうど半分の5年が過ぎようとしていますが、これまでの4世代出資の結果、現在のポートフォリオは以下のとおりです。

 

 

 

実働がまだ3世代だけですし、生き物相手なので、今後何が起きるかは分かりませんが、個人的には大成功とまでは行かなくても、ここまでは成功と言って良い結果となったと思います。

 

長きに亘る連敗を止めたラヴォルタは5歳で未だ1勝、昨年惜しいところまで行きながら勝ち上がれなかったホートンプレインズと、2年連続最優先馬はアワブラ確定出来ませんでしたが、3年目のサーマルソアリングが、まだ確定ではないにせよ、無事なら確定のパフォーマンスを前走魅せてくれました。

 

それ以外にも、追加募集のサーマルソアリングがOP入りで確定、ヴィルトブリーゼも長距離2勝でこの母系の出世頭という点とドゥラ産駒ということで繁殖価値を考えれば、片足は間違いなく突っ込んだと思っています。

 

母馬優先制度のある東サラでも、牧場貸しのサクヤの仔は来ませんでしたが、エクレールは間違いなく募集されると思うので、ここまで最低でも4頭は計算出来、しかも、未デビューの1・2歳馬も4頭いるので、この方針はこれで一息入れても良いかなと思っています。

 

ポートフォリオ全体を見渡しても、牡馬の中間層の薄さは気になりますが、牡馬牝馬バランス、クラス別のバランスも非常に良く、重賞戦線の常連を、まだまだ上を目指せる若手が追っている構造になっており、各世代最低1頭は重賞勝ち馬か重賞級の馬がいて、キャロからその馬が1頭必ず出ているので、今年も最優先は、どれだけ大きいところを狙えるかを主眼に、一般枠も、細かいところには多少目を瞑り、特に一般枠については血統、配合面から、ある程度計算が立つ馬で、かつ、人気がそれ程ない馬達のピックアップに注力していけたらと思います。

 

最後に、近年のキャロ募集の傾向を探るに当たり、今年も圧倒的に有益なサイトはこちら。

 

データは語る(活躍馬と募集時人気の相関)キャロットクラブ2023年度募集考察 - 一口馬主ライク (uma-like.com)

 

大切な馬仲間のボーラー産駒ことクロコさんのHP。

 

見やすいデザイン性もさることながら、情報の抽出の仕方と着眼点のセンスが素晴らしく、何故有料サイトにしないのかといつも思っています(笑)

 

記事直リンクで恐縮ではありますが、

 

①活躍馬は募集時に人気があったのか?
②募集時人気した馬は活躍しているのか

 

この2点を中心に記事が書かれており、結論はご自身で確認をしていただきたいので、ここでは伏せますが、個人的には、今年も確信を得た上で、×は貯めない方針で行きたいと思います。

 

×を1つでも貯めれば、殆どの好きな馬に出資することが出来ますが、その一方、×があるのだから、×を貯めないと出資出来ない馬に行かなければ…という強迫概念に、個人的には絶対にかられると思っています。

 

普通に行って、好きな馬を選んで良いと言われても、大きいところを狙える馬を引ける確率は、高く見積もっても3割ほど。

その中で、前述のバイアスが掛かってしまうと、過去の傾向から行っても一気に確率は落ちますし、そこに生物としてのリスクを考えれば、更にその確率は下がります。

 

勿論、1年無駄にすることで、その確率は単純に半分になる訳で、ほぼ最強の×2にすると、その確率はかなり低い物になると、個人的な感覚では思っています。

 

×が無いと絶対取れない馬は、毎年全体の1/10程度、その中にどれだけの「当たり」が入っているかはボーラーさんの記事のとおりですので、個人的には、毎年与えられた9/10程度の中で取捨選択する方が、余程効率的には良いと思っています。

 

この趣味は、当たりを引くことが続けることの必須条件だと思っている一方、一定の失敗から学ぶ経験値も非常に大事だと思っています。

内容的には、統計的にどうこうという確率論的な失敗ではなく、生き物相手という意味での失敗や、管理する人間たちの失敗を目の当たりにすることで学ぶべきことが非常に多いです。

 

財力の関係から、小口である程度の頭数を持つスタイルでは、把握できる程度の頭数、妥協せずにしっかり行くことで、今のスタイルを確立し、結果もそれなりにではありますが安定して出せていますので、回りくどくなりましたが、今年も×は貯めずに、しっかりと意中の1頭をまず選びたいですね。

 

ちなみに、複数口1点張りのスタイルの方や、それこそ40口の場合は、全く別のアプローチになりますので、そこはご了承を。

特に40口を想定す場合は、1つ勝つことの重みが、400口の10倍以上の価値が有りますから、実績性でもありますし、そこは打率重視で行きますね。

 

そんなこんなで前置きが長くなりましたが、いよいよキャロ募集が始まります。

 

有難いことに、検討会も、対面とオンラインそれぞれ1度ずつ予定が入っていますので、この2週間を十分楽しみつつ、簡易ではありますが、検討記事を書いて行こうと思います。

 

それでは、良い検討期間を!