出産したときのことを思い返すとついこないだのように感じるのですが、もうひと月半が過ぎようとしていることに驚きです。
出産のことをつづる前に、今回の妊娠・出産で振り回された妊娠高血圧症候群について。
妊娠高血圧症は妊婦さんの20人に1人がなると言われる、かつての「妊娠中毒症」という疾患です。
重症になると母子ともに命を落とす可能性がありとても怖い思いをしましたが、結果からいうと私は大事に至ることなく出産を終えることができました。
妊娠高血圧症が母子にどう影響を及ぼすかは人によりさまざまです。
私も不安の只中にいる時は、SNSで体験談を漁るように片っ端から読みましたが本当に人それぞれ。
なので、これはあくまで私の場合…と思っていただけると。
「私と妊娠高血圧症〜とっとの場合」
とでも銘打っておきます笑。
昨年の夏に妊娠してから妊娠後期に至るまで、経過は順調で問題なく過ごしていました。
ところが、33w(妊娠9ヶ月)に入ると突然不穏な動きを見せる血圧。
それまで平均して110/66くらいだったのに、33wは134/79、34wは146/81と健診のたびに上がっていきました。
34w1dの健診で妊娠高血圧症と診断され、これから毎日血圧を測るように言われた2日後、上の血圧が160を叩き出し産院の救急外来を受診。
160/110以上が出たら至急電話をして飲まず食わずで来院するように言われていました。
そのままMFICU(母体・胎児集中治療管理室)に入院となり、あわやこのまま緊急帝王切開かと大騒ぎきなりましたが、結局血圧は140/90台をキープし蛋白尿も出ず、赤さんの心拍も異常なしのため、降圧剤(血圧を下げる薬)の服用もなくただひたすらに安静にする日々でした。
この時の入院は9日間で体重が2kgほど落ち、足のむくみもスッキリ解消。
今年は桜が遅かったこともあり「お花見ができる〜!🌸」とよろこんで外に出たのですが、退院後2回目の通院で再び入院決定。
わずが5日間の自由の身でした…
2回目の入院は36w5dから。
妊娠高血圧症は妊娠が進むほどに悪化していきます。何もしなくても毎日じわじわと上がっていく血圧…。
治療は妊娠継続を終了すること。
悪化しないよう、また悪化した時に速やかに対処できるようにと、出産までの管理入院となりました。
幸い、この時も血圧が高いこと以外は特に問題はなし。私も赤さんもいたって健康です。
帝王切開で産むのが安全なのかなと思いつつ、できれば経腟分娩で産みたいという私の希望を考慮してくださり、麻酔を使った計画分娩(いわゆる無痛分娩)での出産が決まりました。
SNSを見ていると高血圧のママさんは安全をとって帝王切開を選択する人が多いように感じ、それでも下から産みたいと思うのは私のわがままなのかと凹んだこともありました(切りたがる先生もいた)。
が、もちろん帝王切開にもリスクがあり、考慮して最善の策を選んでいるのだからそんなふうに考えないようにと説明を受けました。
ただし、お産の痛みでパニック状態になると、血圧が急激に上がって脳出血を起こす可能性があります。それはなんとしてでも避けなければいけない…。
痛みを緩和するための麻酔の使用で、麻酔自体は高血圧を下げる効果はありません。
「とにかくパニックにならないように、ゆったりとした呼吸を心がけてね」と、主治医の先生から何度も言われました。
入院した時点で正期産まであと数日。
正産期に入ってしまえばいつでも安心してお産に望めるけど
・初産は子宮口が開いていくのに時間を要すること
・38wに入ったほうが自然と子宮口が柔らかくなっているのでお産の進みがいいこと
それを考慮して降圧剤を服用しながら38wでのお産を目指すことになりました。
もちろん、それまでに血圧がもたないようなら38wを待たずにお産になることもあり得ます。
さらに産院は24時間麻酔対応ではないため、計画分娩の決まった日にちのさらに日勤の時間内を目指す必要が…。
もしも計画分娩の予定日(予約を入れている日)以外や時間外に産気づくと麻酔は使えなくなります
どうか38wまで血圧がもちますように
そして赤さんが突然降りてきませんように
と祈りながら入院生活を送っていました。
36w6dにおしるしがあったのでヒヤヒヤしましたが、なんとか無事に38wを迎え、赤さんは2,700gを超えるところまで大きくなりました。
こちらの都合でお誕生日を決めてしまって申し訳ないなという気持ちも少しありましたが、私も出産で死ぬわけにはいかないのでそこは割り切り。
といいつつ、もしも何かあったときのためにもろもろ整理してスマホの中に残し、万が一のときは夫にスマホを見てねと伝えていました笑
計画分娩の日は38w2d。
まずは前日の38w1dにバルーンを挿れての誘発。
そして当日はバルーン&促進剤を使ってお産を進め、夕方頃の出産になるかもと説明を受けました。
もしかすると、バルーンだけでお産が進むこともあるかもしれないけれど、初産婦ならまずないと言われつつ…。
夫には2日ともにすぐに産院に駆けつけられるように仕事を調整してもらい、38w1dを迎えたのでした。
続く。
▼妊娠高血圧症候群について