活動終了に際して | 1440分の世界

1440分の世界

ブルジョワの実家に暮らす、月収10万なのにブルジョワ的な生活を強制される「居候」

現場を離れて、もう何年が経つのだろう。

いつの間にか新たなプロジェクトが始まっていたことは知っていた。某著名人によるプロデュースが続いていることも。そして、自分が現場を離れる要因ともなった人々(通称さくら組)も、おそらく未だに存在していることだろう。

今さら再び現場に行こうとは思わない。ただ、新たなプロジェクトの本格化に伴ってシンガーソングライターとしての活動を終了するという、その知らせを受けて、何かしなければと思った。

自分にとっての思い出の地、高田馬場のストリートから始まった追っかけ。

ストリートでやたらと通った川口や王子。雨で中止となったにもかかわらず集まった人々で中止を告知するブログのコメント欄が大喜利コーナーと化す中、誕生日であることを告げてアカペラで歌ってもらったプレゼント。

ライブハウスとしては初めて、そしておそらく一番多かった恵比寿天窓.switch。譜面台を倒そうとするもなかなか倒れず、なぜか取れるというアクシデントで笑いが起きたこともあった。

大学時代に交通事故でしばらく現場を離れて戻ったとき、まさかの「おかえり」そして「ただいまは?」という、おおよそアーティストとファンの関係としてはあり得ない言葉が続いたことも。
ハロウィンの企画ライブで段ボールと色画用紙で作ったパンプキン告知クンで参戦するも空気穴を作っていなかったために酸欠になりかけてMCで振ってもらってようやく正体を明かせるようになって助かったなんてことも。

そして、さくら組との対立が続く中、一緒に戦ってきた方がいなくなっても現場に残り迎えたゆめりあホール。残って良かった。ここまで頑張ってきて良かった。そう思って、終わった瞬間に客席で涙した、そして物販にご挨拶に行くのが遅れた、今思えば、あれが自分にとっての精一杯だったのかもしれない。

これだけ現場を離れて今さらコメントを付けることもメッセージを送ることも、ましてや最後にもう一度現場に戻るなんてこともできないけれど、例え誰が読むことが無くても、どうか、想いだけは届きますように。