メイキングオブトツゲキ短編祭 | トツゲキ日和

メイキングオブトツゲキ短編祭

今回の発想の根源は

新潮社時代からやっていた

戯曲教室に通われた受講者の皆さんの作品を

一度ちゃんとした形でお客様に披露したい、、、

という思いからでした


現在目黒の目黒学園カルチャースクール、

あと個人的に中野にて

戯曲講座をやっておりましたが

お客様に見せることで初めて戯曲は完結すると

思っておりまして。

その体験を味わってほしかったからです。

(ちなみに興味ある方はぜひお問合せください!)

info.totsugeki@gmail.com


目黒からは

篠田英樹さん、林美夢さん、小森健彰さん、すけまる丸和さんの作品

中野からは

劇団員のけろたつやくんの作品

そして私、飛葉喜文作品3本と

古典2作品を上演しましたが。

まさか全作品、自分が演出するとは思ってもみず(笑笑)

マジで大変、、、でございました。

無事に終わってホッとしています。


まず古典2作品についてメイキングをお話します!




内村直也さんの作品『お世辞』は不思議なご縁ある作品で。

まだ20代で初めて拝見し、次に『お世辞』の上演の

舞台裏に付く、、、という経験を。

そして偶然、シアターXで川和孝先生による

名作劇場を観に行ったらやってた。

計3回、観劇者としてスタッフとして関わり

面白い作品だと思っていたのですが、

正直3回とも個人的には満足いかなかったんです。

理由は簡単。

3回とも落語シーンが面白くなかった。

主人公はバイトで落語をやっている彼氏が来ず、

その代わりに

寄席の舞台に引きずり出されるのですが、

いわゆるショー・マスト・ゴー・オンなのですが

もともと落語が好きという設定なんです。

しかも開き直って落語をやっちゃう設定。

だとしたら、もう少し上手くてもいいだろうと。

最後は全部が落語でしたみたいなオチ付きですし。

そこでかなり以前から、女優でもあり

落語家でもある三納みなみさんにラブコールを始めました。

しかしいろいろあって、彼女とのコラボができず

ウチの前田綾香さんのソロ企画『綾なして』で

前田さんに先に演じてもらったりもしました。


その後、一度別の場所で

三納さんに演じていただいたのです。

でも彼女、現在は石川県在住なので

ほぼずーっとZOOM稽古。

今回も一度上演したとはいえ、

ZOOM稽古をさせていただき、

少し新しい要素を加えて今回の上演の運びとなりました。

落語部分を彼女の感性でいろいろ追加してもらったのです。


またまくらに相当する部分は彼氏のタケシの真似をする設定なので

タケシが林家こん平師匠のようなノリだったら、、、

という『もしも』設定で演じてもらうよう指示しました。



本編に入ってからは、三納さんの落語家・かはづ亭みなみ

としてちゃんと落語を見せていこうという魂胆で

演じていただきました。

本当に横森自身の積年の『面白い作品を面白くしたい』

という想いを成し遂げられた作品に仕上がり、

個人的には大変満足でございます!




ちなみにこの作品はもともと

亡き加藤治子さんのために書かれた

ひとり芝居です。

亡くなった川和先生も楽しんでいただけたかな、、、と

勝手に思い込んでいます笑笑。




みなみ、ステキな芝居をありがとう!


次回のメイキングは

『紙風船』を紹介します。