TOTSU DIARY ~とつダイアリー 凸日記~ -18ページ目

あとがき ~パロディの効用~

「とっておきの秘密情報」

なんてありゃしねぇよ、と。


昨日までの3日間、

期間限定!「プロが教える!オタクになるための極秘ノウハウ!!」

一目でオタクだと思われるための7つのポイント

ヲタ芸をマスターしよう!


という一連の記事を唐突に書いた。

日ごろこのブログを見てくれていた常連さんにしてみれば俺が何を以ってこんなこと書いているのか甚だ理解に苦しんだことだろう。

一方始めて来た人にしたって、「は?オタクになるため?なんだそりゃ」と思うのが当然で、間違っても本気でオタク情報を求めて読んだ人はおるまい。


いったい俺は何がしたかったのか。まずはいきさつから書こうと思う。

最初は単に、2月29日に学校でやったネタについて、3月1日の記事 背中痛い  よりも詳しく書こうと思っていたのだ。

2月29日は卒業式の前日で、卒業式予行のために久しぶりに3年生皆が登校する日だった。
そこで俺とクラスの友達1人が、最期のクラスの思い出作りにと、ネタを仕込んで披露した。

ネタの内容としては、予行も終わりみんな教室に戻っているなか先生に頼んで机を下げてもらったところで俺ら2人がオタクの格好をして教室に入り、YouTubeの「ヲタ芸・ロマンティック浮かれモード」を借用し一通り踊る他、コント的な流れでみんなを楽しませ、最期に「ロマンティック浮かれモード」を替え歌にしてクラス全員の名前を織り込む、みたいなもの。
一晩徹夜して動きと掛け声覚えるのと替え歌考えて踊りながら歌えるようにしようとしたのだけど、さすがに無理がありすぎて替え歌は紙見ながら普通に歌うことになった。

あぁ、なんかいらんとこ長々書きすぎたな。
とにかくその後このブログにおいて、ネタの前日に撮ったオタクの格好の写真のことと、ヲタ芸のことに触れたかったんだ。
構想としては、「なんとかのための○つの方法」みたいなスタイル(文体)ででオタクになるための方法を冗談半分に書くことも漠然と浮かんでいた。


そして実際に3日前「○つの方法」スタイルで前フリを書いているうちに、ふと情報商材的なスタイルで書くことが浮かんできた。

「オタクになりたい!」なんてニーズは皆無であるだろうに、あえてそういうニーズを想定して売り込む文章を書いてみたら面白いんじゃないか―そう思えて、言うなれば「オタク」をテーマに「情報商材」のパロディを試みてみたんだ。
これは「○つの方法」のスタイルを使うという方針自体パロディ的だったことで触発されたのかもしれない。


実際書き始めた途中からすごく感じたことがある。

パロディはただおもしろおかしくするための単なるパクリじゃないんだ。

パロディにすることで、それがモチーフとしたオリジナルのものが一体どのような本質を持っているのか、普段は気付かなかったような部分に視点を向けやすくする力がある。そう感じた。


「オタクになりたいけれど、なれない。」
いやいやそんなこと思うやついねぇよ。

だけどこれが、「背を伸ばしたい」とか「モテたい」とか「英語を話せるようになりたい」とか「在宅でお金を稼ぎたい」とかだったら、そのまま情報商材としてネット上に氾濫していたりする。
あえて「オタク」という現実性の薄い題材に置き換えてみることで、情報商材のスタイルがどういう効果をもったものなのかを眺めるのが容易になる。

つまりこの手のスタイルっていうのは、まず「欲望」を煽ることを目的としている。そして相手の欲望の内容を断定し肯定する(筆者の筋書きを絶対のものとして押し付ける)ことで、相手の肩を押す。
だから「背を伸ばしたい」とか、少なからずそういう欲望を持っている人にとっては、思わず引き込まれるような力を持ちうる。その逆に、「オタク」のように一切興味がない内容で語られると、そのいびつさが違和感となって現れる。

そう考えると、パロディによるこの「置き換え」って結構有力な思考方法なんじゃないだろうか。


情報商材のスタイルの特徴としては他には(俺の個人的な印象だけど)

・視覚効果の多様
・他の使用者の声
・同内容をしつこく述べる
・結論はなかなか書かない
・ポイントを挙げたがる

・時間制限を設ける

などが挙げられるのではないだろうか。
順に軽く触れてみよう。


・視覚効果の多様
やたらと文字サイズ変更、太字、色の変更を行う。
プラトンが見たら、レトリックを多様し嘘を真実と見せかけようとしているだけだと、ソフィストと並べて糾弾するに違いない。
もちろんレトリックっていうのは決してムダじゃない。人間ってそこまで理性だけの生き物じゃないから、理詰めだけではどうしても表現できないこともあって、いろいろな表現を使うことでなんとなく伝えられるものもある。
だけど、これはやりすぎでしょうと。結局論拠とかその情報の確かさとかよりも、見てくれでなんとかして買わせりゃコッチの勝ちみたいな意識だろうか。

・他の使用者の声
俺の記事のはもちろんでっちあげ。パソコンの文書なんて誰が書こうがわかったもんじゃないのだから、こういう情報はまったく信じる根拠にはできないんだよな。
もしかしたら本当にそういうメールが来てるのかもしれないけれど、それを鵜呑みにする人は素直すぎるバカだ。

・同内容をしつこく述べる
・結論はなかなか書かない
これは一まとめにして、文章の流れがスムーズじゃない。
多分あまり文章を書くのがうまくない人たちが多いせいもあるだろう。スタイルとしてほぼ雛形ができてるから誰でも書けるわけだし。(そういった意味で、俺の記事でも文章の流れを「わざと」いい加減にしたとこもある。)
そしてもう一つ、やっぱり何度も繰り返して相手の「欲望」を掻き立てて、それでいて結論を先延ばしにして焦らすという心理戦術だろう。

・ポイントを挙げたがる
これとこれとこれをするだけ、とか、他の人が知らない○○をやれば、とかその中身には触れずに目次的に列挙する。内容への期待を高まらせて相手を引き込むためだろう。

・時間制限を設ける
いつ値上げしてもおかしくないとか、実際にカウントダウンを表示して何月何日何時何分までとか、なんにしてもその類のものが必ずある。まぁ実際に値上げしたり販売終了したりもするみたいだけど。いつまでも垂れ流しで売るよりも、そうやって焦らせて「今買わなきゃ」と思わせた方が率がいいんだろう。


こうして見ると、「欲望」を煽り立て、心理戦術で買わせる、という流れを常套手段としているのがよくわかる。

もちろん普通の商売だって広告を打ったりいろいろと売り込むことはあるだろうけれど、情報商材という商品の特質もあってか、特出して内容如何よりも煽動に力が入っているのは間違いないだろう。



以上。明日からはまともなこと書くよ。