前回の続き


ニュートンやオイラー、カントの活躍もあって、

「簡単になったから良いじゃん^^

って言えるくらい現代の科学・哲学は発展を遂げました。


しかしながら現代に至り、もはや科学ではどうにもならない問題が出てきています。それは「学術専門分野の融合が出来ない」という大問題です。


当然なんとか対処しようと、20年前から(恐らくはもっと前から)盛んに取り組まれているのですが、これが中々うまくいかない。

https://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/18pdf/1829.pdf

超一流どころの科学者・専門家を集めても、どうしても役割分担的になってしまい、上手く接合できないのです。


そう、この課題認識こそライプニッツが指摘していたことなのです!

ニュートンに負けたはずのライプニッツの課題感は現代視点で見ると妥当なものだったということです。


さすがは万学やでぇ。



◆どんな感じのことを言っていたのか(筆者意訳)


デカルトが始め、ニュートンが発展させている物理学、これは危険だと思う。数学における分割や延長に頼り切ったやり方では、連続体の迷宮に囚われ、抜け出せなくなる。

このやり方は考察が込み入ってくると指数関数的に複雑になり、人間の認識能力の限界を超えてしまうだろう。そうなると推論の間違いを生みやすくなり、想像力を発揮できなくなってしまう。

将来の有能な人々が取るに足りない計算問題に時間を取られてしまい、本当にやりたいことができなくなってしまうだろう。

今日の哲学者はまだ単純な問題ばかり扱っているようだからこのことに気付いていないようだが、この先、大丈夫だろうか。



ね?何か知ってるよね?この人?

そう思いませんか?



で、重要なキーワードが「連続体の迷宮」です。


彼は微積分を使って連続体の迷宮を考察することにより、原子に変わって実体形相を復活させる必要があることを了解したそうです。

実体形相って何か分からないと思いますが、非物質で精神的なものです。

アホかって思う人もいるでしょう。お察しします。ライプニッツ自身も最初はそう思ってたんだけど考察していくうちに復活させざるを得なくなったんだそうです。ここも解析力学を創始したオイラーの厳密化・専門化の流れとは"真逆の何か"を見出しています。


この連続体の迷宮の問題には何かがある。


----------引用-----------


https://researchmap.jp/shinjike/presentations/18952440/attachment_file.pdf


ライプニッツの最終的解決:

1.物体的原子を想定する原子論者の前提のもとでは、「連続体の迷宮」にはまってしまい、原子の合成によって連続体が生成されることも、また連 続体よ無限分割によってある最小部分へと至る こともありえない。

2.物体的原子を前提としてはならない。

3.そこでライプニッツは、物体を真に構成する単位は「原子」でなく、「モナド」でなければならない。


------引用ここまで-------



こういった議論は本当かよって思うところもあるでしょう。でも、本質や根源を突き詰めようとすると全てライプニッツにつながるんです。


コンピュータ、プログラム、ダイナミクス、エネルギー、シグナル、シンボル


事実、こういうライプニッツに近しいキーワードが先に紹介した学術会議に提出されています。


皆さんもライプニッツの思想を掘って一発当てませんか?




今日はこの辺で

ノシ