男が男に憧れ惚れる……突き抜けてジェラシーにまでイッちゃうとこんな人生になる
同性愛の話では無く、あるギャングスターの物語……
2000年の《ギャングスター・ナンバー1》
監督はポール・マクギガン、映像や雰囲気を見事にスタイリッシュにまとめている
キャストは主人公の過去と現在を二人が演じている
過去の主人公にポール・ベタニー(ビューティフル・マインド)
近年では、『ダ・ヴィンチ・コード』の悪役で自らの身体を鞭打つ鬼気迫る演技が印象に新しい
本作でもイギリス映画らしいスーツの着こなしや、サイコ野郎とも言える若き日の主人公を怪演している
特に時折見せる悪魔のような表情は見物だ
余談だが、自分の好きなジェニファー・コネリーとも結婚して羨ましい限りだ
そして、現在の主人公を演じるのが巨匠スタンリー・キューブリック監督の問題作『時計仕掛けのオレンジ』でアレックスというキャラクターを演じ、強烈な印象を残したマルコム・マクダウェルだ
『時計…』の異様な作風の中でも際立ったマクダウェルの演技が見れるだけでも嬉しい
本作でも期待を裏切らない存在感を示してくれた
ギャングスターに、デヴィッド・シューリス(セブン・イヤーズ・イン・チベット)
スタイリッシュに、そして老け役まで好演している
他に物語のキーポイントとなる女性にサフロン・バロウズ(父の祈りを)
とにかく映像の良さと、イギリスらしさ、主人公のキレっぷりや表情が良く作品に引き込まれたという感想だ
最近、刺激的で良く出来たギャング物や、毒の効いたコメディを観ていると、大人しくキレイにまとまっている映画では満足出来なくなってきた