人材業界への想い Part.1「人材サービス業界との出会い」 | 技術者のふるさと

人材業界への想い Part.1「人材サービス業界との出会い」

私が人材サービス業を今まで続けてこれた、

大切なきっかけとなったエピソードがあります。



私は20歳のころから志は高く社長になると決めていましたが、

世の中はそんなに甘くありませんでした。

30歳の時、一度田舎に帰ろうと決めました。

しかし、田舎では仕事がなく、

大阪で再度技術者を目指して見つけたのが

人材サービス業でした。



昭和56年12月20日に入社し、

もともと電気技術者のためエンジニアを希望しましたが、

配属されたのは技術営業部でした。

仕事はメーカーにエンジニアを適材適所で派遣することです。



入社して2週間くらいたったある日、

モデルみたいに美しい女性が社内に居るのに気がつきましたが、

一人ポツンとしてる様子。

話を聞くと短大の美術科を出て一級建築士を目指し、

新卒として入社したようですが半年ほど待機しているとのことでした。

営業も彼女と個人的には話をしたいのに、

なかなか話しかけられない雰囲気になっていました。



私は、この業界に入って彼女と出会ったのも何かの縁だと思い、

自分の人材サービス業界に対する人生を

彼女に掛けてみようと決意しました。

期限は一ヶ月。

彼女を配属出来なければ職を変える覚悟で、

1月の寒空にも負けず毎日関西中の建設会社、工事現場を回り

今日の状況を彼女に報告する日々が続きました。



確かに大変でしたが、覚悟を決めていることと、

彼女と話ができることで楽しくも有りました。

しかし、まったくの未経験で基礎知識がないからと、

どの会社にも相手にされずあっという間に20日が過ぎ、

25日が過ぎるころには少し焦りも出てきました。



そんな28日目の夕方、Z建設会社の総務課長から

「意匠設計部長が会いたいと言っている。今から来てくれ。」

と連絡が入りました。

そのときは、契約は無理かもしれないが

とにかく行ってみるかと思い、

彼女も是非お願いしますとのことで、

早速打ち合わせをすることになりました。



意匠設計部長に会うなり

「一生懸命頑張りますので私を使ってください!」

と頭を下げた彼女・・・・。

翌日からの契約で、配属となりました。



最後は彼女の一言がお客様の心を掴んだのでしょうが、

配属先を探し回った日々を振り帰ると

人材サービスという仕事は、人の人生に大きく関わる仕事だなぁと痛感しました。