『胸郭について』 - 胸郭の影響とは -
皆さんこんにちは。TC研究会 理学療法士の梅澤です。
本日もコラムに興味を持って頂き本当にありがとうございます。
今回から胸郭について少しお話させて頂きたいと思います。
胸郭についてはご存知でしょうが、簡単に説明ますと胸郭とは左右12対の肋骨と、脊椎の中でも胸椎と呼ばれる12個の椎骨、そして前方にある胸骨によって構成される胸部の外郭のことです。を担っています。 そして心臓や肺など我々にとって大変重要な臓器を保護する役割
また胸郭については“運動器”“呼吸器”の機能といった要素が大きいと思います。
我々は普段の生活の中で、この二つの機能を意識的に分けて使用しているわけではなく 無意識的上手に使用しているのは言うまでもありません。
但し 現在のような情報化社会になり 更にコロナの影響で外出機会が急激に減少したことで この二つの機能が上手に使用できず身体の不具合が出てしまっている人も多いというのが実情ではないでしょうか。
文明の発達による変化を移動など歩くとう観点から簡単に述べてみると ・狩猟や農耕の時代は 走り歩き回ることが多く胸郭をフル活用していたことは間違いありません。
・移動手段が車や機関車や船などを使用可能となり 徐々に歩くことなど運動量が減少。
・パソコン、スマホなどのネット環境が整備され 移動しなくとも こと足りる 社会。
以上のようなことは皆さんおわかりのことですが、改めて考えてみても運動量(移動など)の減少度合がすさまじいです。
私も学生時代など 一人暮らしの冬の時などは こたつに入って リモコン だけで何とか動かないで生活しようなどと思っていたのを懐かしく思いますが、それでも学校に行かなければならず 歩いたり自転車に乗ったりどうしても移動は強いられました。
現在は大学などオンライン授業も可能ですし IoT技術も発達しの各機器のリモコンすら不要になってきていますよね。
そして情報化社会と共に 日本は世界的にも先行し超高齢化社会となってきています。
高齢になると胸郭のみが機能低下するわけではなく全身的な低下をするということは間違いないのですが、相対的にみて胸郭の一部である胸椎の問題が大きいということが研究データなどからも示されています。
特に姿勢では胸椎後弯が強くなり 可動性は胸椎の伸展が減少することが確認されています。
但しこれらは性差もありますし、個人差も大きいので必ずというわけではないのでクライアント毎にしっかりとした評価をしなければならないことは言うまでもありません。
この様な胸椎の変化により 我々人間の身体に大きな不具合が出るとういうのは予測できますよね。
例を挙げると
・上肢挙上がやりづらくなる
・運動の開始肢位である姿勢の変化により全ての動きに影響が出る
・バランス能力低下 ・呼吸機能の低下 ・腰痛や首肩の慢性痛の発生
・外見の変化による心理面への影響
など
多くの問題が出現してきます。
次回のコラムでは、上記のような問題に関して 詳細な内容とそれらに対する対応方法などをお届けしたいと思います。 本日もコラムを読んで頂き本当にありがとうございました。
梅澤拓未先生
<経歴・資格>
理学療法士として、急性期病院・認知症専門病院で13年、中国の自費での片麻痺リハビリ専門クリニックで1年半勤務。
現在はリハ業務の他、太極拳の指導を実施中。
資格
理学療法士
呼吸療法認定士
認知症ケア専門士
介護支援専門員(ケアマネージャー)
福祉住環境コーディネーター2級
日本コアコンディショニング協会マスタートレーナー
武術太極拳連盟 太極拳初段及び公認普及指導員