みなさん「プラナリア」という生き物をご存知でしょうか?

プラナリア

「プラナリア」は写真のような生き物で切断すると

どこで切断しても、切った数だけ個体数が増えるという・・・

漫画で良く出てくる、面倒臭い敵キャラクターのような生き物です

漫画だと都合良く、切断された身体から新たに出来た個体も元の個体と同じ記憶があって主人公は「こんな奴一体どうやって倒せば良いんだよ!」なんてピンチになるのですが

嘘みたいな話ですがプラナリアの個体もそれぞれ元の個体の記憶をある程度引き継いでいるのでは?という研究結果が出たそうです!

http://sankei.jp.msn.com/wired/news/130808/wir13080814000001-n1.htm

前述のプラナリアの研究はプラナリアが光を避ける性質があるのを利用した実験で、ザラザラとした素材の上にエサを置き

LEDランプでプラナリアのエサを照らし、本来は光を避けてしまいエサにたどり着けないはずだが、エサを何度も食べさせ条件付けする事により

光を避けなくなるだけでなく、ザラザラした素材の上にはエサがあるという記憶(?)を植え付ける事に成功したそうです

しかも面白いのは、プラナリアを切断(プラナリアは全ての細胞に幹細胞があるので、切断した個体から新たな個体が完全再現される)して再現された個体にもどうやら記憶が残っているらしい?という研究結果です

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この様に「快・不快」から行動を決定する事

「快・不快」が記憶に関係する事はプラナリアよりずっと高度な生物である哺乳類や私達人間にも実は見られます

ネズミに「長方形」と「正方形」をモニターに交互に映し出し
「長方形」の時だけエサを与える実験をすると
「長方形」と「正方形」を同時に映し出した時には長方形を選ぶようになるらしいです

これは「パターン・コンプリケーション」といって情報が不完全な場合には脳は一部の情報から全体を推測し、足りない情報を埋め合わせするよう思考する性質があるからだそうです

情報の埋め合わせは特に具体性がある訳でなく、慣れ親しんだ事であったり、なんとなく心地よいものである場合が多いらしいとの事

また、少し酷い実験ですが人間の場合でも
「てんかん」の症状の治療の為に、記憶をつかさどる「海馬」を手術で摘出した人に

握手をしてもらう

その時に実験者は掌に電気刺激を与える装置を忍ばしておいて被験者に握手する時に電気刺激を加えるという実験をしたそうです

当然、被験者は強い痛みを感じるのだが海馬が無い為にすぐに忘れるのですが

また同じ事を繰り返し電気刺激を与え続けると

そのうちに、繰り返しているといつしか握手するのを避ける様になるというのです・・・海馬がないので覚えている訳では無いのですが

理由を聞くと「手を洗っていないので、失礼だと思って」と言ってごまかすというのだそうです

(参考文献「単純な脳、複雑な私」池谷裕二著)

これは自分の感情(なぜか握手したくない)の根拠を、自分のアクセスしやすい記憶

この場合は「手を洗っていない」

に落とし込んで無理やりつじつまを合わせているのだと言うのです

プラナリアの実験結果を読んで、私が思ったのは「細胞レベル」においても「快・不快」「記憶」のような物があるのだな

という事です。

よく心臓を移植された人が性格や嗜好が変わり、調べてみると元の心臓の持ち主の性格や嗜好に似ていた、という話はよく聞く話ですが

そんな科学的には証明されそうに無かった話も近い将来には説明が付く様になるかもしれないと感じた研究発表でした(^-^)

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