プロフィールは「完璧な男性」だった
マッチングアプリで知り合った男性のプロフィールには、「独身・30代・上場企業勤務の正社員・年収1000万以上・全国TOPレベルの私立大学卒・身長178cm・細めの筋肉質」と書かれていて、爽やか系のイケメンに見えた。メッセージのやりとりもスムーズだった。
(この人、イケテル人かも。)
少し期待しながら、初めて会う日を迎えた。
待ち合わせ場所に現れたのは、明らかに50代から60代と思われる男性だった。
プロフィール写真とは、似ても似つかない人だった。
(この人が、本当にアプリでやり取りしてた人なの?)
戸惑いを隠しながら席についた。
「AIで作った写真なんです」
本当に本人ですか?と確かめると、相手はあっさりと認めた。
プロフィールとは違いすぎると問い詰めると、男性は写真はAIで合成したものを使っていて、実際には結婚して子どもが2人いる。
「俺は正社員ではないけど月に数十万は稼いでるよ」
何の仕事なのか不明なまま話は続いた。
さらに、「俺の家庭を壊さない関係でお願いしたい」という言葉まで出てきた。
(今、何を言われているんだろう。)
頭が追いつかなかった。
目の前にいる人物が、アプリのプロフィールと別人であることを確認してから、まだ15分も経っていない。それなのに、すでに不倫関係の提案をされていた。
「誰でも別人になれる」という恐怖
丁重にお断りして、その場をあとにした。
帰り道、体の芯が冷えたままだった。
騙されたという怒りより、「これが普通に起きる時代なんだ」という感覚のほうが強かった。
顔写真は今や、AIを使えば誰でも数十秒で作れる。
プロフィールの数字だって、書いた本人しか確かめられない。年齢も、職業も、婚姻状況も、ぜんぶ嘘にできる。
マッチングアプリで会う人が「プロフィール通りの人」かどうかを、会うまで見抜く手段はほとんどない。
そのことを、この出来事で骨身に染みて理解した。
スマートフォンの画面を開くたびに、あの男性の顔と、プロフィールの「爽やかな写真」が頭の中で重なる。背筋が冷える感覚は、あの日からしばらく消えなかった。
この体験談はマッチングアプリであれば誰でも遭遇する可能性のあることです。
皆さんはどう思われますか?
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