かつてないほどに日本で資金調達をしているFinTech。
クラウド会計で約180億円・決済で約90億円・ロボアドバイザーで約72億円(廣川調べ)と恐ろしい額を調達してるわけですが、そんなFinTechの元祖を遡ってみると、90年台後半のネット銀行・ネット証券になるのかなと思います。
ネット銀行は全て買われてしまった中、一人息を吐いており、金融機関でもトップクラスの収益を上げてるのが、ネット証券でございます。
 
そんなネット証券の先駆けとも言えるマネックスグループの創業者である松本大氏は以前BOSSの中で、
「我々においては東証があり、ほふりがあり、どの証券会社で買っても、同じ株が同じ値段で買え、ほふりに預けられるので安全。根幹の部分は公的な機関により供給されていますから、ユーザーは安心してどの証券会社からでも株の売買ができます。だから我々は野村證券等の大手証券会社と戦うことができた。ユーザーは手数料の部分や情報、使いやすさ等で選べばよかったわけです。サービスさえ持ち込めば、大企業と同じ土俵で戦えました。」
とおっしゃっています。
なるほどなぁと思いつつ逆に言うと、同業種で比較しやすいのも事実かなぁなんて思い、まとめてみました。
 
 
(GMOクリックはFX口座も含む)
(単位は100万円) 
 
松井証券が頭一つ飛び抜けていますね。
そして綺麗に、口座数と比例してますね。
次に、費用構造から。
取引関係費には、口座開設のための広告宣伝費が含まれています。
マネックスグループは、人件費が少し多いように感じます。
SBI証券は事務費が少し多く感じます。
 
売上に当たる営業収益について。
営業収益から金融費用を引いたものが純営業収益というものになります。
世界最大のFX業者のGMOクリックは、トレーディング収益で圧倒的です。
利益率が圧倒的な松井証券は、トレーディング収益は0です。
 
次に、売上の半分近くを占める受入手数料について。
 
 利益率が圧倒的な松井証券は、引受も募集も行っていません。
 
GMOクリックってもう少し時価総額高くてもいんじゃないかなぁなんて思うけど親会社の関係かななんて思ったり、GMOクリックの高島秀行さんすげぇ!なんて思ったり、無理にグローバルに出て行くのではなく国内で集中してやったほうがいいんだろうなぁなんて思ったり、to C経験者が役員にいない証券会社は厳しそうだなぁなんて思った日曜日の夜でした。