先日、時価総額ランキングを見ていると、意外なことに気づきました。
何かと言うと、
「東海旅客鉄道(JR東海)」の方が「東日本旅客鉄道(JR東日本)」より時価総額が高いということ。
単位は、今後「億円」か「%」です。



比較するにあたって、前提条件をおさらい。


以上をグラフ化していきたいと思います。
まず、売上と営業利益の比較。
左が東日本旅客鉄道で右が東海旅客鉄道です。


営業利益率を比較すると

東海旅客鉄道が30%以上の利益率を確保しています。
確かに、東日本旅客鉄道は東北地方まで管理しており、利益率が下がってしまうのは、しょうがないのかもしれません。

次に、それぞれのセグメントごとの売上と営業利益率の比較



駅スペース活用事業とは、コンビニの「NEWDAYS」や「KIOSK」、「ecute」「Dila」などの小売事業を展開しています。
ショッピング・オフィス事業とは、「LUMINE」や「アトレ」などを展開しています。
一時期は、JRをJapan Retailの略なのでは?というほど、東日本旅客鉄道の駅スペース活用事業とショッピング・オフィス事業は驚異的な強さを持っています。


流通業では、ジェイアール名古屋タカシマヤなどを展開しています。
2000年に開店したジェイアール名古屋タカシマヤは現在、名古屋の重鎮百貨店の松坂屋を抜いています。これも大きなことで、東京では高島屋や三越の方が知名度もブランド力も高いですが、名古屋に至っては松坂屋が圧倒的で、松坂屋の外商さんと取引していると一種のステータスになったそう。また、店舗の面積もアベノハルカスができるまでは、日本最大でした。
にもかかわらず、たった14年でこれまでの松坂屋が名古屋で蓄積してきた売上を超えてしまったのが、ジェイアール名古屋タカシマヤです。




営業利益を見る限り、しっかりリスク分散されているのは、東日本旅客鉄道の方のようです。


ショッピング・オフィス事業の利益率が突出していますね。
「LUMINE」の競合には、丸井やパルコなどが挙げられると思いますが、これらとの圧倒的な違いは、「LUMINE」が駅の隣や上でやっていることが挙げられます。
しかし、数ある「LUMINE」の中でも有楽町店は、いくつか特徴的な点があります。
1つ目は、有楽町センタービルに入居しており、朝日新聞や東宝、松竹に家賃を払っていること。
2つ目は、西武百貨店の跡地に入居していること。要するに、百貨店の跡地にショッピングモールが入るという百貨店にとっては屈辱的な出来事だったわけです。西武百貨店といえば、数ある百貨店の中でもバブルが弾けるまでは時代の最先端を取り入れ続けたほか、ロフトやパルコや無印良品など時代に寄り添って展開してきた百貨店だったにもかかわらず、旧国営企業の運営するショッピングモールのLUMINEに取って変われたというのは、ある意味時代の象徴だったわけです。


運輸事業の利益率が41%はすごい…


東海旅客鉄道の純資産が東日本旅客鉄道の純資産に追いつきそうなのってすごいなぁって思いました。


東海旅客鉄道の方が土地持ってるの意外でしたw
東日本旅客鉄道は、グラントウキョウサウスタワーやグラントウキョウノースタワーなどを一部保有しています。

今後東海旅客鉄道は、5兆円をかけてリニア中央新幹線を建設します。
シュリンクしていく日本において、果たしてどうなのかという議論はあるし、僕も今更作る意味あるのか?ハイパーループではダメなのか?という思いがありますが、思ったより借金は返せそうですね。笑