昨今、海外VCによる巨額調達が続いてるなぁと思いつつ、これってサブプライムショック前の海外PEの巨額資金調達と似ているなぁなんて思ったので、少し調べてみました。

まず、海外VCの資金調達について少し調べてみただけでも

Accel partners 13億5000万ドル
Khosla Ventures 10億ドル
Greylock Partners 10億ドル
Mithril Capital Management 6億ドル
True Ventures 2億9500万ドル
Cherubic Ventures 1.2億ドル

などなど巨額な調達が相次いでいますね。
一方でサブプライムショックの海外PEファンドの資金調達が以下です。

・2006年
Blackstone 217億ドル
Bain Capital 100億ドル
TPG 150億ドル
KKR 176億ドル
・2007年
Blackstone 109億ドル
Hellman & Friedman 84億ドル
・2008年
TPG 198億ドル
Bain Capital 118億ドル
CVC Capital Partners 107億ユーロ
Apollo Global Management 147億ドル

とまぁVCとは一桁違うものの、巨額調達が相次いでいました。

また、次に投資先の巨大化というのも似ているなぁなんて思いました。
VCでは近年、ユニコーン企業という評価額が10億ドル以上を超える企業に投資をしていますが
当時のPEも一件あたりの投資案件が大きくなっていました。

2006年
HCA 316億ドル(KKR、Bain Capital)
TDC A/S 64億ユーロ (KKR、Apax、Permira)
NXP Semiconductors (KKR、Silver Lake)
Equity OFFICE 377億ドル(Blackstone)
Freescale Semiconductor 176億ドル(Blackstone、Carlyle、Permira、TPG)
MIchaels 60億ドル(Blackstone、Bain Capital)
Nielsen HD 89億ドル(Blackstone、AlpInvest Partners、Carlyle Group、Hellman & Friedman、KKR、Thomas H. Lee Partners )
Orangina (Blackstone、Lion Capital)
Traveport 43億ドル(Blackstone、Technology Crossover Ventures)

2007年
TXU 443億ドル(KKR、TPG)
First Data 290億ドル(KKR、TPG)
Biomet 116億ドル(KKR、Blackstone、TPG、Goldman Sachs)
Alliance Boots 248億ドル(KKR、Stefano Pessina)
Hilton Worldwide 260億ドル(Blackstone)
HD Supply 103億ドル(Carlyle、Bain Capital、Clayton, Dubilier & Rice )
Allison Transmission 56億ドル(Carlyle)

要するに何が言いたいかというと、
VCが大きくなっている一方で、投資先の評価額も大きくなっている
でもこれは、10年前にPEが大きくなっている一方で、投資額も大きくなっている
状況と似ているなぁと。

んまぁ上場株や社債、国債などの従来型の金融商品が儲からない以上、リスクはあるけどそれはリスク管理できるファンドに取ってもらうことでリスクを下げ、確実にリターンの出してくれそうなところにお金が流れるのは当然の結果なのかなと。