丸の内キャピタルがまた一つExitしましたね。

この丸の内キャピタルは、三菱商事と三菱の金融系グループとの合弁のPEファンドで、2社あります。
1号ファンドは、GPが三菱商事50%と三菱UFJ証券HD50%の丸の内キャピタル株式会社で、ファンド総額は1000億円です。最初は三菱UFJ証券との合弁だったのものがHDとの合弁に変わっています。
LPは三菱商事、三菱東京UFJ銀行、三菱UFJ証券(HDに変わったかも)
社長は日興アイ・アールの矢坂修氏が就任しています。
2号ファンドは、LPが三菱商事85.1%と三菱東京UFJ銀行14.9%の株式会社丸の内キャピタルで、ファンド総額は1000億円です。LPは三菱商事が250億円(最高400億円)、三菱東京UFJ銀行が250億円、残りがその他投資家です。
社長には、三菱商事出身で、カーライル日本代表や産業革新機構の専務を務めた朝倉陽保氏が就任しています。出戻りですね。笑

そして今回は、丸の内キャピタルの1号ファンド各ディールを見てみようと思います。

・成城石井
2011年 アドバンテッジパートナーズから420億円程度で買収
2014年 ローソンに550億円で売却
アドバンテッジからだったんですね。ちょっと意外でした。
ちなみにローソンの32%以上の株式を持つのが三菱商事。

・タカラトミー
2009年 発行済み株式の15%を83億円?で取得
2015年 発行済み株式の10%を72億円で売却(取得時の評価額は約55億円?)
これは痺れ切らした感じですかね。
実はタカラトミー、TPGとも資本提携を結んでいたのですが、2014年に提携を解消しています。

・ジョイフル本田
2009年 第三者増資で99億円出資
2014年 IPO(売りださず)
2016年 389億円でベアリング・プライベート・エクイティ・アジアに売却
今回のニュースはこのディールに関するものですが、すごく疑問。
業績下がってるのになぜか株価上がってるやつ。
以下が業績と株価の推移です。





むしろ下がってますね上場した後の方がw
んまぁそれは置いといて。
売却先のベアリング・プライベート・エクイティ・アジアですが、
1995年に破綻し、INGに買収されたベアリングス銀行のアジアのPE部門らしいです。
トータルファンドサイズは110億ドルで、最後にクロージングした六号ファンドは39億8800万ドルとかなり大きいもの。

最後に。
ちゃんと一つ一つのディールで利益出しているって結構すごいなーっと思いました。
それもジョイフル本田とか4倍近いですからね。
デッドファイナンスしてたらもっとリターンいいんだろうけどしてなさそう。笑
二号ファンドも組成したし、今後も丸の内キャピタルに注目です。