東芝とエルピーダが合併するとかいう面白いうわさが流れました。
個人的には難しい気がしますが…

競合となっているサムスンは、確かにエルピーダのDRAMと東芝のNAND型両方を手がけています。
ただ、エルピーダはDRAM専業の会社であり、東芝は総合電機メーカーです。
確かに東芝は、半導体と原子力発電に力を入れていくと行っていましたが、DRAM事業については、2001年に撤退をしています。
また、それにエルピーダは、台湾の半導体企業との合併話もあって、合併したらDRAMで2位になるという話があります。

ただ、ルネサスエレクトロニクスとの合併なら可能性があると思います。
なぜなら、ルネサスエレクトロニクスならば、システムLSIもマイコンもやってるし、そこそこのシェアを獲得しています。
マイコンのシェアはトップで更に、自動車用マイコンは世界シェア40%となっています。

また、歴史的にルネサスエレクトロニクスは、2010年にNECエレクトロニクスとルネサステクノロジーっていう会社が合併した会社です。NECエレクトロニクスはその名の通りNECの半導体部門を分離して作った子会社で、ルネサステクノロジは三菱電機と日立製作所のシステムLSIなどを9対11で統合してできた会社で、今でもその名残で、ルネサスエレクトロニクスの大株主は…
日立製作所 30.62%
三菱電機(株) 25.05%
日本トラスティ・サービス信託銀行(住友信託銀行再信託分・日本電気(株)退職給付信託口) 18.75%
日本電気(株) 16.71%
となっています。
そして今回のエルピーダは、三菱電機と日立製作所とNECのDRAM事業を合併させてできた会社です。
歴史的な背景を見てみると、実は合併しても違和感はない感じがします。

ここで、東芝の話。
東芝はよくわからないことをするもので、システムLSIの開発は自分でやるけど、NAND型メモリーで競合しているサムスン電子に生産を委託するそうで。
確かに昨今では、半導体製造企業ファブレス化やファブライト化が進んでいるのは事実。
ファブレス化というのは、設計は自分でするけど製造工程はすべて外部委託にする。
ファブライト化というのは、設計は自分でするし製造工程も自分でやるけど一部外部委託するというもの。
でもそろそろ東芝が半導体部門を分離するかもって話がでてるのは事実みたい。

ルネサスエレクトロニクスに合併した時に、自分だけ取り残されてるのに危機感をもってるから、分社化もあり得るって社長が言っていました。
なので、もしエルピーダを合併するなら、東芝本体にではなく、その分社化した会社に統合するかもしれません。
俺的には、そこにルネサスエレクトロニクスや、富士通やSONYの半導体部門を合併すると、単純合算で売り上げ高が3兆4000億円ぐらいになってインテルと並ぶ規模になるという←
それが発展して、本体同士の合併も始まれば日本企業は強くなるかも…

東芝と日立製作所の合併もなくはないかもしれない。
両社ともに社会インフラに重心をおいていて、今回変動の激しい半導体部門を分離すれば、安定した好業績企業が作れるわけ!
すでに一部で東芝と日立製作所は合弁会社も作っています。

でも今のエルピーダはかなり危機を迎えていて、1月24日に300億円、3月22日に150億円の社債が償還期限を迎えます。さらに、4月2日には公的支援スキームで得た借入金のうち約770億円の返済期限がきますしさらに、4月1日には日本政策投資銀行による優先株300億円に対する金銭対価取得請求権が発生するので、合計で1500億円規模の資金を用意しなければならないという…

今後のエルピーダに注目です。