こんにちは。皆様、いかがお過ごしでしょうか?竹仲法順です。
『サツジンソウサ』、今日は第89話をお届けいたします。
それでは、ごゆっくりお楽しみくださいませ。
89
木曜も都内は晴れ、朝から警視庁の捜査一課フロアに詰める。天候がよく、気温も上がった。パソコンに向かい、キーを叩いて文書類を作る。庶務に追われる中、射撃訓練や身体の鍛錬もやっていた。警察官も大変である。基本的な仕事量が多いのだし、一課でも他班の人間たちは都内随所で起きている事件の捜査に出ていて、課内に人員はそういない。留守をするのも仕事のうちだった。
金曜は東京も晴れのち曇りで天気はいい。何かと暖かく、冬も終わりに近いことが予感できた。疲れていたのだが、朝から仕事が山積みだ。デカはハードワークである。課内での仕事も、各種鍛錬も欠かさない。
警察上層部が小村弘毅・辻村龍太郎殺害事件に関し、対応を協議中だ。どうやら関東地方の県警本部の捜査員は一度現場から撤収したらしい。思う。あのヤマは悪夢だと。俺たち警視庁の警察官のみならず、他県の捜査員をも、大きな挫折へと追い込んだ。尋常じゃいられない。段村も手島も羽野村も現に逃走中だ。
だが、警察の目を掻い潜るのも、そう長くは出来ないだろう。そう思い、楽観していた。警察は組織が続く限り、継続事件として段村ら被疑者を追い続ける。いろんな事情があっても、いずれ俺たち刑事はホシへと行き着くのだ。解決できない事件がないほど、今は警察の捜査も進んでいた。
それに和田銃撃事件も含め、容疑の掛かった准龍グループの構成員を逮捕することも可能だ。令状一枚で、いつでも事務所へ乗り込むことが出来る。組対の人間たちも動いているのだし、俺たち警察を甘く見てもらったら困る。いろんな労苦が、やがて事件を解決へと持っていくのだ。そう感じながら、努力を続ける。仮に解決までに時間が掛かるにしても……。(以下次号)
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