一日中身の回りのファイルのメモノートを探し続けた結果ついに見つけた。図書資料貸出券をしまっておいた…マメな性格が奏功したのだ。自分をそう評価する自分は珍しい。古希の読書のおかげ,「いつも喜んでいなさい」の効用だろうか。

 

 さて,トランプ元大統領はこの本↓を読んでいるだろうか。大学の先生の教授の原典に従えば,現在のような自国優先の排他的な姿勢の政策は採らないはず・・・。

 

『国際紛争,理論と歴史』(ジョセフ・S・ナイ・ジュニア著 有斐閣2017.4月発売)2023.06・07〆切で借り出していた。2週間延長6/20までには読んでいる。貸出は5冊の内の一冊。 国際政治を理解するための最良のテキスト,とある。そして確か序説かなにかで,アメリカの一流大学ではどこでも教科書として使われていると述べられていた。ポピュラーな指針の書なんだと少し感動していたものだ。今のアメリカの現状をうれい,この本のことが頭に浮かんで離れなかった。こう述べるより,下のサイトから見てもらったほうがはやい。

https://www.yuhikaku.co.jp/books/detail/9784641149175

紹介では,「世界中の多くの大学で使われている国際政治学の定番教科書の最新版。東欧や中東の紛争,中国の台頭,北朝鮮の脅威など,国際紛争の引火点を理論と歴史の両面から説明する新たな章を加えた。・・・」とある。

《目次》

第1章 世界政治における紛争と協調には一貫した論理があるか?
第2章 紛争と協調を説明する──知の技法
第3章 ウェストファリアから第一次世界大戦まで
第4章 集団安全保障の挫折と第二次世界大戦
第5章 冷  戦
第6章 冷戦後の紛争と協調
第7章 現在の引火点
第8章 グローバリゼーションと相互依存
第9章 情報革命と脱国家的主体
第10章 未来に何を期待できるか?

 

 ネット情報のおかげ。感謝です。第9章にある脱国家的主体は,とりわけ印象的です。今,もはや国家レベルでの紛争解決はできなくなっている。国連機関の機能がマヒしている。国土などの戦争論では太刀打ちできない。それを示唆する脱国家論。むずかしい理論に基づくためもっと勉強が必要でまとめる力がなく挫折してしまった内容の高度さだと回想されます。これをもとに自分の意見を投稿することは叶わなかった。でも・・・

「脱国家」の考えはステキだと思っていました。脱国家,すなわち「トランスネーション(transnation)。世界中に巻き起こっているポピュリズム,新ナショナリズムに対抗するための思考の礎になると期待している。フランスマクロン大統領の苦境は自由民主主義の終焉を思わせます。EUも堕落への途についています。欧州や中東など,各地で危機が蔓延しています。その中で,なおも世界のリーダーたる地位は,いまでもアメリカでしょう。その国の政治経済の影響は世界に及ぼされる。怪しい現代の動きに注意したい。軍国化はすでに始まっていると思った。1990年代か。その後内心案じていたんだなあと,今振り返っています。感謝合掌