雪国になくてはならない灯油。北海道・札幌を走る灯油配達車に密着3日間。配達車について回り灯油を求める家々を巡ったらどんな今が見えるだろうか。」と番組コラムだが・・・配達される,お客さんの家だけでない,配達する側も,深く見せてくれました。

 (1)若い青年が雪の中を灯油の管(ホース状)を自分の体に巻いて,ぐるぐるしながら,外のトラックから,灯油の貯蔵された所まで,注入口先を持って行く。

青年男性20代かな?雪国の暮らしは大変だ。灯油配達業も生業だな,と他人事のように見ていた。しかし,気づいたら,最後まで目が離せなくなっていた。感動モノです。 2024年度入選作に選ばれてオカシクナイ内容でした。

 若者は野球選手(地元のプロ)だった。専業での収入はない。夢を叶えるためにこの仕事をしているんだなと思った。危険物取扱?の免許も取った。お腹が空くとカップラーメン2個とモヤシを運転席に投げ出す,否,そっとハンドルの上に置く。中には既に?お湯がかけられて食える状態だった。一面雪ばかり,どこで手に入れたかしら?運転席で食べる,働き者さん。《カップ麺にモヤシか。これもありだな,参考にしよう≫

 もう一人,配達員の女性は別な店をやっていると言ってスマホの画面を見せる。スナック?接客業のママさんか。忙しいときは青い配達員のユニフォームを着たまま店に出て従業員に笑われるという。

 さらに,別の配送員は,外国から来ている青年だった。

「ウズベキスタン,知っていますか」と撮影スタッフに問う。《パキスタン,アフガニスタン,そうそうタジキスタンと○○のあの,3国の一つだな》

日本語を普通に使っている。厳寒の雪国で灯油配達,配送者たちは体格がいい。皆若い。40代も・・・。

 皆が夢を追っている,その途上でアルバイトのような隙間(スキマ)稼業をしているのだ。私の脳は咄嗟に過去の記憶にシラプスがとんでいたろう。新聞配達や牛乳配達。目標があって始めた仕事はどんなに苦労があっても苦しくない。希望や夢を追っているからだ。皆生命力に満ち溢れている。《これが涙を引き起こす。ずっと最後まで途切れることはなかった!》

 灯油配達車手配する会社は手広く請け負っていた。注文や動向を見るための事業所現場は先端科学がぎっしり詰まっている。大画面モニターがズラーッと並んで対応デスクが整然と「見える化」していた。灯油切れの電話連絡が入っても対応できる態勢だ。GHPなど地図を駆使して動静を見守る。《エネルギー戦略の一端を見る思いだ。ウズベキスタンはそのエネルギー開発・先導国であった,か》

 石狩川地域気象が映る。「大雪」警戒促す天気情報。モニターやモバイル機器を活用して庶民の暮らしを守っている。無くてはならない事業だ。

 『エアコン,あるじゃないですか』と,問われた男性は,こんなに寒くちゃ灯油がいい,と。《断然違う…暖かさの性質も違う。経験すれば分ります,ね》

 《北海道は外は寒いが中は暖かい》私の経験です。寒いのに慣れている人ばかりではないんだと驚いたものです。

今回の放送で思うのは「夢追い人」が多い北海道。昔からそうでしたね。

ニシン。オホーツク海そしてその先の,・・・岩野泡鳴の缶詰事業もそうでしたね。

 今外国人が資本投資をしている,北海道。これも一つの夢追い人たちでしょう。エゾシカやエゾリスやエゾ〇〇がいっぱい。街は白雪一色だ。〇〇スノーの上でのスキーは楽しかった!寒くなかった。氷点下20度を示していたっけ。ゲレンデの掲示板。

釧路のタンチョーつるは元気かなあ。

 東京に住んでいたという人は今,逆にUターン者かJターン者か。

沖縄から来た女性や熊本から来た女性は楽しい人だった。八代亜紀の熊本・八代を口にした。1人暮らしか,新たな地は「終(つい)の棲家(すみか)」だと解説が。

 知らないうちに油切れ。すると暮らしは致命的な緊急事態になる。需要者も供給側にとっても。そんな老女が窓から顔を出す。「息が白いですよ。」と例の野球選手。

一階にある部屋なのだが,周りが雪におおわれていて管を通す途を足で踏みふみ通れるか確かめている 雪は同じ降り方をしてくれない。ズボッと深く入ると,そこは通れない。送油ホース管の長さを,見当つけて大目に体に巻きつけて注入にこぎつける。3階まで届けるのは大変だ。《大東京,3~5階は当たり前だったなあ》

 北海道(札幌)の部屋はどこも狭い。密集地・繁華街ほど。なぜだろう。

生活(自宅や飲食店など)皆狭い。・・・空間をつくらないワケは,寒くて温めるのに燃料を喰う。ぎっしり詰まって人間も物もぎりぎり状態でくっつき合って過ごしている。

そんな光景がこの番組でも見られた。札幌などではそれが当たり前なのだ。窮屈な所,貯蔵庫さがして給油ホースを持ち込む。90リットルタンクは小さい方で,外に大きなタンクを据え付けている大家は恵まれている。ショベルで被った大雪を払っている。余裕は人も良くする・・・か。

(2)(重なりますが,感動シーンですので)灯油暖房なし4時間待っていた老人は94になる独り身の女性だった。

狭い部屋には,資材資料がたくさん積まれていた。書物もデザインのてめか。狭くてカメラに映らない。ターゲットは,隙間から撮る先にあった。棚?に,人形や何かが並んで飾られているようだ。暗くてズームも限界か。長年手先を使っていろいろ拵えてきた。なんでも作れるという。皮職人でもある。そのキャリアは今でも注文を呼んでいる。灯油配送青年が問う,『グローブも(つくれる)?』

もちろんだといわんばかりの答えが返ってきた。

「苦しい時代を過ごしてきた・・・なんでも耐えられる・・」と老女(94)。

93になるウチのおばあさん(養母)と重なる。1931年生れ,より年上の女性なのだ。満州事変,いわゆる15年戦争・・・

サッシを開けて対話するとき,『息が白いよ』とおばあさんに声をかける野球青年が,まるで「お孫さん」に見えてきた。若者は優しかった。そして,おばあさんは強かった。 ありがとう。合掌