髄液 ずいえき を少しでも採った人ありますか? 立っていられません。重力が変わります。自分の身体のことを何も知らない自分を その後何年後かに,今知った。脳梗塞に罹って半身不随となった大庭みな子さんの介護者・旦那さんの利雄さんのおかげです。

 

脳内の不要となった髄液の腹腔を介して,体外へ排出? どうやって? 尿か汗? 書いてない。 尿として・・血液で酸素などを送り,古いのを新陳代謝する。でも髄液を は???

 

血液の事を知らない。

髄液も知らない。

 

頸椎の麻痺(頸椎症~脊髄症は 背骨で一環 頸椎 腰椎 ずっとつながっている)痺れで,左半身が 赤い斑点から始まった。骨間の圧迫に注意しよう。同じ身体の傾き圧迫。姿勢が悪いとなりやすい・・・。

狭い部屋でコタツに体入れてテレビを臥して観る習慣長く・・・左半身まひ? 皆さん注意しましょう。

 

病院で検査 髄液を ほんの少し(1cc?)とった医師・・・整形外科  どうなると思いますか?  いったん内に帰ってから即刻再通院。寝込むだけ。医者もわかっていない? 立っていられない。身体が重くて・・・<症状は,個体によって違うかも・・現象のみは分るが・・PCやスマホのアプリと同じ。仕組みや機能作用の詳細など知らない>

 

みな子さんが,初期の症状・・・リハビリ拒否・・・動揺・錯乱・思い込み・・など認知認識,記憶・・・など相思相愛 と 脳医学の良い材料豊富・・・

 

介護に疲れ参ってしまうと・・・つい不機嫌になり,怒鳴っている利雄さん。声を荒げることがあった。一度ならずに。日誌にも何度も出てくる。圧倒的な妻の大権ではない,むしろ実態は逆かも?  意外性が沢山ありました。

 

みな子さんと,利雄さんでは,どっちがより好きだったでしょうか? シケンです・・。

my アンサーは みな子さん。なぜ? 最初にハガキを出していること,その毛筆の達筆さに惹かれた男。見た目の魅力は触れてない。きっと第一印象が良かったはずだろう。科学系の知的な男性(東大卒)プライドが高い? きわめてクールだ。こんなに政治や制度,政治家に批判的だとは・・。日誌を超えている。

 

日常生活は皆同じ。繰り返しの日々。寝て起きて通勤通学通信,動く。身動きする。社会外交の交流をする・・・彼は朝食をつくり,食べさせ 嘔吐する妻・・・通院リハビリを拒みやすい・・・血圧計り,インシュリン 血糖値高い・・・便秘・・・導尿管は外れた? 全部は書けない。 

沖縄の若手男性小説に・・・文学が元気なのは 幸福でないことの証らしい。芥川賞選考委員 意見を求められる 病臥のみな子さん。口述筆記などで支援する利雄さん。文学の不幸を売って身を立てる。マッサージ椅子が届いた8月27日。医療用?ベッドも自宅で利用している。私の母も92歳の介護対象だが介護ベッドを揃える財政余裕なし。パスしかない。自助自立とは?

‘97の5月15日。やっとパーソナルな関係を記す。いっしょに風呂。それまでは付添婦(デイサービス・ケースワーカー?の偉丈夫の女性,福祉のために生きているような女性だという)が・・・あるいは水着を付けて女性同士や親族者が・・・

風呂 裸 じっと私のものをみていた みな子さんは あとになって 触らせろ,とか,キスさせろとか言う。多少は興味をもつようになったかと冷静沈着の弁。欲動はなかったのだろうか。66歳 と68歳? 性と愛 赤裸々だが 解らない。でもよくぞ書いたと思いました。以降の日誌が面白くなる。日記ではない,日誌でもない もはや小説文学ではないか。途中でギブアップしなくてよかった。毎日の同じ繰り返しの日誌はツマラナカッタ,正直。

 

5月23日はサイコー。朝食後スイカ出す利雄さんに,みな子さんは,

『パリで一緒しましたね』

『パリに一緒に行ったのは藤枝静男さんでしょ?』

『あなたは藤枝さんでしょう』と言う。藤枝氏はかなり前に亡くなっている。・・・・

利雄さんはトイレに行って帰ってくる。

『利雄が来ましたよ。』

『ああ,どこに行っていたの? ・・・』 利雄さんは,自分を認識し直したと言うが・・

 

『さっき,藤枝さんと言っていたね・・・』

『藤枝さんが確かにいたの。トシさんと同じ茶色のズボンをはいていた・・・とても似ているのよ』 さっきの利雄との取り違いを認めない。

本介護日誌では,認知症とか老人性ボケとか形容しない。混同,混乱 錯乱 思い違い の記述が出る。介護制度がまだ始まったころのようだ。

 

朝の食事でスイカを目にして相手を藤枝氏と取り違えたとしてもそれはウソと言えようか。本人にとって相手は「藤枝」さんなのであろう。記憶がとんでいて現実と繋がりにくくても本人のみな子さんにとっては確かなことなのだ。脳科学では解明されてよいことではないか。認知症患者の真実を受け容れること・・・オカシイとか狂っているとか,言わず錯覚だとしても,本人には真実なのだ。有益なデータではないか!!

ありがとうございます。合掌。