東京は桜満開のニュースが流れた昨日、皇居が眺められる出光美術館へ。
日本の古伊万里、古九谷、鍋島、柿右衛門の色絵と明末、清初の磁器、日本人と中国の実物から影響を受けて焼かれたヨーロッパの焼き物も並ぶ。

膨大な所蔵品をどんなテーマ設定にすることで、鑑賞者の理解が進むか、学芸員の力が試される。

判りやすい解説プレートと掲示があり、とても良い展覧会。

中国明末の混乱から日本の柿右衛門の色絵磁器がヨーロッパに渡る。

人気を博し、続いて古伊万里もヨーロッパ宮殿の一室に調度品として、実用品として沢山海を渡る。

中国は清朝となり、遅れて古伊万里人気を模倣して大量の色絵が焼かれてヨーロッパに。

ヨーロッパの各窯業は陶器から硬い磁器焼成の技術を開発して、輸入に頼らない自前の色絵を開発。

何をお手本にしたかが比較できる展示方法でした。

また、古九谷や鍋島の意匠の秘密に迫る展示方法も収蔵品が豊富だからこそ。

図録を入手。ページを繰るとメインの色絵の掲載はあるが、本物の感動を伝えるには至らないが、来年度の授業で活用できる。

お勧めの展示だが、本日25日までである。