康熙五彩のカップ第三弾を持参しました。


明清朝時代の鑑賞陶磁で日本有数の南青山「薫隆堂」のご主人(東京国立博物館に中国陶磁器を寄贈した広田不孤斎(1897-1973、本名松繁)氏に付いて修行された方)から譲り受けた杯です。


店の家主さんに持参したカップで、常連さんには第二弾のカップで味わっていただきました。




五彩の赤に軽く金彩がのっています。牡丹、蓮、梅などの花が丁寧に描きこまれ周囲に虫が飛んでいます。



素焼き、染付・釉薬掛けして本焼き、上絵窯で焼成、金彩で焼成と最低でも

四回は焼いているはずです。


ヨーロッパへの輸出品なので当時日本の柿右衛門の余白の多い赤絵とは味わいが異なります。


以後、日本の伊万里赤絵がヨーロッパを席巻する時が来ますが。






二つを冷静に並べたことがなかったので、康熙の同時期とはいえ微妙な作行の違いが判明しました。