中学校時代、美術の清水先生が校舎から見下ろす住宅の屋根をカラフルな

色で油絵を描いていました。平筆に純色の絵の具をひっかけて、瓦の形に合うように巧みにのせていきます。

今思えば、初めての油絵制作を見ていたことになります。ゴッホの自画像を彷彿させる先生の風貌も印象深いものでした。



 房野先生の校舎スケッチ

高校一年生、芸術選択で美術を選びました。東京美術学校で岡田三郎助に師事したという房野徳夫先生に出会いました。おおらかな授業展開で、スケッチブックと鉛筆を持たされて石膏デッサン、校内の風景を描くという課題でした。

さらに木箱の油絵セットが配られ風景画を描くという課題がありました。水彩画とは違う木のパレット、油絵具、オイルのにおいは背伸びをした大人の表現の気がしました。



 45年前の当時と同じプール


プールにうつる木立ちの影が魅力で、写真の位置から初めての油絵を描きました。教科書にあったゴッホの風景画のように描きたかったのを覚えています。

大先輩の教育実習生(後に美術の先生、退職時は校長)に、全員の作品から選ばれて「これはいい」と講評された場面は鮮明に残っています。