フラボノイドのパワー!
〜メタボ症候群のリスクが大幅に低下〜

 

ポリフェノールがメタボ症候群のリスクを下げるという研究は毎日のように出ています。

メタボ症候群のリスクが低下するということは多くの疾患の予防に繋がるということですね。

最新の研究ではポリフェノールの一種、フラボノイドとメタボ症候群の関連性が検証されています。

これは米国国民健康・栄養調査(NHANES)およびFood and Nutrient Database for Dietary Studies(FNDDS)2007-2011および2017-2018の(28,719人対象)データを使用し、横断的解析を行ったものです。

特徴は、フラボノイドに属する各サブクラス(下位分類)の各種についてメタボ症候群との関連性が数値化されたことです。

結果、総フラボノイド、フラバノン、イソフラボン、アントシアニジンの摂取が多いことと、メタボ症候群のリスクが低いこととの関連性が強かったようです。

但し、イソフラボンは女性ホルモンの代謝に関連するため一般向けのブログでは説明および推奨を避けます。

下図に示されている通り、一日あたりの総フラボノイド摂取量、フラバノン量、アントシアニジン量と、メタボ症候群リスクが最低になるポイントは、それぞれ237.67mg、34.37mg、23.13mgとなっています。

 

 


一日に230mgものフラボノイドを摂るのはそう簡単ではありません。

これはベリー類100gを毎日食べることに相当します。

毎日300g、400gと、食べすぎても太る(メタボ症候群)リスクが上昇するようですね。

もちろんこれはフラボノイドの影響というよりはエネルギー摂取超過という側面が大きいでしょう。

 



実生活で使えるポイント

ただ体重を落とすということではなく「メタボ症候群を改善する」という観点から、食事、運動、ライフスタイルを考えるようにすると、身体が無理なく整ってきます。

長続きしやすい食事法や健康法に繋がってゆくわけです。

ポリフェノールの豊富な植物性食材をたっぷり摂るということはその第一歩かも知れません。

 

 

ベリーの種類 フラボノイド含有量 フラボノイドのサブタイプ
ブルーベリー 190-460 mg/100g クエルセチン、カテキン、アントシアニン
イチゴ 30-60 mg/100g カテキン、ケンフェロール
ラズベリー 150-365 mg/100g カテキン、ケンフェロール、クエルセチン
ブラックベリー 90-200 mg/100g ケンフェロール、アントシアニン
クランベリー 30-50 mg/100g カテキン、プロアントシアニジン
ゴジベリー 120-150 mg/100g カテキン、ケンフェロール、ケルセチン
エルダーベリー 150-350 mg/100g ルテオリン、ケンフェロール、クエルセチン
アサイーベリー 100-120 mg/100g アントシアニン、プロアントシアニジン
ビルベリー 200-300 mg/100g アントシアニン、フラボンオール
リンゴンベリー 50-100 mg/100g ケンフェロール、カテキン、ケルセチン
マルベリー 30-45 mg/100g レスベラトロール、クエルセチン
ハックルベリー 50-60 mg/100g ケンフェロール、クエルセチン

 

 

堀江 俊之
 

提供:LAN
ニュースレター登録


新時代のサプリメント・マルチアダプトゲン、エピジェン・オーパス

 

 

Reference (出典)

 

Zhao, Zhenlei, Gao, Wenyan, Ding, Xiaoli, Xu, Xiaogang, Xiao, Changqian, Mao, Genxiang, and Wenmin Xing. "The association between dietary intake of flavonoids and its subclasses and the risk of metabolic syndrome." Frontiers in Nutrition 10, (2023): 1195107. Accessed July 5, 2023. https://doi.org/10.3389/fnut.2023.1195107.