加工肉が糖質代謝を下げる仕組み
〜亜硝酸塩が2型糖尿病リスクに〜

 

食品に含まれる殆どの物質は自然に存在するものだ。

保存料としてよく使用される物質に亜硝酸塩と硝酸塩がある。

新しい研究において、食品添加物としての亜硝酸塩と硝酸塩の摂取が2型糖尿病発症と大きく関わっていることが初めて示された。

この研究では、大規模な前向きコホート研究、NutriNet-Santé(被験者数・10万4168人)のデータを基にしている。

研究の結果、亜硝酸塩、特に亜硝酸ナトリウムの摂取が多くなると2型糖尿病のリスクが上がる明確な相関が確認された。

 


亜硝酸ナトリウムを摂取していないグループに比べ、最も多く摂取しているグループでは2型糖尿病の発症リスク(ハザード比)が54%も高くなっていた。

2型糖尿病リスクは亜硝酸塩の摂取が多いほど大きくなり、それが食品添加物由来であるほどリスクが大きくなる。

なお硝酸塩と2型糖尿病の関連は観察されていないため、気をつけるべきターゲットが狭まったといえるだろう。

ざっくりと加工肉で2型糖尿病のリスクが上がると考えても良いのではと思う。

 

 

堀江 俊之
 

提供:LANのサポートをよろしくお願い致します

 

 

無料ニュースレター登録はこちらから

 

 

Reference (出典)

 

Srour, Bernard, Eloi Chazelas, Nathalie Druesne-Pecollo, Younes Esseddik, Fabien Szabo de Edelenyi, Cédric Agaësse, Alexandre De Sa, et al. “Dietary Exposure to Nitrites and Nitrates in Association with Type 2 Diabetes Risk: Results from the NutriNet-Santé Population-Based Cohort Study.” PLOS Medicine 20, no. 1 (January 17, 2023): e1004149. https://doi.org/10.1371/journal.pmed.1004149.