今日のブログは、日本のこれからの死亡者数についてです。これまで出生数や婚姻件数ばかり見ていたので死亡者数についてはきちっと見ていなかったのですが、ある葬儀場の方からこれからの出生数に死亡者数について話をして欲しいと言われたので、今調べているところです。ビジネスとして考えると、地域によっては大きなマーケットになります。東京では死亡者数がどんどん増えています。

 

日本の死亡者数ですが、この20年で見ると2000年頃は120万人の死亡者数、そして2022年は157万人の死亡者数、そして今後も増え続けて2040年頃に166万人台でピークを迎えると政府は予測しています。その後ジリジリと下がり続けるものの2070年までは150万人台を維持していくと見込まれています。これからの技術の進歩によってますます人間が死ななくなる可能性もがありますが、政府の予測は寿命の伸びを織り込んであります。

 

日本の死亡者数の長期データをみると、戦前は子供たちがたくさん死んでいることが推測されます。戦争には負けましたけども、子供たちが死ななくなったということはとても良いことだと感じました。

資料:厚生労働省

 

日本全体では死亡者数は増えますが日本の多くのいわゆる地方ではすでに高齢者数の減少が始まっており、例えば福岡県のみやま市などではすでに死亡者数は減少しています。福岡県庁の福岡県庁も死亡者数の長期データを発表していますので念のためグラフをつけておきます。日本全体と同じ傾向ですね。残念ながら福岡市役所のサイトからは長期データがまだ見つかっておりませんのでデータをつけることができません。

 

これから東京や福岡市のような大都市は本格的に高齢者の増加が始まり、それに伴って死亡者数も増えていきます。すでにだいぶ前から東京では死んだ後もすぐに火葬場で火葬してもらうことができずに、何日も待たないといけません。私の友人の親族の場合でも、1週間以上待たされたというケースもありました。NHK の報道などでは10日以上待たされたっていうこともあってあるようです。

 

東京で売れているのは遺体安置用の冷蔵ケースです。コンビニの冷蔵ケースのトップシェアであるたつみ工業さんなどが売り上げを大きく伸ばしていると報道されていました。火葬場は簡単に増やすことができません。迷惑施設として誰もが近くに建設されることを嫌がります。そう簡単に作れるものではないので、東京はこれからも火葬までの時間がかかるでしょうね。大幅な技術的な進歩があってさっと焼き上がってしかもお骨を拾える状態にまですぐに温度が下げられる技術が開発されれば、火葬の時間は短くなるかもしれません。そんな夢のような技術開発を誰かがやってくれたらいいですね。

 

1980年頃を境にまた死亡者数が増え始めま、これからますます死亡者数は増えていくわけですが、政府が発表している葬儀関係のデータを見てみますと葬儀場で行われる葬儀自体は以下のように増えてきています。

 

2022年23年と葬儀件数増えていますがこれはおそらくコロナの影響だと思います2012年あたりで伸びが止まっています。

 

死亡者数の年齢ごとの比較を見ると10年前と比べると90歳以上の方の死亡が急激に増えていっています。そして亡くなられる方の男女別の内訳を見ると年齢が上がるごとに女性の死亡、お葬儀が増えていきます。

 

 

果たしてコロナによる影響、人を呼ばない少人数である葬儀、場合によってはお葬式を省略してまっすぐ火葬場に送る直送、これがコロナ明けでも増えてくるのか。

そして90歳代のシニアの女性はどんなお葬式をしたいと思うのか?場合によってはすでに判断能力がなくて、その方のお子さんたちである60歳代の方がお葬式のあり方を決めるのか?

 

お葬式の一件当たりの単価も下落傾向ですし、葬儀業界は許可制ではなく新規参入が自由な業界なので、拡大するマーケットであってもそう楽なマーケットでないことだけは間違いないと思います。