今日のブログは、「福岡県・福岡市の児童虐待の推移」についてです。

先日の日曜日に「Real Voice」という児童虐待を受けた若者のインタビューをまとめた映画を見て、改めてこの問題の現状を再確認してみました。

 

【ユーチューブでは、この映画を期間限定で無料公開していますので、是非、見て下さい。時間は90分足らずです。「リアルボイス 本編」で検索してくださいね。】

 

まず、子ども家庭庁が取りまとめている全国の状況は以下の通りです。急増しています。

 

急増している理由ですが、児童虐待に対する意識の高まりにより、警察など関係機関からの通報が増えていることなどが上げられています。

 

虐待の内容ですが、身体的虐待やネグレクトが急減し、心理的虐待が急上昇しています。虐待する側も、外に目立つことは控えているのでしょうか?

なお、心理的虐待とは「大声や脅しなどで恐怖に陥れる、無視や拒否的な態度をとる、著しく兄弟間差別をする、自尊心を傷つける言葉を繰り返し使って傷つける」などのことだそうで、私も自分の子育てを思い出すと、大声で繰り返し怒ったこともありましたので、子どもには申し訳ない気持ちで反省しています。

 

なお、虐待の主な原因ですが、二つあると言われています。一つが貧困です。食べていけなければ、親はいらいらして子供に八つ当たりしますし、場合によっては育児を放棄します。

もう一つは、周りからの家族の孤立です。昔であれば、経済的に困っていたり、子育ての手が足りなければ、家族やご近所の人が助けましたが、今は少子化で兄弟姉妹も少なく、また親とは別居する家が多いし、ご近所づきあいも都会になればなるほど希薄です。この二つ目の理由による虐待は、大都市であればあるほど多いようです。

 

では、福岡県の状況はどうか。福岡市と北九州市は児童相談所業務自体を福岡県庁ではなく市役所が行っていますので、以下の話は、福岡県から二つの政令市を除いた地域のお話となります。

■ 資料:福岡県庁 児童相談業務概要

〇 令和5年度業務概要

https://www.pref.fukuoka.lg.jp/uploaded/life/717249_62040108_misc.pdf

〇 平成30年度業務概要

https://www.pref.fukuoka.lg.jp/uploaded/life/667438_61575482_misc.pdf

 

相談件数は急増しています。

 

これに合わせて福岡県庁は児童相談業務の人員を増やしています。平成30年度の人員が令和4年度になってどれだけ増えたかを以下に示します。

 

・常勤 179名 ⇒ 294名  非常勤 42名 ⇒ 56名

・児童福祉司 53名 ⇒ 108名

・児童心理士 6名 ⇒ 15名

 

では、福岡市はどうでしょうか。いつものことでありますが、福岡市役所のホームページは、データが探しにくく、まだ、長期間のデータを捜し切れていませんが、サイトから相談件数を引用します。相談件数は増加の一途で、全国の相談件数の伸びよりも、福岡市の相談件数の伸び率が高いのですが、内訳など資料が見つからず、分析できていません。資料が見つかれば、またブログにてご説明しますね。

■ 資料:福岡市子ども虐待防止委員会

https://www.city.fukuoka.lg.jp/kodomo-mirai/k-katei/child/100602gyakutaibousi_2.html