今日のブログは「地下アイドルは福岡市に外貨を稼いでくる重要産業となるのではないか」というお話です。

 

私の教えている学生の中に、芸能人のマネージャーとなることを志している学生がいます。自己分析をしたところ、頑張っている人の応援をするのが何より楽しいことがわかり、それを天職とするとのこと。そこで、私が昨年、ある芸能事務所を紹介し、そこでアルバイトをしています。音を上げるのではないかと思ったのですが、意外や意外、楽しいと言って頑張っています。

 

先日のゼミでの発表で、地下アイドルの活動状況を聞いて、私は驚きました。結構稼いでいるようなのです。この事務所は、6チームのアイドルグループを抱えています。人数は3人のチームもあれば、20人くらいいるチームもあります。平均年齢が13歳と若く、小額性もいるチームもあれば、少し年齢層が高いチームもいます。コンサートを行い、その際のグッズの販売や写真撮影、握手会などで収益を上げる仕組みです。地下アイドルと地上?アイドルの違いは、東京ドームのような大規模な会場でのイベント開催を目指しているかどうかというのですが、私はまだよく整理できていません。彼は、自分の担当は地下アイドルだと言っているので、若者の分類では「地下」なのでしょう。

 

地下アイドルがどれくらい稼いでいるのだろうかと思ったので彼に質問してみたところ、人によるけれど稼いでいる人は月に100万円を超えるというのです。びっくりしました。

 

福岡市に経済効果があるかどうかは、お客さんが県外からどれくらい来るのかどうかがポイントですが、東京や千葉からくる人もいるのだそうです。この学生さんには、お客さんがどこから来るのかについてデータを取るように頼みましたが、学生さんの印象では、県外から、九州外からの人が多いと言っていました。

 

また、彼が担当しているのは女性アイドルグループだからでしょうけれど、お客さんは主に30歳以上の男性で、中には60歳以上の方もいるとのこと。そして、お客さんの中には、一度に、10万円単位で買い物をする人もいるのだそうです。

 

こうなると立派なビジネスです。この学生さんがどこまでデータを会社からもらえるかはわかりませんが、もう少し研究してみたいと思います。

 

こんな話を東京の50歳代の人(女性)にしたところ、「木下さん、そんなことも知らないの。東京では、一人一推しですよ。「あなたの推しは誰?」って普通に会話します。そして、ファンなら、お金を使わないとファンではないです。常識です。」と言われました。トホホ・・・ですが、私の敬愛する政治学者であり思想家でもある副島隆彦先生は「若者がアニメの女性に恋すること、応援することは、マリア様や観音様を信仰することと同じだ」と喝破されました。このストレスの多い社会で、若者はアイドルグループやアニメの女性に救い・癒しを求めているのでしょうね。そうであれば、宗教の力は落ちていきますが、その分、地下アイドルやアニメなどの需要はますます高まるでしょう。

 

このような集客力のあるアイドルグループが福岡市にたくさん生まれ、外貨を稼いでくるようにするために行政として何ができるか?これから新たな研究分野として取り組んでいきます。インターネットの時代では、買物のために大都市に来る理由はなくなります。映画もネットフリックスで十分という若者も増えています。新たな都市の魅力を作らねばなりません。