皆さんこんにちは。

 

今日のブログは福岡市の人口の推移 少子化の2023年までのデータについてです。

 拙著「データが示す 福岡市の不都合の真実」は、2022年3月までのデータに基づいて書かれています。そこで、2022年、23年の出生数と婚姻件数についてお伝えしたいと思います

 

出生数とは「1年間に生まれた赤ちゃん」の数のことです。私はこの「出生数」という言葉があまり好きではなく、講演では使わないようにしています。理由は、他人事に感じる言葉だからで。「生まれてくる赤ちゃんが減ってるんですよ」と言うと、聴いている人は、まだイメージが湧くようです。

 

 それからもう一つ。

世間で大きな誤解があるのが「赤ちゃんの数が毎年、減っている理由」です。

 

 政府や地方自治体は少子化の原因を取り違えているので、昨年打ち出された「異次元の少子化対策」もあまり効果が上がらないんじゃないかなというのが人口問題を研究している人の多くの意見です。

 

では、赤ちゃんの数が減っている理由は二つ考えられ、結婚した方が産む子供の数が大きく減っているからか、または、結婚しない人が増えているから。結論を申し上げると、独身が増えていること(独身化)が赤ちゃんの数が減っている理由です。一組の夫婦が生んだ赤ちゃんの数については、全国のデータを見ると、あまり減っていません(今のところ1.9)あります。

 

それなので、少子化対策でまず取り組むべきことは、結婚そのものを増やすことになります。

結婚したご夫婦が子供を産む数を増やすということも大事なことなんですが、残念ながら福岡市役所は、結婚したご夫婦が何人子供を産むかのデータそのものを作成していないんですよ。自治体によっては、きちんと計算しているところもあるのにですね~

福岡市の場合は「合計特殊出生率」も 5年に1回しか計算・公表しないんので、完結出生児数まで計算しなさいと期待はできないんですけど。なお、政令市の中で、合計特殊出生率を5年に一度しか公表しないという恥ずかしい自治体は2割を切っています。

 

的確な少子化対策を実施するには、①合計特殊出生率、②結婚適齢期の男女の数のバランス、③独身率、④完結出生児数などのデータが必要で、本当に必要な対策が何かということは自治体ごとに変わってきます。

 

 では、最新の福岡市の出生数ですが、以下のグラフのようになりまして、ついに2023年では1年間に生まれた赤ちゃんの数が12000人を切るか切らないかというギリギリの数字になりました。マスコミが全く報道しない不都合な真実です。

資料:厚生労働省の資料を基に木下が作図 以下同じ

 

これは過去40年間で最も少ない数字で、この数字の中には外国人が産んだ赤ちゃんも含まれているので、私の推測ですが、2023年に福岡市で生まれた日本人の赤ちゃんは1万2000人を切っているだろうと思います

 

 これまでの福岡市の人口予測では、1年間に生まれる赤ちゃんの数が12000人を切るのは 2045年頃という予測だったんですね。ですからコロナによる悪影響で少子化が20年分先に進んだことになります。本当に大変なことが起こってるんです。

 

だけど多くの経営者の皆さんは、この赤ちゃんの数が減ってるって事に関心がありません。 でもこのことは、ビジネスで考えると自社が提供している商品やサービスを利用する将来のお客さんが減るって事を意味しています。別に国のためとかそんなことを考えなくていいんです。自分たちの商売をこれから先も続けたいと思うんだったら、若者に結婚していただけるように応援していく。そして、希望する若者には、産みたいだけ子供を産めるように応援していくということが必要なことになります。

 

その出生の元となる婚姻件数(一年間に結婚した人たちの件数)ですが、以下のグラフの通りこちらも大幅に低下しました。 福岡市の場合、2022年に回復したので、おおっ!と思ったんです。 福岡市の場合は、他の自治体と比べて、大学進学や就職などで一定数の若者が福岡県内と九州全体から福岡市に流れ込んできます。だから他の自治体よりも結婚促進対策を頑張ったら結婚する件数を増やすことが可能なんです。だけど、2023年は減少しました。

 福岡県知事も福岡県庁も、この婚姻件数を増やさないっていけないってことはよくお分かりになってるんですが、福岡市長も福岡市役所はさっぱりわかってないでしょうね。

 

 自分たちのビジネスを続けていくためにも 赤ちゃんの数を増やしていかねばなりません。そして、それはまず婚姻件数を増やすことから始まるんです。毎月、月末になると、2ヶ月前の婚姻件数と出生数のデータを、日本の国全体と47都道府県と政令市について、厚生労働省がデータを公表しています。しかし、マスコミは全然、報道しません。私のブログは毎月の出生数と婚姻件数を記事にしますので時々見に来てくださいね。

 

 3月26日に今年1月の全国の出生数と婚姻件数、福岡市の出生数と婚姻件数が発表されました。 大変悲しいことに、出生数は昨年を下回っていました。しかし明るい兆しもあります。それは、婚姻件数が全国も福岡市も去年を上回ったんですね。 この調子で、2月、3月と婚姻件数が昨年を上回ってくれることを強く願います。出生数がこの調子だと、2024年に生まる赤ちゃんの数は70万人を切る可能性もあります・・・

 

■2024年1月の出生数(( )内は2023年1月の数字)

〇 出生数 全国 61,074(64,052)

〇 出生数 福岡市 901(983)

〇 婚姻件数 全国 41,185(36,148)

〇 婚姻件数 福岡市 751(656)

 

私自身も 婚姻件数を増やすための活動をしています。福岡には NPO法人ジュノールという若者の結婚を促進する団体があります。 この団体の悩みは、男性会員が女性会員の半分ぐらいしかいないことです。世の中には、社員のうち男性が多い職場、なかなか男女の出会いがない職場っていうのがありまして、例えば学校の先生、自衛隊、製造業関係の企業などがあります。私は、そう言った会社の幹部に、このジュノールさんを紹介しています。

 

 協力要請と言っても、やることは簡単です。社員に対して、 NPO 法人ジュノールという会費も一切無料の信頼できる団体があるってことを知らせてくれって言ってるだけなんです。なんで会費が無料かというと、立派な経営者の皆さんが運営費を、人によっては数千万単位で支出してくれてるおかげなんですね。一般の民間の結婚相談所は若者にとっては経済的な負担が結構大きいです。そしてマッチングアプリに頼ると結構、騙されたりもしますが、この NPO 法人 ジュノールは 元福岡県知事の 麻生 渡さんが 名誉顧問を務めておられましてしっかりとした団体で、安心です。

https://junoall.org/

 

残念ながら 大手企業はあまり協力的ではないことが多いです。社長がやりますと言っても、人事部や総務部が、「プライバシーの侵害じゃないか」とかいって協力しないんです。

こんなことをいう人がいっぱいいるんですよ。もうそんなことを言ってられるような段階じゃないんですけども。

 

このブログを読んでいただいている皆さんの周りで独身男性の素敵な方がいたらこの会に入るようにおススメいただきたいと思います