今回は、木曜日朝のKBCラジオでお話した

「2030年から30年間、小氷河期が来る!」

についてです。

 

ラジオの原稿なのですが、10分という限られた

時間では、全てを話すことはできないので、ブログ

にアップしています。

 

今日は3月11日、東日本大震災から10年の節目の

日となります。新聞やテレビはこの関係のニュース

ばかりです。

 

しかし、次に来る巨大地震にどう備えるのかという

報道は全くありません。

 

このブログでも何度かご紹介していますが、次に来る

災害について考えたい人には、京都大学の鎌田活毅

先生が書かれた「首都直下地震と南海トラフ

という本(891円)がお薦めです。

 

室井滋さんとの対談が半分ですので読みやすく、

わかりやすいです。

 

九州に住む人にとって関係することは、24pに

「東海=静岡沖」「東南海=名古屋沖」「南海=紀伊

半島沖」の三つの地震が短期間で発生する三百年に

一度の「三連動地震」となり、2040年までに必ず

来ると書かれているところでしょうか。

 

東日本大震災に匹敵するマグニチュード9.1クラスの

巨大地震が来ますが、最近の研究では、日向灘も

連動して動く可能性があるとのこと。そうなると、

鹿児島、宮崎、大分の太平洋岸の被害は拡大します。

 

各県庁はどのように備えるのか。

 

さて、今日は地震の話ではなく、この本にも書かれて

いる地球温暖化のことについて触れたいと思います。

 

地球温暖化に疑問を呈していたトランプ前大統領は、

日本のマスコミでは愚かな主張のように扱われて

いましたが、鎌田先生の本には、

 

「地球温暖化は、地質学者のかなり大勢は、温暖化

しないのではないか、と思っている」

とか、

 

「もしかすると、これから心配すべきなのは寒冷化

に向かう中でどうやって文明を維持するかという

「寒冷化問題」ではないかと。半分ぐらいの地球

科学者はこう思っていて、ただいま世界中で大論争の

最中なんです。」(同著157ページ)

 

と書かれているのです。

温暖化対策に舵を切った政府の対応とは大違いです。

 

私が農林省に就職した1980年頃は、地球は寒冷化

しているという考え方も強くありました。

 

私も温暖化よりも寒冷化の方が大問題と考えて

います。CO2が増えると、植物の成長にはプラス

ですし、氷の大地だったシベリアで穀物生産が可能

になります。東日本で冷害が発生する可能性も低下

します。

 

ところが、寒くなると、食料不足が起こります。

日本の歴史上、戦国時代は小氷河期で、寒いと食料の

奪い合いなりますし、江戸時代は冷害による飢饉が

多発しました。

 

2月中旬に米国南部を襲った大寒波では、アメリカ

本土の70%が雪に覆われたと言われています。

南部テキサス州では、大雪と低温に伴う暖房需要の

増加で停電が発生しました。マイナス20度を記録

する、信じられない寒さです。

 

ここで思い出されるのが、2015年にイギリスの

ノーザンブリア大学の教授を務める

ヴァレンティーナ・ジャルコヴァ教授の発表です。

 

太陽の黒点活動に関する論文ですが、太陽内に

2つの異なる磁気波があることを発見されました。

太陽の黒点は11年周期で変化しますが、新しく

発見された波も11年周期で変化しているそうです。

 

両波を基に太陽活動の動きを探る新しいモデルを

確立されまして、この論文では、2030年に始まる

第26太陽周期から、太陽の活動が著しく低下する

と予測されています。太陽活動が、現在の60%

まで低下するそうです。

 

そうなるとどうなるか。1645年~1715年まで

続いた小氷期(テムズ川が完全に凍結し、NYでは、

海が凍結したので自由の女神まで歩いて行けた)

と同じような気候になるそうです。

 

ただ、すぐに地球が冷えるわけではなく、太陽活動の

動きと地球の気温低下との間には、十数年の時間の

ズレがあるので、2030年頃から地球が寒くなる

可能性が高く、特に北半球で温度が低下するとのこと。

 

そこで、最近の太陽の黒点活動を調べてみました。

国立天文台 太陽観測科学プロジェクトのサイトで、

黒点数の推移を公表しています。

結果は以下のとおりで、減少傾向にあります。

果たしてこれから黒点数がどう推移していくのか、

ジャルコヴァ教授の予測のとおりに太陽の活動が

低下していくのか。

 

予想はしにくいですが、私が気になるのは、

世界一の農場の持ち主はビル・ゲイツさんになった

という情報です。

 

全米18州に9万7千ha(970平方キロメートル)

の農地を保有しているそうです。理由は不明ですが、

気になります。

 

また、ペイパルの創業者 ピーター・ティール氏は、

ニュージーランドに農地を購入しているとのこと。

 

寒冷化による食料不足を予想しているのではないか

と邪推します。

 

寒冷化が来るとすると、寒冷化に備える対策として

以下の政策が考えられます。

 

1.冷害が多発すると想定されるので、お米も含めて

食糧不足が予想されます。いざというときに生産を

再開できるよう、休耕田(日本の田んぼの半分は

米を作っていません)をきちんと管理しておく必要が

あります。実態は、かなり荒れていますが。

 

また、今は、温暖化対策ということで、お米は、

夏の高温に強い品種への切り替えが進んでいます。

いざというときに、寒さに強いお米の種もみを備蓄

しておかないといけません。

 

これからは再び農家の時代、地方の時代がくるので、

私も農地を手に入れようかと思います。

 

2.寒くなると、エネルギーの消費が増え、石油や

ガスの価格も上がります。雪が降ると、太陽光発電は

発電量が低下しますので、原子力発電施設を維持

すべきです。

 

地熱発電などのエネルギー開発も加速すべきです。

 

九州ではこの二つでしょうか。寒冷化になった時も

大丈夫なように、政府と自治体は備えておかなければ

なりません。

 

追記:放送が終わった後、気象予報士の方と話す

機会がありました。その方も地球は寒冷化すると

予想しているそうです。そう思っている人は多い

そうです。しかし、「温暖化村」の力は強いと。