今回は、「九州の自立とは?」についてです。

 

2月12日は私の61歳の誕生日ですが、その日に

九州の自立を考える会」から基調講演とその後の

シンポジウムにおけるコーディネーターをする

ことになりました。

※同会のサイトから引用

 

久しぶりに九州全体のお話をするので、何を話そうか

頭の整理をしていますので、ブログの内容が何回か

とりとめのないお話になります。

 

この会の設立趣意書には

「九州をはじめ各地方が自立し、地方における産業

政策・成長戦略や国民生活に関わる行政を一元的かつ

総合的に担い、国は国際社会における国家としての

存立に関わる事務や全国的な統一を要する事務等に

専念するという新しい役割分担によって、二重行政や

過剰な負担を解消することを強く求めます。」

とされています。

 

議論をするうえで重要なことは、言葉の定義を明確に

しておくことです。この趣意書には「自立」の定義は

書いてありませんので、自分なりに確認してみたいと

思います。

 

デジタル大辞泉によると「他への従属から離れて

独り立ちすること。他からの支配や助力を受けずに、

存在すること。「精神的に自立する」。」と書いて

あります。

 

福沢諭吉先生のご著書に「自立」についての記述が

あったと思うので後でチェックしてみようと思い

ますが、私なりに整理すると以下の三つでしょうか。

 

1.経済的自立

2.精神的自立

3.安全保障の確保

 

なお、当然ですが、自立とは、各人が好き勝手に

ふるまうことではありません。お互いが協調して

行動することは当然の大前提です。

 

安全保障の確保は、日本の周りには中国、ロシア、

北朝鮮という日本の安全保障を侵害している国が

ありますので、これは政府に任せるしかありません。

 

自治体も福岡・佐賀のように、朝鮮半島有事の際は

難民がなだれ込んでくる可能性のある所では、もっと

強化が必要ですが、基本は政府の役割です。

 

次に精神的自立では、自分たちのことはすべて自分

たちで決められるということですが、全てを自分で

決めるというのも現実的ではありません。

 

個人であれば、やはり親やパートナーとの調整が

必要となります。政府と自治体の間の調整をする

分野です。

 

次が経済的自立ですが、具体的に誰のどんな

状態が自立というのか?これは、「九州の自立」

という際の「九州」とは何か?にも関連します。

 

各自治体と住民、企業のうち、全てなのか、それとも

どれかの経済的自立なのか?

 

まずは住民が豊かであることでしょうけれど、どの

程度の収入があるとよいのか。全国平均くらいの

年収を目指すのか?その場合、年齢との関係をどう

みるのか。

 

企業の場合だと、黒字の企業が多いことを目指すのか。

それとも、企業の売り上げの総合計が増えることを

目指すのか。

 

自治体の場合ですと、政府の地方交付税交付金なしに

基礎的な事務が運営できるようになる状態なのか。

それとも、今は借金すら自由にできませんが、それが

自由にできる状態となることか?

 

普通に考えると、国の豊かさは一人当たりGDPで

見ていきますので、まずは、一人当たり県民所得に

関して何か指標を定めるのでしょうか。

 

ゴールが設定できないで自立、自立といっても、

達成したかどうかが判断できません。

これについて提案をしないといけないな~と

思いました。

 

頭の体操は次回も続きます。皆さんも、「道州制」

とか「九州の自立」という場合、具体的にどんな

意味だと思うか、考えてみてください。