ドニー・ダーコ(3点) | 日米映画批評 from Hollywood

ドニー・ダーコ(3点)

採点:★★★☆☆☆☆☆☆☆
2002年10月26日(映画館)
主演:ジェイク・ギレンホール、ジェナ・マローン
監督:リチャード・ケリー


 今まで見た映画の最高傑作、「遠い空の向こうに 」の主演ジェイク・ギレンホールが主演していること、そして「世界が終わるまで、あと28日6時間42分12秒」「死んでいるのか?生きているのか?」この2つのコピーと予告編を見てかなり面白そうだと思って見に行った作品。


【一口コメント】
 宣伝コピーからは想像のつかない、わけのわからない映画です。

【ストーリー】

 主人公ドニーは精神が不安定で、精神科医にかかる少年で、精神安定剤に頼った生活を送っていた。ある晩目覚めると、銀色のウサギを見つける。ウサギはドニーに世界の終わりを告げた。"世界が終わるまで、あと28日6時間42分12秒"と・・・。
 英語の授業で「破壊者」という短編小説が読まれる。物語の中で、少年たちは老人の家を破壊する。彼らが何を考えているのかと聞かれ、ドニーは破壊された後の世界が見てみたいのだと答えた。破壊はある種の“創造”だから。夜、ウサギの命令で学校に向かった僕は、水道管に斧を振り下ろし、学校にある“雑種犬”のブロンズ像を脳天からかち割った。翌日学校が水浸しのため、休校になる。帰り道、転校生グレッチェンが不良にからまれているのを助け、二人は付き合うことになった。
 道徳の授業で自己啓発セラピストのビデオを見せられたドニーは教師に対して、暴言を吐き、処分を受けることになった。
 その日、物理教師からタイム・トラベルの話を聞き、さらにロバータ・スパロウ著「タイム・トラベルの哲学」を渡される。ロバータ・スパロウとは町の変人“死神オババ”と呼ばれる老婆のことで、彼女はかつて尼僧だったが、信仰を捨ててこれを書き、この学校で科学の教師をしていたことも知った。
 時間は神が支配していて、すべての運命は神によって定められている。もしタイム・トラベルというかたちで、運命やその選択肢を見ることができるのなら、未来を変えることも可能なのだろうか。しかし運命に逆らった選択の存在自体が、神によって定められたすべての運命を否定することになる。矛盾しているが、もし神の領域でタイム・トラベルすることができるとしたら・・・?
 考えれば考えるほど、日に日にドニーは深みにはまっていった。
 映画館でグレッチェンの横にはウサギが座っていた。ウサギに焚きつけられて、彼女が眠ったすきに、僕は自己啓発セラピストの屋敷に向かい、ガソリンを撒いて火をつけた。火は夜のうちに消し止められたが、翌朝、屋敷の内部から“児童ポルノの館”が発見され、自己啓発セラピストは逮捕された。
 英語教師が突然クビになった。黒板には“Cellar door”の文字が書かれている。地下室の扉・・・。
 精神科医のオフィスで催眠療法中、ウサギが現れた。時間切れだ。もうすぐ世界が終わってしまう。
 ハロウィン・パーティーの晩、母が行方不明になったと、グレッチェンが泣きながらやってきた。この日二人は初めて愛し合った。
 1988年10月30日。世界の終わりまであと6時間。
 "時間がない!!"ドニーとグレッチェン、そして友人二人で死神オババの家へと向かった。死神オババの家の“地下室の扉”はタイム・トラベルの入り口だと信じて・・・。グレッチェンと扉を開けて中に入ると暴漢に襲われ、外にひっぱり出された。揉み合っているところに森の中から赤い車が猛スピードで突進してきて、グレッチェンが下敷きに・・・。

【感想】

 上の内容を読んでこの映画の趣旨がわかるだろうか?自分でも書いていて、よくわからないし、映画を見ていても何がいいたいのかよくわからないまま、終わってしまった。というわけで、点数もかなり低くなったわけです。

 おそらく、宣伝コピーの「世界が終わる」の"世界"とはドニーの精神世界のことだろう。それが終わってしまうという意味なんだろう。彼女が死に、"世界"が終わった後もしばらく、映画は続き、エンディングに向かうことになるが、それがまたわけがわからないことはないが、作品のテーマが伝わりにくい終わり方になっていた。

 最後に映画の中で、ドニーが"死神オババ"に書いた手紙を書いて終わりたいと思います。

ロバータ・スパロウ様。
あなたの本を読みました。
あなたに聞きたいことがたくさんあります。でも答えが怖いです。
もしこれが現実だと言われたら・・・だから答えは夢の中で聞かせてください。
世界の終わりが来たら安心したいと思います。
楽しみなことがたくさんあるから。


映画と同様わけのわからない終わり方(?)でした。