元カノ清子さんと温泉場で会って、
これからいよいよクライマックスというのに、
未完となってしまって。
「ああ、苦しい。今死んじゃ困る」というのが漱石最期の言葉だったらしいですが、
完成させたかったでしょう。
太宰の『グッドバイ』、ブルース・リーの『死亡遊戯』も未完でしたが、
ただならぬ余韻が残るのもまたいいもんだと思います。
三島は『豊饒の海』四巻を完結させて、
自決の日の日付を最後に記しましたが、
それもまたただならぬ余韻を残します。
因みに漱石と並んで明治の文豪と仰がれた森鴎外の末期の言葉は、
-ばかばかしい。
でした。
これも感慨ただならぬものがあります。
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