昔の地名:麻布狸穴町 | 福田敏也 オフィシャルブログ PEACE! Powered by Ameba

昔の地名:麻布狸穴町

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↑ 若大将シリーズのロケに使われた、在りし日の「狸穴そば」。画面右に見えるのは郵政省の建物。こちらのサイトに整理されていました。

狸の穴とかいて「まみあな」。
六本木から東京タワーに向かって歩いていく右側。
ロシア大使館のあたりが狸穴と呼ばれた街です。

60年代にすでに六本木で遊んでいた人々には
「狸穴そば」の場所として、
あるいはイタリアンレストラン「キャンティ」が
あるあたりとして
記憶されているであろう場所です。

オトナは昼からそばを食って酒を飲む。

「狸穴そば」に行くといつも
年配の紳士が昼から「そば味噌」をなめながら
日本酒を飲んでいらっしゃる。
八百屋さん、肉屋さん、先生、お医者さん。
種類は違えど○○屋さんと呼べる
特定の職業がイメージしやすかった時代、
狸穴そばで昼からお酒を飲んでいた人々は、
何屋さんなのかわからない謎の存在との
最初の出会いでした。

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そして、狸穴には、もうひとつ。
思い出の場所があります。

「アメリカンクラブ」。

アメリカ大使館職員を中心に
東京に在住するアメリカ人が社交し集う
コミュニティセンターのような場所。

そこは、
地元の小学校、麻布小学校に通う小学生にとっては
1年に一度日米対抗の水泳大会が行われる
特別な場所だったんです。
普段は入ることのない
アメリカンクラブのプールに招かれて
泳げる年に一度のチャンス。
素朴な小学生にとっては
その限られた機会を通して見える
アメリカの文化や香りが新鮮だったのです。

そのエリアは
東京タワーから見下ろすととても面白い。
壁一枚を隔てて存在する
アメリカンクラブとロシア大使館。
ロシアがまだ社会主義でソビエト連邦を名乗っていた頃
アメリカとソ連が冷戦状態にあった頃、
敵対する二つの大国は
大きな緊張関係の中で
この隣り合わせの関係を
あえて選択していたのです。

港区昔の地名物語、その12。
麻布狸穴町でした。

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現在アメリカンクラブは、三菱系のデベロッパーとともに再開発にはいり、大きく姿を変えつつあります。