これって、縫い目だったんだあ! | 福田敏也 オフィシャルブログ PEACE! Powered by Ameba

これって、縫い目だったんだあ!

またまた、
福岡伸一さんの
「できそこないの男たち」 からの引用。

男女の身体にかんする生々しき話しなので
そうした話題が嫌いな人は読まないでください。

(153ページより)
すべての胎児は染色体の型に関係なく、受精後焼く7週目までは同じ道を行く。生命の基本仕様。それは女である。このあと基本仕様のプログラム進行に何ら干渉が働くことがなければ、割れ目は立派な女性の生殖器となる。・・・中略・・・もしこの子が男の子になろうと思うなら、まずしなければならない変更点は何?それはなにはともあれ、割れ目を閉じあわせることである。男なら皆、自分の身体の微妙な場所で、それが実際におこったことだということを知っている。睾丸を包む陰嚢を持ち上げてみると、肛門から上に向かって一筋の縫い跡がある。それは陰嚢の袋の真ん中を通過してペニスの助根に帆を張り、ペニスの裏側までまっすぐに続いている。俗にこれは、”蟻の門渡り”と呼ばれる細いすじである。男の子は早いうちからこのすじの存在に気づいている。知ってはいるけれど、なぜこんな線がこんなところについているのか、そのことについて、思いをめぐらせた少年はどれくらいいるのだろうか。

あり
(写真はイメージです)

自分の身体に生まれ持った縫い目があること、
そんなこと、自分は知らなかった。
自分の身体に刻まれた筋が
男になる発生のドラマの傷跡だとは
想像もしなかった。

神様によって
きれいに仕上げられた人間のからだにも
隠しきれない縫い跡があること。
なんか感慨深い。