小野俊哉の野球ブログ

・小野俊哉のHP(スポーツ・アクセス社)はhttp://www.sports-access.jp/


・小野俊哉の最新刊は「プロ野球 最強のホームラン打者」朝日新書(朝日新聞出版)。2014年4月発表。スラッガー達の100シーズンを多くの証言とともに多彩な項目でランキング。本塁打打者の特徴にせまりました。王貞治と野村克也のホームランを初めて本誌で比較。特徴を明らかにしました。

Amebaでブログを始めよう!

"To hit four hundred(・400) a batter has got to be loose. He has got to be loose"


「気を楽にして打ちなさい。そうすれば4割は打てる」


その日の第1試合、最初の打席に入る前に、自分のためにマクゴワン球審がタイムを取り、励ましてくれたことはウィリアムズにとって意外でした。


「あの言葉のおかげで気が楽になった」


第1打席。一、二塁間をライナーで抜く安打。第2打席は本塁打。さらに2安打を追加し5の4を記録します。


打率は・404へ上昇。


シーズン最終戦となる第2試合では2安打。そのうち1本は二塁打でしたが、右翼席側のラウド・スピーカーに当たり、装置を壊してしまいました。


ダブルヘッダーにおける結果は8打数6安打。


ウィリアムズの最終成績456打数185安打は、打率・406と正真正銘の4割に到達。ビル・テリー以来11年ぶりの快挙を達成するのです。


その試合の夜。ウィリアムズは何をしていたかがユニークです。


祝杯を仲間と上げるわけでもなく、宿泊先のホテルで食事を済ませると、一人でぶらりと外出。本人の記憶によると「見つけた店で、確かチョコレートミルクセーキを頼んだと思う」。


さてウィリアムズは首位打者と本塁打王の二冠を手中に収めたのですが、実はそれ以外にも驚異的な記録を残したのです。


※テッド・ウィリアムズ物語その2 終わり。 その3へ続く!


Ted Williamsテッド・ウィリアムズ

1918年8月30日生まれ。カリフォルニア州サンディエゴ出身。実働19年(1939年-1961年)で打率・344、2654安打、本塁打521を残す。打撃の神様と呼ばれ、ボストン・レッドソックスで首位打者6回、本塁打王4回、打点王4回に輝く。三冠王が2回。1941年に・406を打って首位打者となり、最後の4割を打った男として語り継がれる。右投げ左打ちの外野手。