江戸時代を生きた人々は、幕藩領主による領主財政を安定させるための法政法令の元で、
転職や移住の自由も許されず、自給自足の生活を強いられました。
特に、幕藩領主財政の根幹で、江戸時代人口のほとんどを占めた農民への統制は厳しく、
暮らしを立てるための苦労に耐えざるを得ませんでした。
先述の通り、厳しい納税制度下にあっただけでなく、自然の営みは決まった成果を挙げるには余りにも不向きで、旱魃、水害、蝗害などの災害にとても苦しめられたようであります。
江戸時代の農民生活の規定した著名なものとして、『慶安御触書』(慶安2年(1649)江戸幕府が公布)がありますが、その中の一文にこうあります。
『年貢さえすまし候ねば、百姓程心易きものはこれなく』
年貢さえ納めれば、百姓という仕事ほど安心な仕事はないということですが、
これは幕藩領主財政を安定させるためにのみ働く理想的な農民をつくりだすための御触書であり、
生活の向上を願ったり、人間性の自覚を持とうとしたりする農民を真っ向から否定するものでした。
また、『万法制法』においては、
農耕全般にわたる農業経営のあり方、あるべき理想的な姿についての規制などが示され、
家、服装、食事など、領主側から見て身分相応である事を求められたようです。
こうした中、農民の自立意識は高まる一方で、
そうした中で生まれたのが撫育制度と修補制度でした。
続きはまた次回👋
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