★質問を変えると可能性が広がる | 宝地図

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こんばんは。望月俊孝です。
今日は、
【質問を変えると可能性が広がる】
というエピソードをご紹介したいと思います。

コカコーラは世界で最も名の知られたブランドですね。

ブランドが世界中にとどろいたのは
世界市場進出を図ったロバート・ウッドラフという
天才のお蔭だったと言われます。

 そのウッドラフの後継者、
ロベルト・ゴイズエタ氏が経営者になった1980年代。
コカコーラは大きな問題を抱えているように
多くの人には見えたそうです。

パタゴニアからポルトガル、
カトマンズからコロンビアまで、
地球全体をカバーする巨大企業になっていて、
市場は飽和状態。

 とにかくソフトドリンクの45%のシェアーを誇ったのですから、、、。
これ以上進出する余地・地域はないように思われたのです。

ゴイズエタ氏が経営陣のトップを呼んで聞いてもみな、
「世界でコカコーラのソフトドリンクは圧倒的な優位を占め、
 もはや拡大の可能性はない。
 市場の45%を占めている」
ということを繰り返すばかりでした。

実際に地球全土に製品を売り込んでいる状態でした。

そこでゴイズエタ氏はトップ層にある質問をした。
その質問によって、コカコーラ社の、
そしてトップ層から社員一同の観点が変わりました。

【まだまだ市場はいくらでもある】ということに・・・・。
そこからさらなる快進撃が始まりました。

 さて、ゴイズエタ氏の質問や
その意図は何だったと思いますか?

それはアフリカの未開部族や
中国の山間地などに販売を企てたわけではありません。

 またペット用の飲料を考えたわけでもありません。

ゴイズエタ氏が幹部にした質問は
『人間が一日に摂る水分の量はどのくらいなのか? 』
とたずねたのです。

その意図をその場で理解した人はいなかったそうです。
 しかし、さすがに優秀な経営陣はすぐに
『人間は一日に64オンス(2リットル弱)の水分を必要とする』
という答えを見つけ、ボスに報告しました。

質問の意味が何につながっているか?
依然としてなぞのままだったそうです。

そこでゴイズエタ氏は
『現在その64オンスのうち何パーセントが
 コカコーラによって占められているのかね?』

チームのメンバーは手早く計算して
2%という数字を弾きだした。

『ほらね、諸君。
 まだあと98%も市場拡大の可能性があるじゃないか!
 それを手に入れるんだ!』

ゴイズエタ氏のこの言葉は重大な転機となりました。

コカコーラの経営陣は、
たった今、社長が示した
途方もないほど、大きいチャンスの存在に度肝を抜かれた。

 それから焦点を世界地図に隈なく広げることから、
消費者一人一人の喉に置き換えたことで、
コカコーラの80年代の記録的な成功が見えてきたのです。

ゴイズエタ会長は16年の任期中に株価をナント
【35倍】
にした中興の祖とされるまでになったのです。

発想の転換をもたらすような質問を
自分自身に問いかけてみましょう。
すると脳はその答えを探しはじめます。

 今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

望月俊孝