どうも最近疲れ気味で、感情をコントロールする力が鈍っているようです。
母親の小言にカチンとなって、危うく激昂しそうになったり、テレビの中のタレントに向かって毒づいたり……。
他にもいろいろありますが、特に嫌悪感のようなものを発しやすくなっている感じなのです。
しかしこういう時期(就職活動中)こそ、自分をきちんと制御するようにしないといけません。
なぜ嫌悪感だけがここまで増大しているのかわかりませんが、身体を動かしたり
知人と話したりしていれば、おのずとそういった黒い感情は消えていくものだと思うので、
今後は積極的にそういったことを実行し、自分の感情を制御できるようにしたいです。
気をつけないと……。
さて、ブログの投稿は第2回。いよいよ本格的に記事を書く感じになって参りました。
その第2回に取り上げさせていただくのは「ライトノベル」。
特にその「1巻目」についてです。
以前から考えてはいたライトノベルの新人賞への応募、そのアイディアを、最近暇な時間にまとめ始めたのですが、
そこで、たくさんあるライトノベルの1巻目、つまり新人作家の作品であれば「受賞作品」にあたる部分に奇妙な共通点があることに気づきました。
大したことではないかもしれませんが、それは
「ライトノベルの1巻に登場するメインキャラクターは必ず6人前後」
ということです。
どういうことか。有名なライトノベル「灼眼のシャナ」を例にして説明してみましょう。
まず、灼眼のシャナ第1巻の「メインキャラクター」は一体何人でしょうか。
1、ヒロインのシャナがいます。
2、主人公(語り部的存在)の坂井悠二がいます。
3、シャナの仲間(的存在)のアラストールがいます。
4、最大の敵である“狩人”フリアグネがいます。
5、フリアグネの部下でありその愛情の対象、マリアンヌがいます。
6、悠二の日常の象徴として、吉田一美さんがいます。
その他にも友人三人や平井ゆかり、千草ママなどがいますが、この巻では大した役割を担っていないのでカウントしません。
こうしてみると、メインキャラクターは全部で6人になります。
こうやってみた時に、メインキャラというのはただ活躍しているだけではなく、そのポジションに一定の役割が付加されていることに気づかれるでしょうか?
1番、語り部的存在の坂井悠二は、読者と目線を共有しています。
読者と同じ目線であるからこそ「紅世」や「フレイムヘイズ」などの、シャナにとっては常識でも普通の人間には違う「専門用語」や「世界観に関する知識」に疑問を持ち、その意味について問いかけることができます。
彼は「観察者(兼質問者)」なのです。
2番目のシャナはヒロインであると同時に、1巻においては「ヒーロー(英雄)」です。
この娘がいなければ何も始まりません。彼女が悠二を救うところで物語は始まり、彼女が(正確には彼女のミスが原因で呼び出されたアラストールによって)フリアグネを倒して物語が終わります。
彼女は終始、物語を牽引する役割を負っているのです。
ヒーローたるもの、いちいち悠二の問いかけに答えてはいられません。
そこで必要になってくるのが3番、アラストールの存在。
彼がシャナと悠二の会話に口を挟み、曖昧なところを補足したりそこに突っ込んだりすることで、二人の意思疎通や世界観に対する問いがスムーズに進みます。
どう呼んだらいいのかわかりませんが、とりあえず「ツッコミ」としておきましょう。
4番のフリアグネは「ラスボス」です。彼を倒すことがこの物語(1巻限定ですが)の目的であり、シャナの行動理由になるわけです。
シャナがいないと物語は始まりませんが、彼がいなくても何も起こりません。ただ悠二とシャナの日常が続いていくだけになってしまって物語が成立しないのです。
しかし、ただ倒すべき敵がいる、だけでは
敵を探せ! → 発見! → 打倒!
という実に単純な流れになってしまい、物語が面白くなりません。
そこで重要なのが、5番、マリアンヌの存在。
彼女がいることによって「フリアグネは何がしたいのか」ということが明確になります。
また、フリアグネとの決戦でも彼のサポートにまわり
「フリアグネだけを狙っていたらマリアンヌにやられる」
という緊迫した状況を作り出します。戦闘に緊張感を持たせるわけです。
当然、これは読者の想定の範囲外。
彼女は、読者の想像を超えた行動をして彼らを楽しませる「トリックスター(いたずら者)」なのです。
彼ら5人がいれば、とりあえず物語は成り立ちます。
しかし、物語の中で人物が5人しか動かないというのは、正直あまり面白くない。言ってしまえば、物語の躍動感が足りないのです。
ここで必要なのは、物語の本筋を補うサブエピソード。それを作り出すキャラクター(達)。「シャナ」の場合は6番の吉田さんです。
彼女が体育教師の八当たりを受けて苦しんでいるところを助けるエピソードが挿入されることによって、シャナと悠二の性格の一面が読者にわかりやすい形で示される。それによって、もともと味があって面白い物語がさらに読み応えがあるものに進化するのです。
もちろん、著者の高橋弥七郎氏、そんなことをわざわざ意図してい書いているわけではないでしょう。しかし、構造的にはそういう形で、読者にとっての「面白み」が増幅されているのです。
このような役割を担うキャラクターを、便宜的に「バイプレイヤー(傍で演技する人)」と呼びます。
「観察者」。
「ヒーロー」。
「ツッコミ」。
「ラスボス」。
「トリックスター」。
「バイプレイヤー」。
私が言いたいのは、つまり、物語はこの6人さえいれば動かせる。
逆に言えば、この6人以外はほとんど必要ないため、自然に物語をすっきりさせる意味で、メインキャラが6人に絞られるのでは、ということなのです。
もちろん、推理物などでは、名前のある登場人物は6人程度では足りません。もっと増えるでしょうが、それでも、事件の核心部分に触れているのはきっと6人程度でしょう。
そういう意味でも、この「6人の法則」は成り立つと思うのです。
試しに、他の作品でもやってみましょう。
上記の6つの役割(ロール)が、その作品のキャラに当てはまるかどうか試すのです。
「涼宮ハルヒの憂鬱」
観察者→キョン
(読んだ方はおわかりでしょう。「語り部」そのものです)
ヒーロー→涼宮ハルヒ
(こちらも自明の理)
ツッコミ→古泉一樹
(「ハルヒは普通の人間ではなさそうだ」と気づきはじめた読者に
「どう普通でないのか」をはっきりと提示する役)
ラスボス→朝倉涼子
(「最後に倒される」わけではありませんが、「ハルヒに関わることでキョンが被る驚異」を暗示しているキャラ、と解釈することができます)
トリックスター→長門有希
(ラスボスを倒すのは本来ならばヒーロー。
しかし、この物語は構造上ヒーローが“敵”に手出しができないので、彼女がその代わりを引き受けています)
バイプレイヤー→朝比奈みくる
(物語の本筋とはほぼ無関係。ハルヒにいじられる話や、朝比奈さん(大)のエピソードでのみ、生きてくるキャラです)
「とらドラ!」
観察者→高須竜児
(基本的に彼の視点で物語は進みます)
ヒーロー→逢坂大河
(竜児もある意味ヒーローですが、主体的に行動しているのは
どちらかと言えば彼女の方)
ツッコミ→ナレーター?
(竜児視点ではない分、自由に物語を解説しているフシがあります。
「ツッコミ」に該当するキャラはいませんが、あえて指名するならば
「ナレーター」となるのではないでしょうか)
ラスボス→北村祐作
(1巻における大河の最終目標。
彼への告白シーンもまた、物語のクライマックスになっています)
トリックスター→櫛枝実乃梨
(竜児たちが、目的達成の方法を検討し始めた途端に「ジャンピング土下座」。
彼らの恋が、一筋縄ではいかないことを暗示しています)
バイプレイヤー→高須泰子
(竜児のバックグラウンドを語るには必要不可欠なキャラ)
「アスラクライン」
観察者→夏目智春
(彼視点で話が進みます。
最終的に戦うのは「黒鐡」であり、彼ではありません)
ヒーロー→「悪魔」(嵩月奏、「黒鐡」)
(物語のクライマックスは智春の黒鐡VS佐伯兄の翡翠。
非現実的な出来事に消極的な智春を動かし、ここに至る経緯を作り上げたのは
「黒鐡(入りのトランク)」と「嵩月奏」の存在が大きいです。
タイトルも「アスラ(悪魔)クライン」と、悪魔がヒーローであることを明示しています)
ツッコミ→水無神操緒
(主に智春に助言を与える役割)
ラスボス→佐伯玲士郎
(ヒーローである「悪魔」と敵対する者)
トリックスター→黒崎朱浬
(やや「ヒーローのサポーター」としての役割が強い。
しかし要所要所で物語を脚色する役割をしっかりと果たしています)
バイプレイヤー→樋口琢磨、大原杏
(「学園ラブコメ的エピソードの賑わせ役」?)
どうでしょうか。
一部無理やりな部分がありつつも、メインキャラを全て網羅し、彼らの物語の中での役割について説明できていると思います。
さて、この話がどう役に立つかといえば、それはもちろん新人が作品を書く際の参考、ということが一番大きいでしょう。
私を含め、小説を書き始めたばかりのペーペーというのは、一旦慣れてくるとえてして複雑な話に挑戦してしまいがちだと思います。その結果物語をややこしいものにしてしまい、またその過程で肝心の中身は陳腐なものになってしまう。
ですがこの法則を覚えておき、自作品のキャラを整理し、文章中でそれらのキャラの役割をはっきりと示すことができれば。
その物語が(知り合いであれ編集者であれ)他人に受け入れられる確率は、ぐんと上昇すると思うのです。
また、この法則をいろいろな作品に応用してみると、また違う読み方ができて楽しい、というのもあるかと思います。
ライトノベルを書かない方もこの「メインキャラ6人の法則」、ぜひいろいろいじって遊んでみてください。
今回はこの辺で終わりたいと思います。 第2回の割にめちゃ長い投稿で、すみませんでした。
最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございます!