(2025年2月見たラブストーリー)誰よりもつよく抱きしめて、ファーストキス、ゆきてかへらぬ  

 

また、見た順に。「誰よりも・・・」の次は、「ファーストキス」。

早く書かないとすぐ記憶が怪しくなるので、今だといろいろ間違えているかもしれないが、お許しを。

 

坂元裕二さんの脚本といえば、ヒット作も多いし、気になっていた。でもね、あの大ヒット作「花束みたいな恋をした」は、なんと私見てないんです。なぜかねえ。先日は地上波でも放送したのに。見る前から気恥ずかしいとか?(?_?)

しかも今作は塚原あゆ子監督だ。ラストマイル、面白かった。

とまれ、この作品はファンタジーです、タイムリープという。最近のファンタジーはこればっかりだけどね。そしてヒロインは、坂元作品によく登場する、松たか子。

 

 

 

 

現在の彼女、カンナと夫の硯駈(すずりかける/松村北斗)は、結婚15年目にして冷え切った夫婦。子供はいないようだ。朝彼女は自分だけのためにトーストを1枚焼き、お皿も出さずにマグカップの上に乗せて食べていて(あー、めんどくさがりなんだ💦)、夫は同じテーブルではなく別の食卓でご飯を食べている。その夫は、特殊メイクなのか、今の松村君より顔が大きくて恰幅が良く、すなわち老けている。(^^;)でも松さんは今の松さん。40代の松たか子は中年なりにチャーミングで、舞台美術の仕事をしているようだ。一方夫は勤め人らしく、通勤に鉄道を利用しているが、ホームから線路に落ちたベビーカーの中の赤ちゃんを助けようと線路に飛び降り、助けたあとに、入って来た電車にはねられてしまう。( ノД`)離婚届を提出する前に。

 

家には遺影とお骨。最近は仲良しとは言えなかったけれど、やはりぽっかりと心に穴が開いたように見える彼女。そこに、3年待ちでないと買えない超人気のギョーザが配達された。注文したっけ?と思いつつ、ギョーザを焼くも失敗し、失敗ギョーザを一人で食べる。そこで、仕事のトラブルで呼び出されたカンナは4WD車で出かけ、首都高の事故現場近くで突然タイムリープ。

 

気が付くと、なんだか緑あふれる郊外の、トンネルを出たところの道端に車が停まっていた。居合わせていた、彼女を怪しむ子供らに「ここはどこ、私は誰」という感じで訪ねると、それは15年前だった。(゚д゚)!見覚えのある建物(ホテル)では彼女がデザインした鐘のモニュメントのお披露目式を行う準備をしており、また、そこでは古生物に関する学会を開催するところだった。彼女はそこで、若々しい15年前の夫、古生物研究をしていた駈に再びめぐり逢う。

駈は彼女(見た目40代)が自分の将来の妻だとは当然気づかないが、カンナはやはりどうしても彼に惹かれてしまうのだった。(犬が苦手なのに多頭に囲まれるとか、かき氷柄のTシャツとか、笑えるエピソードもちょこちょこ挟まっている。)彼女はそれで考える。このしばらく後に、モニュメントのお披露目のために若き日の自分自身がこの場所にやってくるのだが、その彼女と駈が出逢わないようにすれば、事故で15年後に駈が死んでしまうという未来が防げるのではないかと。

 

 

 

 

何度かタイムリープを繰り返し(よくもとに帰れたわねえ💦)ていくうちに、駈とカンナには15歳ほどの差がありながらも、そして短いつきあいなのに、信頼感が芽生えたように見え、カンナはとうとう彼に自分は未来から来たと告白する。あなたを事故死させたくないから、この後(若い)カンナとは出逢わないで、と訴える。けれど彼は、あなたと出逢って結婚して共に生きていくなら、その運命を僕は選びますというのだ。その会話をしている二人のすぐ近くには、最寄り駅に降り立った若き日のカンナがいた。髪の毛も若いカンナはセミロングで、前髪も下して若々しく可愛い。

パラレルワールド、よくわかんないが、時間と世界は本当にミルフィーユのように重なっているんだろうか?

 

そしてその後の二人は、出会って短期間で結婚して、駈は生活のために学者をやめて就職して経理をやり、カンナは舞台美術の仕事をし、朝も一緒にカンナはトースト、駆はご飯を食べる。仲睦まじい二人は同じベッドで目を覚ます。やはり彼は一回り大きくなってるし、彼女はショートヘアにしてるけど。・・・あの運命の日は、やっぱり同じように訪れ、彼女は悲しく遺影を見ている。ギョーザも届いた。彼が注文してくれていたのだ。

 

彼は、運命の日を受け入れる準備をしていた。その日直前に彼がカンナにあてて書いた手紙がのちに見つかった。その文面を、北斗くんのナレーションで聞いた時は、泣いてしまった。(´;ω;`)

館内ポスターに書いてあったのは、全く無駄なところのない文章だったし、全部書くのは避けるけど、少し抜粋。

 

僕がこれから受け入れる未来は、

君と出会うための未来だった。

後悔はありません。

 

君と出会える人生でよかった。

君を好きになる人生で本当によかった。

 

おはよう。おやすみ。

おかえり。ただいま。

ありがとう。

 

・・・・泣けませんか?( ノД`)

坂元作品、日常の細かいものがよく小道具として出てリアルさを表している。その鍵小道具のひとつに靴下がある。「カルテット」だと、満島ひかりがよく脱ぎっぱなしにしている靴下とか?大豆田とわ子だと、なんだろ、ハンカチかな?今回も靴下だった。よく間違えて彼の靴下を履いてしまうカンナ。(うちだとサイズやデザインが全く違うので、ありえないけど💦)今回も、靴下に貼りついたポストイットで駈に隠し事がばれてしまうのだった。3年待ちのギョーザもかな。

塚原監督については、まだ「これが塚原さんだ」というところがわかるほど、私が詳しくない。

 

今回も、松さんはとてもチャーミングだった。お正月特番のスロウトレインも良かったな。松村君も、「夜明けのすべて」で各主演男優賞を受賞したばかりだが、いい俳優さんだなあ。(あんな学者さんと知り合ったら、私はころっとイカレそう。ちょっと浮世離れしたタイプは嫌いじゃないんです(;^ω^))といいつつ、表題のファーストキスのシーンは、あまり覚えていない私なのである。m(__)m