今回のドラマ化は、本当にしみじみ良かったなあ。

 

以前のは劇場版だったが、今度は連続ドラマなので、その分時間をかけてゆっくりと二人の物語並びにひとりひとりの物語が描ける。テレ東のドラマづくりは、10話から12話かけてつくられるから、たっぷり見られるので好きだ。ドラマシャワーだと各作品5話から8話くらいだったけど、「みなと商事コインランドリー」、「きのう何食べた?」「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」などみんなその長さを踏襲している。「25時、赤坂で」もそうだったね。

以前、第一作で太一を演じた小野寺晃良くんのことでブログを書いた時には写真しか挙げなかったが、動画を載せてみる。ドラマを見始めた時は、ルックス的には前作のほうが原作に合っている感もあったが。

 

 

 

 

 

 

 

 

この航平役多和田秀弥くんは今「シュガー・ドッグ・ライフ」でお巡りさんの天沢さんを演じている。劇場版のあとに改名したけど読みは変わらず任益(ひでや)さん。小野寺君はその後も「同級生」「ギヴン」などのBLによく起用されていた。このときのヨコ役は、タクミくんシリーズ劇場版4作目pureで高林を演じた三ツ谷亮くん。

 

原作では杉原航平は、そこにいると周囲の人々の目を引くイケメンとなっている。ドラマ版の中沢元紀くんはもっと地味ではあるが、そのたたずまいがまさに、物静かで人の気持ちをよく慮る航平。衣裳さんも彼のイメージに合ったものを選んでいて、それに太一がよくロゴ入りのTシャツを着ているが、それも原作と同じだ。

 

 

原作の2冊分までが今回のドラマ化の範囲。映画では航平が太一への恋心を明らかにしても、ストレートだった太一が「お前を嫌いになる理由がみつからない」と航平のもとに戻ってきたところまでだった。今回は、苦学生でかつ人生の目標ややりたいことがわからなかった太一が、航平やマヤのおかげでそれに気づき、大学をやめて自分の道を歩き始めたところまで。航平とは主な生活の場所や立場が違ってしまうが、この二人ならきっと「離れ離れで消滅」ではなく、心を通わせつつ付き合いは続いていくのだろう・・・と思わせるまとめ方になるのだろう。原作読んでるからこの先も知ってるんだけどね。(^^;)

中沢君が太一を見るとき、または太一の話をするとき、本当ににこやかないい笑顔になるんだよねえ。あの表情が心にしみるのよ。そして太一も、まっすぐすぎて他人に物申したり喧嘩したりもするけど、人の悲しみや苦しみには敏感で、自分を顧みずに力になろうとする子。見栄をはったり他人にマウントとったりするところが全くなくて気持ちがいい。僕の会社に入らないかと誘ってくれた人とか(実はマヤのおじさん)、それを見ている人はちゃんと見ているのよね。演じる小林君も太一そのものになっている。おじいちゃん役のでんでんさんもいいなあ。

 

ドラマはこれで終わっても、続編作ってくれないかなあ。原作はまだ連載が続いていて、8冊まであるんだし。10年も連載してるのよ、でもね、二人とも何年もつきあってるのに、いまだにキスくらいまでなんだけどね。(^^;)(;'∀')(;^_^A

この作品はBがLするというより、ほんのりLの香りのする友情&成長物語なんだわね。

サムネイル画像は、注文して届いた航平太一のアクスタ。