2月、身代わり忠臣蔵を見たことは既に書いた。

その後を落穂拾い的に。

「夜明けのすべて」原作は「そしてバトンは渡された」の瀬尾まいこさん。


 

上白石萌音が主人公のよう。彼女は、普段とてもまじめでおとなしい女性なのだけど、「PMS」で、月経の頃になるとイライラして自制が利かなくなる。街で苦しくなってうずくまると、周りの人には通り過ぎる人も声をかけてくれる人もいるが、男性が手を差し伸べたら拒否してしまう。病院でもらった薬は向精神薬らしく、眠くてたまらなくなって職場で眠り込んでしまった。そんななので職場を転々とせざるを得なくなり、今は近県の小さな町工場で学習用の顕微鏡や家庭用プラネタリウムを作っている。そこはとても理解のあるアットホームな職場で、ゆっくりとしたペースで仕事ができ、PMSのためヒステリックに怒鳴り散らしても、先輩の女性職員(おばちゃん)がそっと別室につれていってくれ、他の男性社員(おじちゃんら)も声を荒げたりすることがない。

新入社員の松村北斗は、やる気がないように見えるが、パニック障害のために大手の会社を辞め、縁あってここに就職したのだった。彼と彼女は、お互いに思うようにならない病気で苦労していることを知って、同僚としてつかず離れずな微妙にいい感じの間を保ちながら助け合い、社長(光石研)の若くして亡くなった(自殺?)弟さんの遺した原稿から、地域の子供たちのためにプラネタリウムの演出を手掛ける。社長も弟さんの逝去からもう何年も経っているのに、まだグリーフケアの会合に通っているのだった。みんな、そうは見えなくても、何かで傷ついた心を抱えているんだな。そんな社長の営む会社だから、こんなに家族的なのか。こんな職場がもっと増えればいいのにな。

萌音ちゃんは、たった一人の家族である故郷のお母さんが病気で、時々帰省している。(記憶が定かでなくてすみません)そして、社長の会社にいるうちに、だんだんと心身を癒していった彼女は、辞職して故郷の街に帰るのだった。今度はちゃんと自分で決めての辞職で、新しい旅立ちだった。松村君も、だんだん自分の生き方を確立していきつつあるようだった。一方、大会社にいたときの彼女は海外赴任していった。夜明けは誰にも訪れる。夜が明ける前が一番闇が深いのだという。

 

「52ヘルツのクジラたち」は前に少し書いた。

 

これも心にしみる原作であり、心にしみる作品だった。キナコが育てることを決意する男の子がなぜ髪の毛をあんなに伸ばしていたかというと、母に投げられていたからではなく、唯一可愛がって育ててくれたおばさんが癌を患ったらしく、髪の毛が抜けてしまったから、ヘアドネーションをするために、伸ばしていたのだった。そのおばさんが亡くなってしかたなくあの母が連れて行ったようだが、あんなに愛をくれない、ネグレクトどころか子供を罵倒するような母だと、彼にとってはむしろ施設のほうが幸せだったのかも。でもキナコなら彼を可愛がって一緒に生きていくだろう。その彼女のそばにはいつも、クジラの52ヘルツの鳴き声と、安吾さんの思い出がある。

 

「アーガイル」

 

 

あらすじは前に描いたけど、実際みてみると、それまでに思っていた前提がくるくるとひっくり返されるので、時々頭の中をさっと整理しないといけなかった。(◎_◎;)そして、アクションシーンはとてもエキサイティングだった(キングズマンが好きな人なら同じ監督なのできっと好き)。。。にも拘わらず、途中でふっと寝落ちしたけど。多分ごく短時間。(^^;)

ところであなたは、上の写真の左から3人目の女性(スパイ小説家で主人公アーガイルの生みの親)と、そのとなりの美人スパイが同一人物に見えますか?(;´∀`)

そして最後、キングズマンという名前のパブに、カッコイイ若者がお客としてやってくる。簡秀吉君に似た面持ちのイケメン。彼はどうもそこで英国スパイに採用されたらしい。彼の名乗る名前をぜひ聞いてみて欲しい。

 

「DUNE」

 

 

私は、なぜか勝手に、これが前後編の後編で、これで完結するんだと思っていた。でも、どうも違うらしい。(;''∀'') あの終わり方で完結なわけはない。

ネタバレするから詳しくは書けないけど、主人公ポール・アトレイデス(ティモシー・シャラメ)の一家一族は、宿敵ハルコンネン一族によってほぼ滅ぼされた。しかしポールと母はアラキスの砂漠の民フレメンのチャニ(ゼンデイヤ)らによって命を救われ、彼らのもとで砂漠での戦闘の修業を始めた。あのサンドワーム(不気味な巨大ミミズみたいなやつ)を特定振動で呼び出して、しかもその背中に忍者の鈎爪みたいなやつをひっかけて、ロデオよろしく乗りこなすのよ。(@_@)ハルコンネンが仁義なくいきなりアトレイデスを襲ったのは皇帝の差し金らしい。そしてポールの母はアラキスでの「教母」という立場に崇め奉られ、ポールも伝説の予言者だと言うものが現れた。ポールがアラキスを自分たちの手に奪還すべく戦いを起こすと、みんなついてきてくれた。そしてハルコンネンの後継者である獰猛な若者とポールの一騎打ち。ただ、ポールは愛を誓ったチャニではなく皇帝の娘(レア・セドゥ)を娶って皇帝の座を継ぐという。そしてチャニの孤独な闘いが始まるようだ。・・・やっぱりこれでは終わらないよね。ラストにDUNE(アラキスのことをフレメンの言葉ではデューンと言うらしい.今回初めて後ろのほうで登場した言葉。)part2と出たのを見て、ああそうだ、この作品は前後編構成じゃないんだなとやっとわかった。(^^;)だってこのパート2だって、2時間半以上の長さだったのよ。

ということで、きっと作られるであろう次回作を待たねば。( ー`дー´)キリッ

・・・関係ないけど、レア・セドゥの顔って、ちょっとベビーフェイスで本田翼ちゃんを思いおこさせるが、改めて見たら、鼻は高いし、くっきりした顔だった。さすがヨーロッパ人種、しかも女優さんなんだから綺麗なのよね。そしてその鼻を見て、樋口幸平くんを思い出してしまった私だった。なんとなく、ね。(^▽^;)