先日、昔のタクミ君シリーズ第一作映画のDVDを買ったのだが、検索したらなんとその同名の舞台版もあることがわかった。GEOでレンタルしていないか検索したけどなかったので、ついついポチってしまった。(;´Д`)アホな私です。

この舞台は多分あまり知られていないと思われるので、レポートします。

 
時は2009年12月9日から13日、ところは築地ブディストホール。あまり大きくない感じの劇場。STCプレゼンツって、STCがわからない。プロデューサー、脚本・作詞 天美 幸、演出古河聰。
これはエンドロールの画像だけど、キャスト一覧が見やすいので先にあげておきます。

 

パッと見て思い出したのは植野堀まことさん、彼は「愛の言霊 世界の果てまで」の主演。(過去に感想ブログあります。)あと、高林泉役の植田圭輔さん、最近(私は見てないけど)「推しが上司になりまして」に出てたみたいです。

 

小柄で可愛らしいかたですけど、うーん、言ってもいい?高林というには・・・ちょっと・・・。(;´Д`)すみません、何が言いたいのか、ご想像ください。(-_-;)それを言うなら、ギイも。体が大きくて、声がやさしくて、おおらかだけど剛腕な感じの磯貝龍虎さん、彼はいま磯貝龍呼と改名しているみたいです。そして高林と同じ理由でうーん・・・・・。(^^;)まあ、舞台だと、映画やドラマと違って、表情だけで演技するようなことはないから。あ、彼のヘアはカツラだそうです。前髪下げたギイって・・・タクミ君シリーズ2~5でギイ役の渡辺大輔さんは第5作で下げてましたけど。

 

脚本は、タイトルどおり、映画第一作の「そして春風にささやいて」と同じエピソードです。つまり、2年生になったタクミが入寮初日で音楽堂閉じ込め事件に遭遇すること、そして野崎先輩に言い寄られてギイと野崎がタクミを賭けて決闘(持久走の記録でね💦)すること。

脚本は、一部オリジナルエピソードを除いてほぼ原作のセリフと同じでした。やっぱりリスペクトしてるのかな。

まずは入寮日朝の片倉利久と葉山託生。入寮日のため春休みが目減りしたと愚痴る利久。ほんと、利久って性格がかわいい。でも体は大きい。この鶴見くんも大きかったです。しかし、あのころってこんなに学生の髪の毛長かったっけ?タクミのビジュアルは想像より男の子っぽい。

 

そして、高林とその親衛隊。茶髪の高林の右がその中心・山下清彦。ご存じ、タクミにぶつかられて転ばされたと言いがかりをつけたので、右の写真で赤池章三が目撃した事実と違うと反論しているところ。私の中では赤池は滝口幸広くんしかいないけど、彼(渡部紘士くん)もキリッとしたところが風紀委員でかつギイの相棒の赤池らしいです。

 

こちらは学級担任の松本先生。20代でラガーマンで体育の先生。でも舞台では学年主任と言われていたけど、いつのまに出世?(^^;)

 

さらには、なぜか狂言回しの役まわりの学生がいて、そこここにコントが挟まれてました。それに、時々歌とダンス。その辺はほかの舞台、テニミュ(あ、あれは題名通りミュージカルか💦)や舞台版ボーイズラブみたい。しかしそのダンスが、今のボーイズグループのダンスを見慣れている目には、緩いのよねえ。(;^ω^)下はコントの一部。
 
 
はい、ギイ登場。赤池が先にギイとタクミの305号に来て、依頼されたとおりタクミの対人接触嫌悪症が健在かどうか確かめ、案の定ひっぱたかれたところに。(^^;)けっこう赤池も背が高いなあ。
 
 

 
ギイはタクミに春休みなにもなかったか、と尋ねた。それは、タクミが3年のバスケ部主将野崎とつきあっていると噂がたっていたから。タクミは噂話に疎いので、全く知らなかったけど。
それで、これはきっと高林の悪だくみだなと確信するギイ。きっと新学期になったらなにか始めるだろうと予想して、赤池に監視役を頼んでました。全く目から鼻に抜ける賢さ。
 
 
顔色がよくないから風邪薬をもらってこようかなどとタクミを気にかけるギイに、すべて諦めていたのに期待を持たせないで欲しいと思うタクミ。
 
一人でいるとそこに当の野崎登場。キザで甘ったるい二枚目という設定。(^^;)タクミにクラシックコンサートのチケットを見せてデートに誘うもすげなく断られる。

あーほんと、愛の言霊の彼だわ。ところで、祠堂学院の制服って、薄いブルーのブレザー+薄いグレーのパンツ+紫のネクタイだと思ってたけど、この舞台では襟が白縁の紺ブレに、柄の自由なタイみたいです。しかし、髪の毛長いな・・・。
 
 

 
そしてこの後おこるのが例のカレー事件。これは原作小説の章「そして春風にささやいて」のエピソードで、最近の映画「長い長い物語のはじまりの朝」ではカットされていたもの。この日、寮の夕食がカレーライスで、タクミに挑発かと思うほど冷たくあしらわれた野崎が怒って、タクミにカレーの皿を投げつけたけど、タクミを庇いギイが体を差し入れて自分でカレーを受けた事件。このカレー皿が飛んでいくところが、舞台ではこんな風に表現されてました。
 
 
舞台は暗転、人人が入り乱れ、そしてなんちゅう巨大なカレー皿、これが移動。(@_@)で、このとき着ていたギイのブレザーにはカレー皿が予めはりつけてあったらしいです。(^^;)
 
さすがに謝る野崎。ギイは、服の上だからよかったものの、これを頭からかぶっていたらどんなケガをするかと、先輩である野崎に堂々と意見。頼もしい~。ちなみに、舞台や映画ではわからないけど、原作だとタクミはとっさに左腕を庇っていたのでした。ずっとひいていなくても、やっぱりヴァイオリニストなんだね。
 

 
タクミは、人に庇ってもらったことなんて記憶になくて、どうして密かに憧れているギイが僕を・・・と、利久に床掃除を押し付け(^^;)、野崎と外に出たギイを追って外に飛び出します。
でも、ご存じ、暗がりから名前を呼ばれてふいに殴られ気絶。乱暴なことに(多分舞台上でわかりやすくするため)バットで殴ってました。あっぶないなあ。(-_-;)良い子はマネしないでね。
そして暗がりで気が付くと、傍らにはギイがいました。着替えて戻ってきたらタクミが襲われているのを目撃し、助けに入って逆にやられてしまった、と。ここは祠堂学院敷地のはずれにある、老朽化して使われていない音楽堂。(同名映画では音楽室)高林の親衛隊に二人閉じ込められてしまったと。
ここで、ギイの告白があるのでしたね。(*^^*)ごめんな、タクミが襲われたのは俺のせいだ。俺がタクミを好きなことを高林が知ってしまったからなんだ。……高林はギイが好きで付き合いたいと告白していたけど、ギイははっきりと断っていたのです。そんな、僕より高林君の方が、綺麗だし、人気あるし、病気(対人接触嫌悪症)もないし・・・というタクミに、ギイは強く、「馬鹿言え、俺はタクミが好きなんだ!!」
映画では省かれていたけど、原作どおり舞台では外に存在を知らせるためにピアノをひくタクミ。曲はここでは「エリーゼのために」でしたが。
原作ではギイは制服ではなくセーターにNYヤンキースのスタジャンを羽織ってきてたんです。寒がりなタクミにスタジャンを貸してあげたりして。なんとなくいい雰囲気になって、ギイがタクミにキスしようとしたときに、松本先生と赤池が飛び込んできたので、キスはお預け。(^^;)やっぱり舞台じゃあ厳しいのかな。💦原作ではしてますよ。そのあとタクミにぶっ飛ばされるけど。
鍵を持ってるのが松本先生なので、(原作では島田の御大)お目玉を喰らった後、戻ってきた三人。山下らとゲームをしていて、つい乗りすぎてという言い訳をしたことに、タクミは立腹。暴力をふるわれたからね。でもギイと赤池は大人の対応で丸く収めたのでした。それは山下らを退学から救うためでもあり、「知ってるかタクミ、片思いって辛いんだぞ」と、彼らの高林への気持ちを汲んでの対応。このときまだギイはタクミに片思い中だったのでね。「悪だくみをすると結局は自分に返るんだ、いいか、わかったか!」とギイが草むらに壊れた音楽堂の硝子の破片を蹴ると、ざざっと音がして何かが動き、ギイが「章三!」と叫ぶより早く駆け出していた赤池が捕まえたのは、高林泉。
 
 
今朝の事も今の事も赦してやるから二度とタクミに危害を加えるなと言われた高林、いきなり手にした硝子片でタクミに襲い掛かり、額に傷を負わせ、なおもかかろうとしたら飛び出してきた何者かに体当たりで止められて、殴られた。その誰か、は、高林に恋をしていて、この度同室になった吉沢道夫。底抜けのお人好しでおとなしく温厚だけど、弓道の腕は3年生にも引けを取らない彼が、「高林君、葉山君に謝るんだ、謝りなさい!!」と叱った。しぶしぶ、そしてシュンとして、高林はごめんなさいとタクミに謝り、吉沢に手を引っ張られて立ち去ったのだった。
 
 
長くなったので、続きはパート2にしますね。