昨年の今ごろにも、GWに見ようとGEOから借りたDVDについてブログを書いていたと思う。今年も、ここぞと数枚借りたのだけど、案外時間がなくて見られていないが・・・。以前時々借りて見ていた、10年以上前の国産BL実写映画。その後作られなくなり、配信などで流通(?)しているのはタイなど外国産のものばかり、もしくはアニメになったようだが、最近また盛り返してきた。そして、配信や円盤のみでなく、テレビ、それもBSどころか地上波にまで進出してきた。(@_@)
しかもそのクオリティの高さと言ったら・・・「美しい彼」、「チェリまほ」など、たちまちにアジア中心に世界にマーケットが拡がった。でもそれも当然かなと思わせる出来の良さとキャストの魅力。(^▽^)/
 
でも今日書くのはそれにはまだ及ばなかった頃の、いわばプロトタイプである。などと書いたら失礼だが、でもねえ。(・_・;)
 
今回見たBOYS LOVE と、BOYS LOVE 舞台版、前に書いたBOYS LOVE 劇場版と、キャストにも被りがあったが、一番の共通点は監督のようだ。脚本、制作、編集などにも携わっている寺内康太郎監督。だんだん、実写を見るとき脚本家や監督に注意を払うようになってきた私。(;^ω^)今回見た寺内監督作品2作のうち、まず舞台版について書こうと思う。
 
 
これがメインメニュー。主人公は主に左のナツキと右のシュリ。おなじみセガール学院(学校の名前も同じ、私立の男子高校で全寮制らしい。うわ~BLによくある設定。(^^;)ナツキはBOYS LOVEにも出てくる松本寛也君だった。シュリは、後でエンドロールに名前が出るが、記憶にない。m(__)m お客は主に女性のようだ。
オリンピック代表に選ばれた陸上選手カイトのインタビュー写真を撮影する段取りをしている、広告(?)会社のシュリ。カイトはシュリに君が撮ればいいというが、シュリはもう写真はやめたという。カイトはシュリにアルバムを渡し、悪いがナツキのアルバムを俺が勝手に持っていた、ナツキと君との話を聞かせてくれないかという。
左がシュリ、右の縞シャツがカイト、真ん中に現れたのが今は亡きナツキ。(イメージ映像のつもりかな)その後舞台上にキャストたちが続々現れて、ダンスパフォーマンスを繰り広げたから、これってミュージカルだったの?(・_・;)と思ったが、違ったようだ。今はジャニーズやLDH所属のタレントたちのステージングを目にすることが多いから、この舞台のダンスはどうにも学芸会に見えた。(失礼)m(__)m
 
 
 
4年前の冬、もう2学期が終わると言う頃になぜか3年のナツキはセガール学院に転入してきて、2年のシュリと同室になった。もとは3年のテンマと同室になる予定だったが、(多分テンマが陸上をやっていたからだろう)写真部員のシュリの部屋に替えてもらった。ナツキはモデルをやっている綺麗な子で割と有名人。学院の陸上部は、部員の3年ルイが顧問の先生に暴力をふるったことで、廃部の危機に瀕していた。テンマの父は有力者だがそれでも存続は怪しい。(彼はこの学院の幼稚園に入園したときから入る大学まで決まっていたという。)テンマは何かとシュリを誘い、気があるような様子だが、シュリはただの先輩としか思っていないようだ。ナツキは時々写真を撮らせてほしいというシュリにOKする。
 
テンマとシュリは、ルイとその舎弟(?)の子によく絡まれる。というか、テンマもルイも陸上競技を愛していたから、廃部になったら気持ちにハリがなくなってしまうので、つい喧嘩してしまうのだった。巻き込まれたシュリを含め4人は、お仕置き部屋に泊まる罰を受けるが、そのため部屋に一人になったナツキを何者かが襲う。レイプしに来たみたいに見えたが、ナイフも持っていた。(><)抵抗により犯人は逃げ出したが、そこにお仕置き部屋を抜け出したシュリが帰ってきて、倒れているナツキのため救急車を呼ぶ。
 
シュリはナツキのいとこだという医師にナツキの病気について初めてきかされた。ナツキは中学のとき拡張型心筋症と診断され、今は心臓移植しか助かる手立てはないと。病状は進んできていて、ナツキはせめて高校は卒業したいと、いとこを常駐させてくれるこの学院に来た。学校側もナツキを客(生徒)寄せパンダにしたかったらしい。ナツキは二日くらい目をさまさなかったので、その間に幼馴染のカイトが出る駅伝を見られなかった。その中継を録画していたテンマの部屋に(その部屋にしか見る機器がないから)、テンマ・シュリ・ナツキ・ルイと舎弟が集まり、みんなで見た。
ステージの真ん中ではその熱戦が再現されており、左に実況の人も(映って)いる。
 
 
駅伝は最後にぶっちぎったカイトのおかげでカイトの高校が優勝した。それを見て刺激を受けた舎弟ら。なかでもナツキは、実は発症する前にはカイトと中学で陸上の部活をやっていて、いつも練習終わりにコンビニまで競争し、負けたほうが500円分おごることにしていた。でもナツキはカイトに負けたことがなかったのだ。つい思わず走ってしまって、また具合悪くなったナツキ。しかし、やめるように言うシュリとは対照的に、いとこの医師は同じペースで走ることができれば少しは走ってもいいという。(ナツキの病状が良くないので、むしろ無理なくできることはやらせてあげようという考えらしい。)
 
 
生徒会長(下)は問題の多い陸上部を廃部にすると言うが、もし5人部員を集めれば、新陸上部が作れるらしい。それには、学校は今冬休みだが、休み明けには名簿提出と顧問の届け出が要る。
 
 
どうしてもナツキにまたカイトと勝負をさせてやりたいと思ったシュリは、新陸上部を作って、駅伝という形で走らせてやりたいと思う。そうすれば長く走らなくても心臓に障るくらい必死で走らなくても参加できるから。その話にテンマも乗ってくれ、シュリ・ナツキ・テンマに加え、本当は短距離走者なルイと部活が初めての舎弟も参加し、5人(そのうち3年生が3人)の危なげな新陸上部を立ち上げようとする。しかし顧問がいないが、ルイが殴った陸上部顧問の先生(生活指導もしてるようだ)に詫びをいれ、新・陸上部が成立した。
早速テンマが父の力を利用して、2月に学院主催で地域の駅伝レースをすることになった。招待した他校2校は参加OKしてくれたが、カイトの高校だけ参加しない。それではダメなので説得に行く。カイトはナツキが心配で走らせたくなかったのだが、シュリのみでなくナツキも加わって話し、ついに参加を許諾した。
下はアンカーは俺だというカイトと、こっちのアンカーは俺だというナツキ。
がっちりハイタッチして、500円分おごらせるぞ、と。(^▽^)
 
 
駅伝は、ハーフマラソンの距離を5人で走るもの。顧問の先生が、主催者の特権で、上手に5区のコース分けを考えた。第一走者はテンマ、そして舎弟、ルカ、シュリ、そして最後にペースを乱さずナツキが5キロ(医師はそれが限度だと)走ることにした。練習を重ね、本日そのレースの日。選手登場。第一走者のテンマ。
 
どうにもシーガル高校と読めてしまうが、でもセガール学院(いちおうミッション系)である。(^^;)下は緊張しまくり千代子のシュリ。(島倉千代子さんを知らない方は無視してください)(-_-;)写真部でスポーツしたことないって言うけど、筋肉あるじゃん。(・。・; 着てるものがバラバラだけど、この5人が赤いタスキをつなぐメンバー。
 

 

ただ、レースははじめこそ狙い通りだったが、うまくいかなかった。シュリがどうしても不慣れで下り坂で足を痛めた。手を差し伸べればそこでリタイア決定となってしまう。しかし、躊躇するメンバーをおいてナツキがふらつくシュリを抱き留めた。かくてセガールは失格となり、カイトの学校が優勝した。

 

 

また空虚な、静かな日々が訪れた。ナツキは入院し、シュリはナツキのもとに通ったが、結局シュリは学校を辞めてしまった。ナツキはアルバムを眺めている。そこに生徒会長が現れた。あの時俺を襲ったの、お前だろ。すまなかった、と詫びる委員長。

いいよ、と隣に座らせた生徒会長にナツキはアルバムを見せる。これはシュリが撮ったナツキの写真のアルバムだ。仕事の時と俺の表情全然違うだろう?本当だ、ナツキのいいところばかり撮れてるみたいだ。
 
さて、ナツキはもう一度だけカイトと走りたいと思っている。そんなのだめだとシュリ。でも、もう一度だけ、最後のお願いだとナツキ。俺はお前のことが好きだ。俺もだよ。
 
カイトに頼み込み、シュリは二人のレースをセッティングした。これでナツキの命をまた縮めてしまうことになるだろう。でも、でも、ナツキの望みをかなえてやりたい。距離は100メートル、ちょうど中学の部活帰りにコンビニまで走った距離だ。カイトもナツキもあの日のたすきを背負い、位置に着く。シュリは号砲を打った。
 
 
実際にはどうだったのか。これはナツキの思いの中のレースかもしれない。しかし、ナツキは仲間が十字に張ったテープを切った。
 

 
そして、4年後の今。まるでナツキに呼ばれたように、あのときの仲間が集まった。カイトも一緒に写真を撮ろうぜとみんながシュリに言う。撮ってくれよ、シュリ。しかしシュリは写真を撮ることをやめていた。だが、今、シュリはナツキのアルバムを見て、ふっきれたように言う。会社に戻っていいカメラ取ってくる、と。
 
 
フィナーレ。上はカイトとあのときのチームメイト5人。
 
 

舞台版なので、BL的な要素は強くなかった。むしろブロマンス的な。全体に割と爽やかで。しかし、あのナツキが襲われるシーン必要だったのかな?割とこの監督、襲うシーン好きみたいなのよね。(・_・;)BOYS  LOVE劇場版でも、主人公のペアの片方がすごいケガさせられてたし。それでも、ストーリー的にBOYS LOVE よりいいかなあ。

というわけで、BOYS LOVE(まだブログにしていない)はこの3作のうちでは最プロトで、メリ-バッドエンドの劇場版と舞台版はまあいいか、と。目が肥えてきちゃって、当時のファンやキャスト・制作陣にはちょっと申し訳ない感想を持った。

タクミ君シリーズの実写はこれより後に作られるんだよね。

そして、やっぱり実写を作るときは、たたき台(失礼)となるしっかりした原作があったほうがいいのかなと思った。