以前何かで知って、こちらでも上映するとわかったから、絶対見に行こうと思っていた映画。
彼らがドラァグ・クイーンをやると聞いたのでね。「指輪物語」のエルフの王エルロンドがドラァグ・クイーンを演じた「プリシラ」が好きだが、日本ではああいった作品が作られたことはなかったと思う。下のポスター、なかなか綺麗じゃありませんか。そして本作は田中和次朗監督による完全オリジナル脚本だという。エンディング曲は、久々の渋谷すばる君が作って歌っていた。

 

 
左から、前野朋哉さんのズブ子(多分役名上の本名に沼という字が入ってるからかな)、真ん中が姐さん格の、滝藤賢一さん演じるバージンさん、右が渡部秀くんのモリリン。かれらが先輩として慕う、今はドラァグ・クイーンを引退してお店を経営している(新宿二丁目かな)「並木のなっちゃん」は、カンニング竹山さん。モリリンはなっちゃんのお店の従業員、ズブ子は職業不詳だけど踊れるからショーに出てるのかな?ドラァグ・クイーンとしてテレビ番組で飲食店などのレポーターをすることがあるから、一番顔バレするようだ(お化粧していなくても)。バージン姐さんはここしばらくお店では踊らないらしいが、真面目でこだわりもあるらしく、毎夜自宅で練習はしている。職業は化粧品会社の経理で、長髪のままで、まわりは中年女性社員ばかりだけど、和気藹々な感じで仕事している。(o^―^o)まあ皆さん、脚がきれい。
(そして靴がデカい)(^^;)ズブ子の髪にはアヒル隊長が何匹も。(;^ω^)
 
 
ある夏の夜、モリリンからバージンのところに電話がかかってきた。慌てて霊安室に駆け付けると、そこには変わり果てたなっちゃんのご遺体が。お店で倒れているところにたまたま訪れた常連のお客さんが通報してくれたのだが、病気で急逝したらしい。モリリンはあちこちにかけたそうだが、来てくれたのはズブ子と計3人。気づくと3人ともなっちゃんの人柄や口癖(冗談を言ったあと、「笑いなさいよ!」という)は知っていても、どこの出身で現住所がどこなのか、持病はあったのかなど、肝心なことは全然しらなかったのだ。身内がどこかからご遺体を引き取りに来て、自宅でなっちゃんの化粧品やかつらなどを見つけたら(カミングアウトしてないだろうから)マズイかも、と、3人はなっちゃんのことを知っていそうな人を街に出て探す。
 
そして、なっちゃんが初めてこの業界に就職した時のお店のママ(本田博太郎)からなっちゃんの履歴書を手に入れてそれに書いてあった住所に行って見たら、質素なそのアパートには「並木」の表札があった。まだ同じところに住んでいたのだ。合鍵がないので開いていた窓から(不用心だなあ(^^;))侵入し、化粧品などを袋に詰めていたら、なっちゃんのお母さん(松原智恵子)が来てしまった!(;'∀')
なんとかその場を繕ったが、3人はお母さんに、なっちゃんのふるさと郡上八幡(岐阜)で有名な郡上踊りが開かれるときに葬儀をするから、ぜひ来てと言われる。
ズブ子とモリリンは、普通っぽくふるまえる自信がないから行くのはやめようと言うが、バージンは、なっちゃんの最期の舞台(葬儀)がどうなるのか見届けたいと、2人を促して郡上八幡に出かける。これはだからロードムービーだ。(やっぱりプリシラみたい(^^;))道の途中では、イケメンに会ったり、アブない目にあったり、助けてもらったり。
 
 
渡部くん、JUNON BOYに選ばれてから仮面ライダーに出演したんだけど(ていうか私は見てなかったが)、岩永君はそのとき共演していたみたい。(今回は渡辺君を見初める役だったけど、照れくさかったんじゃないかなあ?)でも凄くかっこよかった。永田君にはズブ子がぽーっとなった。(^▽^)
誰も悪い人が出てこない脚本だったので、見てて気持ちが良かった。無理にリアルを追求しなくてもね。(;'∀')葬儀の時のお母さんの挨拶と最後のどんでん返しには乞うご期待。
日本もやっとジェンダーについては考えが変わりつつあるのね。それで命に係わることがないだけ、外国よりもマシかも。(アメリカ南部だと個人の考えで殺されることもあるし、ちょっと前のイギリスではバレると収監されたりした)
 

土曜日午前のホールには、驚いたことにほぼ中高年女性(私もね(^^;))のお客さんたち。なんでかな?まさか渡部くんがうちの県出身だから、「渡部さんとこの秀くんを見に」っておばちゃんたちが来た?いや、まさかね。( ̄▽ ̄;)
あの、最後に一言。彼らがクイーンの姿でダンスするとき、渡部君のわきの下がボーボーなのは、あれ、わざとなんでしょうか???・・・・・・目のやり場に困ったわ。