お正月特番の必殺仕事人をテレビで見た。

まあ、なんて久々の・・・・。

 

昔、初回シリーズが始まったころは見ていた。毎回、はらすべき恨みのネタとしては陰惨な話ばかりで、もちろん見ているほうも、「あんな悪党には正義の鉄槌を!」と思うし、番組終盤で必殺仕置き人とか仕事人とかが、悪党を胸のすくような鮮やかな殺し方(なぶり殺しではなく、あっという間の即死ばかり)で始末するのが面白かった。しかし、後味がいいかと言われれば、やっぱり良くはないのだ。

NHKの大河ドラマと同じで、見るのに少々「力(リキ)」が要るから、だんだん見なくなっていった。でも、主題歌は今も昔と変わっていないようで、あの平尾昌晃氏作曲のヒットした劇伴曲たちは、もし今カラオケ(ずーっと行っていない(;^ω^))にいってもメドレーで歌えると思う。

 

今回の必殺を見ようと思ったきっかけは、「なにわ男子」の西畑大吾君。これまであまり知らなかったけど、「消えた初恋」に使われた「初心(うぶ)らぶ」でなにわ男子がデビューして露出が増えた。彼は大西流星くんと道枝駿佑くんにはさまって前列真ん中にいるが、そんな位置にいるのにそれほど派手に目立たない(失礼m(__)m。両脇の二人のせいかな?)ところがむしろ気になる。で、私の中では「葉山託生」のビジュアルイメージ候補なのだ。(^^;)

 

必殺と言えば主人公は同心の中村主水(もんど)。昔のシリーズでは藤田まことさんが演じ、家ではいつもおかずがメザシで、菅井きんさんの姑に「婿殿!」と呼ばれて気合をかけられていたものだった。それが今やジャニーズのプリンス東山紀之くんだし、お嫁さんも中越典子さんで、可愛い。お姑さんもキムラ緑子さんであまりお婆ちゃんぽくない。それだけでなく、全体にジャニーズ事務所のタレントが多かった。仕事人のTOKIO松岡昌宏くん、HEY!SAY!JUMP知念侑李くん、今回の重要なキャストとしてKing&Prince岸優太くん、西畑大吾くんで計5人。

左は東山くんの下で十手持ちをしている岸君(役名忘れた(^^;))。 せっかく捕まえた悪い奴が、その親である勘定奉行の力で釈放されたことに愕然としている。右は絵師の才三(さいぞう)こと西畑君。彼らは親がなく団子屋のご夫婦の世話になって成長した。才三は、後ろ姿の(絵師の兄さん)松岡に密かに恋している。

 

 

こちらは屋台の蕎麦屋をやっている仕事人。遠藤憲一さんと知念侑李くん。

 

 

街にはびこるズルをする奴らをこらしめようと、才三と岸君が組んで、悪徳商人の家の壁に晩のうちにこっそりと悪を糾弾する風刺画を描いておいた。すると、街の衆がその商店を取り囲んで騒ぎ、隠していた商品を出させるなどの実力行使が起こった。いつか彼らは謎の絵師「バンクル」(晩来る)と呼ばれるようになった。なんだか、バンクシーとかSNSとかの風刺みたいだな。ていうかまさにそうなのね。十手を返上した岸君と、街の若い者たち数人で「世直し組」が結成され、バンクルの力もあって、街のあれこれが正されるようになっていったが、彼らのことを怖がるものもおり、やりすぎだと批判もされた。その世直し組も、須賀健太くん(三丁目の夕日)や佐久本宝くん(エール)や前野朋哉さん(「わろてんか」のアサリ)らだし、団子屋のおかみさんも杉田かおるさんだし、奉行所の役人や悪役はもちろん全体にオールスターキャストだった。

 

結局勘定奉行の息子(木村了くん)のため岸君と才三の幼馴染だった芸者(岸君と両思い)が殺され、しかも身投げとして処理され、仕事人は才三の依頼で放蕩息子を始末する。しかしそれだけでは終わらなかった。世直し組の一部がでっち上げのスキャンダルで恩のある団子屋さんを社会的に窮地に追い込み、そのため団子屋夫婦が急死してしまった。嘘だとわかった岸君は怒るが、やってしまったことは撤回できない。悔い改めるどころか岸君は暴走し、いさめる才三まで傷つけ、東山くんの奥さんまでも証拠隠滅のために狙うのだった。

瀕死の才三が再び仕事を依頼に這って来る。引き受けた仕事人らは、自分らの汚点には口を拭っている世直し組を片付けていく。知念君は短刀で。エンケンさんは変わった金属の爪を装着して相手の額を切り、頭蓋骨を割る。松岡君は、筆入れ(?)の細長い筒に忍ばせた金属の棒を、首元から心臓まで突き刺すのだった。ひええ・・・。(-_-;)

 

 

才三よ、おめえなら、立派な絵師になれたのになあ。by松岡くん。

 

 

さて、東山君は、岸君の動きを読んで家で待ち伏せしていた。(なんか、昔の必殺シリーズより家もリッチだなあ)「旦那、あんたもやっぱり世直ししようとしてるんでやしょう?」「そんな立派なもんじゃない、俺はただ金をもらって人を斬るだけだ」やられてたまるか、と刃物を出した岸君と斬り合って、やはり東山くんが決着をつけた。岸君、熱演だった。正義感が次第に狂気を帯びていくさまがよく演じられていた。

 

 

 
というわけで、久々の必殺仕事人スぺシャルドラマは、お正月らしく豪華キャストで贅沢に制作・放映されたのだった。やはりいまのドラマらしく現代的で若々しかったなあ。そしてあの音楽、マカロニウェスタン的なテイスト(個人の感想ですが)の曲がなぜかよく合うなあ。時代劇に今風の曲って、「夜桜お染」のエンディングにもアコーディオンの洋風な曲が良く合ってたし、案外いいよね。