さて、このパラレルに展開する2作品のうち、こちらはクラスメートの潤と村井くんと加藤くんの三角関係(?)を描く限りなくBL的な作品。(^▽^)(^^;)

水泳のインターハイ出場権を決定する試合で、1着は村井直樹(高橋優太)、柴原潤(中村優一)は2着だった。順位を確認した直後、潤は気を失った。「同級生」では沈んでゆくのだが、この作品ではコースロープに辛うじて腕をひっかけて失神する。多くの人が飛び込んで助けに来たが、いち早くたどり着いてお姫様だっこで助け上げたのは村井だった。

 

夜、学校の屋内プールで潤がひとり泳いでいる。夜間に生徒が勝手に施設内に出入りするのをよく許すなあと思うが、潤は夜誰もいないプールで泳ぐのが好きだ。村井がやってきた。眠れなかったのだという。検査は?これからだ、インハイ頑張れよ、と言うと、俺にコーチしてくれないかと頼まれた。俺は受験があるというと、本当はお前が出るべきだったのだと言う。

 

 

潤が放課後プールにいくと、後輩たちが掃除しながら噂話をしているのが耳に入った。「その1」に書いたえぐい噂話である。いたたまれなくなって去ろうとすると、村井が来て、「コーチやってくれるのか?」と問う。プールサイドを歩きながらコーチしていると、「隣のコースで一緒に泳いでくれないか」と頼まれるが、「隣の奴に引っ張られたらだめだ」と却下。練習後隣り合ってシャワーを浴びていると、幼馴染の加藤(久保翔)が潤を迎えに来る。村井はそれを気にしている。【(^^;)この映画、けっこうシャワーシーンが出てくるが、これはサービスなのだろうか?(;^ω^)】「あいつ、暗い奴だと思ってた」と加藤。「真面目だからな。でもけっこう熱い奴だよ」と潤。加藤は運動部ではなく、受験組で勉強ができるようだ。

 

二人で書店にいったが、潤は携帯がないのに気づき、探しにプールに来たら、村井が泳いでいた。オーバーワークだぞと声をかけると、また「寝られなかった」と。携帯拾っといたぞ。柴原はよく夜ここで泳いでるよな。・・・プールの底の月を見ると、余計なことで迷わずに済むから、と潤。あんなくだらない噂、俺がもうさせない。インターハイ来てくれるんだろ?来てくれたら絶対決勝に残る。・・・なぜ?俺がいたって・・・柴原がいてくれたら俺は迷わない。俺にとって、柴原は水底の月だから。…行けたら行くよ。

気の毒な村井くんがそんなに寝られないのは、プレッシャーのためだろうか、それとも?

だけど潤は加藤と勉強し、プールにはいかなくなる。

煮詰まった村井は、家から監督(潤の父)に電話する。もう俺には水泳を続ける意味がなくなったから、インハイには出ません。監督は説得するが、潤が大会に来なければ出ませんという。必ず連れていく、と監督。しかし、この部屋、なんでしょう?ドライフラワー(だよね)がこんなにって、ガラスのチェスもだし(杉下右京さんか?^-^;)、それに、高級磁器のティーセットだけどカップは一つ。しかもなぜ裸?(。´・ω・)? 複雑な家庭なのか、村井くんとこ?

 

父に、お前村井に何か言われたかと問われ、潤はプールへ。村井は、片付けた台の上で寝ていた。(写真下)来てくれたのか?・・・何してんだよ。・・・潤のいないプールに価値はない、今になってわかった。お前は何のために泳ぎ続けてきたんだ、父親に認められたいからか?・・・ウルサイ!

 

 

潤は俺が嫌いか?俺は自分が嫌いだ。潤も俺を嫌いなら、俺は死んでもかまわない。そういった村井は台の上に立ち、両腕を広げると、後ろ向きに倒れてきた。慌ててその下に手を差し出して抱き留めた潤。「信じてたよ」と、村井は純の頭を引き寄せてキスした。

 

 

びっくりして逃げ出す潤を、「来てくれ、来てくれたら俺は泳ぐ!」との声が追いかける。

 

翌日潤は大会をすっぽかし図書館で勉強していた。元気ないな、と加藤は帰りにラーメン屋に行こうと誘う。村井は、インハイの決勝まで行き、そのあと行方をくらました。(「同級生」では、彼は3位入賞したことになっている)ラーメンを食べながら、潤は加藤に「男同士の恋愛ってどう思う?」と訊く。むせる加藤。「誰にも言うなよ」と、潤は昨日キスされたことを告白。このときの加藤君のリアクションが案外意味深。騒いだりからかったり馬鹿にしたりではないのだ。誰に?とか、初めて?とか、どうだった?とか。(;^ω^)全否定ではなかった。女の子とキスしちゃいました、という告白に対するのとほとんど変わりなかった。その夜、村井はプールで泳いでいた。探されてたけど、灯台元暗しか。村井は潤を待っていたのだろう。そして村井は父が単身赴任しているアメリカに行った。

 

「同級生」でもあったように、新学期席替えがあった。こっちでは、早川さんの隣の席は、加藤だ。そして潤は、肥大型心筋症による不整脈と診断された。あちらよりもっと詳しく、若年発症で失神発作がおきていてしかも家族性だから、あまり予後が良くない可能性があると。家族性?医師は、潤の父から潤の母がそうだったときいたといい、初めて知った潤はショックを受ける。アスリートの突然死の原因であることがままあるから、激しい運動は避けること。・・・なんで俺ばっか!潤が大股で帰っていくとき、ちょうど早川さんのために同じ病院に来た加藤と会い、加藤は潤を追いかける。どうしたんだよ?俺、もう泳げないって!俺、潤の力になりたいんだよ。その様子を早川さんが病室の窓から見ていた。

夜、潤がプールで泳いでいると、加藤がやってきた。お前を一人にしちゃいけない気がしたから。早川さん、全身に癌が転移しているんだって。もうすぐ死ぬって。・・・なぜ、それを?・・・お前に伝えてくれって。俺たちの事、見てたって。俺は一度に二人のクラスメートから死ぬかもしれないって言われたよ。俺のほうがお前の2倍辛いよ。

・・・どうしてお前が泣くんだよ。・・・勉強教えてやるから一緒に大学いこう。・・・何のために?もう泳げないのに。・・・死ぬんじゃねえぞ絶対。

 

俺、心臓マッサージ覚えるよ、お前の心臓が止まったら俺が動かしてやるから。(´;ω;`)加藤君、健気。それになんとなく気づいてはいたけど、「同級生」のほうでは触れられなかった早川さんの病気、癌だったんだね。

 

お父さんは、潤に、水泳で大学に推薦するのは村井にしたと告げる。全くなだめようとしない父に、潤は、それでも親か、絶対にもっといい大学に入ってやるからなと決意する。