GEOとか配信サイトとかでしばしばひょいひょい現れるこの画像に、つい借りてみることにした。斎藤工と相葉弘樹の「スキトモ」。なんだろう、このタイトル?それにしても、見目麗しいこのお二人。テニミュに出ていた二人だが、制作が2006年ころだから二人とも若い。ちょっとググった(詳しいことはよくわからないが)ら、2007年の第16回東京レズビアン&ゲイ映画祭で上映されたとのこと。はい?そんな映画祭あったんですね。きっと私が何本か見た橋口亮輔監督も出してたかも。
本編は、激しくボクシングのスパーリングをする斎藤工くんの画像から始まる。それをリングサイドで狙うカメラマンの相葉君。
どうやらこのジムは街のではなく大学のクラブ活動ぽい。工くんの演じる蒼井智和の中学生の妹みさおとその友達有紗も見学に来て、終わると帰りに一緒にご飯を食べに行く。この妹はお兄ちゃんが大好きで自慢でしかたないらしい。相葉君の斎藤ヨシキはその少し後ろをついて歩くが、少し片足をひきずっている。なんだか妹はヨシキをライバル視している感じ。
ヨシキと智和は家が隣同士の幼馴染で智和が2歳上。ヨシキは大学の校内誌に載せる目的で、国体出場が期待される智和のボクシング練習を撮影に来ている(という口実らしい)。ヨシキは智和に憧れ以上の好意(やっぱ恋か?)を持っていて、飲みかけの水のボトルをほいと預けられた時にはこっそり飲んでみたりする。大学も智和を追って同じ学校にしたらしい。
一方の智和のほうは、特に彼女もいないみたいだし、ボクシングに打ち込んでいる。ヨシキのことも妹のことも可愛がっているし、なかなかさわやかなキャラだ。ヨシキはキャンパス内で智和に群がる女子学生たちを、「さあ練習練習」とか言って追い払ったりしているが。(^^;)
智和のため食事のメニューを考えたらみさおも同じことをやっていて、あげた勝利のお守りを隠されるなど、性差と年齢差はあるが張り合っているふうになってしまう。(;^ω^)でもヨシキのほうが遠慮がち。
ヨシキにも、好きでしょっちゅうくっついてくる女子学生カヨがいるのだが、友達付き合いはしているけど彼自身には熱はない様子。でもみさおは、ヨシキ君には彼女がいるんだと兄にちくる。ヨシキに彼女?と驚く智和。ボクシング部の合宿がとある海辺で行われると、そこに別荘を持っているというカヨに便乗して、ヨシキとおまけにみさおと有紗もやってくる。勉強しっかりやるから智和を応援させて、と。そこで、兄にあまりにご執心な友を訝る有紗に、実はお兄ちゃんと私は血がつながってないのと告白するみさお。連れ子同士だったのだが、幼い時からみさおは優しい兄のお嫁さんになりたかった。兄も子供の時はいいよと言ってくれたのに。
早朝浜辺をひとりランニングし、休憩してそのまま寝てしまった兄を見つけてちかづき、汗をふきながらつい唇に触れようとするがやはり止めるみさお。
智和は目覚めて、受験生なのに俺のことかまってる場合か、別々にやるべきことをしっかりやろうぜみたいなことを言う。それに怒って、「お兄ちゃんは私の事なんかどうでもいいんでしょ、どうせ他人だものね、大っ嫌い!」てな風に切れて走り去るみさお。目撃したヨシキは、「好きなひとのそばにいて応援できるからこそ自分のことも頑張れるってことあるだろ、優しくするだけじゃダメなんだよ、そんなうわべだけじゃなくてちゃんと周囲の人のこと見ろよ!」てな感じのことを言う。(曖昧だけど、だってセリフ長かったし、金杉さんの脚本にしてはなんとなく”こなれ”が不足だったんだもん。あと、相葉君もしかして舌足らず?)多分ヨシキが智和にそんな風に強い物言いすることなんて初めてのことだろう。ヨシキも去って、シャワーを浴びながら苦悶する智和。あら、工君半裸だわ。(^^;)このシーンの意味は不明なんだけど、ここで智和が二人の気持ちに気づいたってことらしいけど、そうかな。
学校で有紗はみさおに言う。智和さんがお兄ちゃんで良かったんじゃない?恋人だったら将来別れちゃうこともあるけど、兄妹だったらずっと離れることはないよ。いつもみさおを思ってくれるお兄ちゃんがいて、うらやましいよ。
学校の帰りに、土手にぼーっとして一人座っているヨシキを見かけて声をかけるみさお。練習の写真撮りにいかないの?・・・取材はほかの部員に任せた。どんな顔して会えばいいかわからなくなってしまって。・・・教えてくれた、みさおの知らなかった過去。この脚は、交通事故の後遺症。幼い時に智和と遊んでいて、ボールを追いかけて道路に飛び出したヨシキが事故にあったので、智和は自責の念を抱いている。だから俺にやさしいんだよ。それだけなんだ。でも全部悪いのは俺なんだ。
みさおは、お兄ちゃんはそんな負い目だけで人に優しくなんかしないよ。ヨシキくんのこときっと大切に思ってるよ、と言う。
国体出場権をかけた関東予選の日、ヨシキとみさおは揃って応援に行く。
3人で「ようし!」と気合を入れ、智和は戦いに赴く。
結果、見事に勝った智和。三人で記念写真に納まり、次は智和とヨシキの2ショットをみさおが撮ってあげた。二人で写真撮るなんで初めてじゃないか?と智和。いや、絶対昔撮ってるよ、とヨシキ。
そして、あの日ヨシキの撮った智和の写真が全日本学生写真コンテストに入賞したのだった。タイトルは「輝ける一瞬」
BLって言うけど、めちゃくちゃ爽やかな青春の物語。もちろんキスもハグも出てこない。盛り上がりには欠けるけど、でもこういうのもいいよね。今後二人がどうなるのかがちょっと気になるところだけど。
バンダイビジュアル、ビデオプランニング、監督は三原光尋さん、脚本金杉弘子さん、制作に三木和史さん。